悲しき現実①
病気を持っていてあまり外出は良くないと言われている優里奈だが…どうせ死ぬなら好きな事がしたいとの、本人の希望により…病院協力の元学校へ通うことが許された優里奈と
学校でひっそりと目立たないように生活をしているが人助けや、お世話をすることが大好きな陰キャの幸太が初めて出会う話です…
私はとても昔から体が弱かった…みんなのように外に出て遊ぶ、走り回ることを許されることは無かった…病院の先生にもそう長くは無いとも言われていた…そんな中で私は先生にお願いをひとつ伝えた
優里奈「先生…私お願いがあるんです…普通に高校生活送りたいです…勿論無理はしませんでも、今のまま人生終わるのは嫌です」
新井先生「でもねぇ、わかってる?優里奈ちゃんの今の体の状態…」
優里奈「分かっていますよ!だいぶ悪化していることも…でも!せっかく入学が決まった高校ですし1度は生活を送ってみたいです…ダメですか?」
そう泣きそうな目で訴えていた優里奈の顔を見て頭を抱えてしまった新井先生…願いを叶えてあげたいが、身体のことを考えるとやっぱりいて欲しいそう思っている…だが、そうもいかないとも思っていた…
新井先生「お家の方と院長と、相談してみますどんな形になっても学校に行きたいですか?」
優里奈の答えは即答だった…
優里奈「はい!勿論!」
あまり笑顔をこの頃見せなかった優里奈は、久々に笑顔を見せたその笑顔が新井先生の心を少し動かし、いい方に走ってくれた…
新井先生「院長とお家の方と話した結果今の状態のキープを約束に学校へ行くことを許可する。」
優里奈「え。良いんですか?本当に?」
優里奈は、嬉しくて涙が零れ飛び上がった優里奈は、心臓に腫瘍が出来、摘出手術はしたものの全てを摘出することは困難な場所にできてしまい…また何時発作が起こるかわからない状態であった…なので約束として薬を飲むこと月に2回病院に定期検診を受けに来ることを約束として許可が降りた…
優里奈「わかりました!約束します…いつ頃から学校に通えますか?」
新井先生「そうだなぁ…来週からだと思う…異例のことだから忙しくて…悪いな」
優里奈「無理を言ってお願いしてるので全然待ちますよ!」
母「優里奈?ちゃんと先生の話を聞いて、なるべく安静に学校生活送るのよ!それが約束できない限りまた病院に戻すから…」
優里奈が元気だった頃とても運動が好きでバレー部の部長をするほど運動が好きで運動神経も良かった…頭もよく成績も常に上位にいたのだった…でも、ある日突然意識を失い部活中倒れてしまったのだ…病院に駆けつけ直ぐに手術を行い何度かに分けて、摘出手術が行われ今は取り切れなかった部位のみ残ってはいるが良くはなり、安定していた…そのこともあり外出許可が降りたのだ…
優里奈「わかってるよちゃんと言うこと聞くから…」
そんなことを言って1週間が過ぎた
新井先生「お!?身支度終わったな…病院の服以外の久々に見た気がする…」
優里奈「そうですよね…ずっと病院でしたもん」
新井先生「まぁくれぐれも無理だけはしないように…」
優里奈「分かりました!」
母「受付終わったわよ!あら…新井先生…外出許可出して頂きありがとうございました…」
新井先生「くれぐれも無理だけはさせないでくださいね。」
と、お母さんにも釘をうち新井先生と、別れた…
優里奈「お母さん…今日の晩御飯何にするの?」
母「そうだなぁ…あ!ちらし寿司なんでどう?退院祝い」
優里奈「美味しそう!いいね!それにする!」
そうすると母は、スーパーに向かい車を停め買い物に出かけた
母「優里奈は車の中でいい子に待ってて…美味しいもの買ってくるわ」
優里奈「わかった…」
