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第4話 門番Aの夢
門番A
『なぁに、聞こえはしないさ!
俺はそもそもこんな仕事、もう懲り懲りなんだよ!
やってられん、つまらん仕事だ!なんの為に生きているのか分からなくなってくる!』
門番B
『お前は今の仕事に不満のようだが、一体なにをしたいのだ?』
門番A
『俺は、劇作家になりたい。いつもこの門番の仕事を終えたあと、夜な夜な戯曲を書いているのだ。
いつか、シェークスピア先生のように俺はビッグになるんだ。
先生にいつか会ってみたいもんだ。』
門番B
『シェークスピアだぁ?わっはっはっ。
こりゃあ大きく出たもんだ!
知ってるぞ。今を賑わすシェークスピアだろ?
確か、男子が父親を殺し、母親と性的関係を持つという戯曲を書いた奴だろ?』
門番A
『それは、ソポクレスのオイディプス王だ。オイディプスは紀元前に書かれたギリシャ3大悲劇の1つだぞ。
今は西暦何年だと思っているんだ?』
門番B
『へへへ。そうか、そいつは失礼!
ところでお前は幾つになった?』