母は、優里奈を車に置いて出かけた…
買い物を済ませ、母が帰ってきた…特に優里奈には変化はなかったので安心した様子だった母…でも、その安心した表情の中にまだ不安な表情が隠れていた…
母「ねぇ優里奈お母さんと約束して、絶対に無理だけはしないでね」
優里奈「分かってるよ…安心して!」
母「明日の学校はお母さんも着いていくからいい?」
優里奈「うん、分かってるよ!一緒に行こうね」
そんな話をしているとあっという間に家に着き家族団欒ちらし寿司を食べお風呂に入りとこに着いた…
父「やっぱり出てきたもののそんな普通の子と同じようには生活は難しいんだよな」
母「そうね…」
父「変わってやれるなら俺が変わりたかったでも、無理なもんは無理か…」
母「そうね…今は娘を全力で支えるしかないのよね、」
という会話が私の部屋まで聞こえてきた、私は両親に申し訳なくなり部屋の中で静かに泣いた…今にも叫び出しそうな声を必死にこらえながら…
優里奈(お父さん、お母さんごめんね…)
優里奈は、そのまま泣き疲れてベッドで寝てしまっていた…
次の日…
優里奈「おっはよう!!お父さん、お母さん…学校にようやく行けるんだね!嬉しい!!」
母「学校には、行けるけどはしゃいだり走り回ることは出来ないの分かってるわね?少しでも異変、感じたら先生に言うのよ?」
優里奈「わかってるって!!お父さん!行ってきます!」
父「行ってらっしゃい!くれぐれも無茶だけはするなよ?お前ももう若くないんだから…」
母「失礼ねぇ、分かってるわよ!行ってくるわね!」
元気な声と共に玄関のドアが閉まる音がした…
父はその音を聞きこの声とこのドアの音足音あと何回聴けるんだろうか…そう考えると父は涙を零して声を出して泣いた…俺は無力だ俺は本当に娘を最後まで幸せに出来るだろうか…そう不安と後悔と、頭の中でぐちゃぐちゃになって泣くことしか出来ない自分を悔やんだ…
一方学校では…
優里奈「先生!お久しぶりです!」
担任「お久しぶりだなぁ、元気な顔が見れて安心したぞ…」
母「今日からまたよろしくお願いします…これ、病院からの資料です…お願い事や、食べてはいけないものやっては行けないこと記されています…よろしくお願いします…」
担任「はい!お預かり致しました…」
「あ、優里奈さんお母さんと、話があるので1度隣の部屋で待ってて貰えますか?」
優里奈「はい!先生!携帯いじっていいですか?暇なので!」
担任「本当はダメだぞ…でも、今日は許可する…」
優里奈「ありがとう〜では!ごゆっくり〜」
そう言って優里奈は、校長室から退室した…
深刻そうな話し声と、驚くような声が混じりながら聞こえてくる…聞きたくない…そう思いながらイヤフォンを耳に入れ音楽を聴き始めた…
母「先生に、よろしく言っておいたわ…明日から楽しみだね…」
優里奈「うん!もちろん!楽しみだよ…」
そんな会話をしながら学校を後にしようと携帯を取りだした…その時着信の振動に驚き携帯を落としてしまった…
近くにいた同じ学校の生徒が…
???「これ…落としましたよ…」
優里奈「あ、ありがとう…」
と言って顔を上げると…イケメン♡
つい、思ったことが口に出てしまったのだった…
慌てて優里奈は、
優里奈「あ、あぁ…すみませんありがとうございました…」
そう言って駆け足で車へ向かった…あぁ…びっくりした…まさか思ったこと口にするなんて…私って馬鹿だ…恥ずかしい…
???(あぁ、ハンカチ落としたままだ…また会えるかな?)
登場人物紹介…
主人公…優里奈&幸太
その他…新井先生、担任、お母さん、お父さん、です。
これから様々な人が出てくると思いますが…よろしくお願いします…