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白狼使い  作者: 向日葵
第1章
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8 ギルドでフラグ?

 




 ラルトに顔を舐められていると門番の人に呼ばれた。


 ラルトを抱っこし直して門番の人のところに行くとギルドの受付の人が一緒に立っていた。


「説明しといたから、あとはこっちにいる人に従ってくれ。」


「初めまして。私はこのギルドで受付を担当しているアイリー・フィストと申します。」


 自己紹介してくれたアイリーさんはすごく美人でほほ笑んだだけなのに周りの冒険者が何人か倒れてた。


 美人の笑顔はまぶしすぎて目がつぶれちゃいそう。ラルトもまぶしそうに目をつぶっている。


「門番さんいろいろとありがとうございました。アイリーさんよろしくお願いします。」


「どうってことないさ。これが俺の仕事だからな。」


 門番の人はそう言うとギルドを出ていった。


「それじゃぁ、ギルド登録してもらう前にこの紙に目を通して書いてくれるかしら。」


「はい。」


 私はアイリーさんから紙を受け取り、目を通すためにラルトを下ろそうとするとラルトが全力で嫌がったので、ラルトを片手に抱え紙の中身を読んだ。


 紙には、名前、出身地、魔力量、属性、最後に「依頼中などで死亡やけがをされてもギルドでは一切の責任を背負いません。それでもよろしいですか。」という言葉が書いてあった。


 ・・・・。最後の確認はもちろん「はい」に〇をつけて名前は素直に書いて、出身地に関してはあらかじめ決めていた、田舎そうな場所の名前を書いてしまえばいいけど、魔力量と属性どうしよう。


 ここで素直に魔力量と属性を書くと大変なことになりそう。


 絶対フラグが立ってのんびりライフをすごすことが出来なくなるよね。


 でも私はまだ魔力をコントロールできないから魔力量を制御することもできないし、困った。


 私が紙を見ながら悩んでいるとラルトが心配してくれたようで、念話で声をかけてきた。


『主、どうしたの?』


『うん?あのね、私の魔力量と属性ってあり得ないぐらい多いでしょ?それを隠しておきたいんだけど魔力をうまくコントロールすることがまだできないから誤魔化すこともできなくてどうしようか困っているところ。』


『それなら、僕が主の魔力をコントロールして一瞬だけ誤魔化すっていうのはどう?』


『そんなことできるの?』


 ラルトが提案してくれたことが可能ならとても助かる。


『うん。ずっとは無理だけど一瞬ならどうにかできると思う。』


『じゃぁ。お願いしようかな。』


 ラルトの提案にのることにし、私は魔力量は書かず、属性も水と光と風の三つを書くことにした。


 ほんとは一つだけの方がいいと思うけどこの三つは日常でよく使う属性かなと考えたためである。


 紙に記入し、アイリーさんに渡すと魔力量を測るために水晶が置いてある部屋に通された。


『ラルト、お願いね。』


『任せて!!』


 ラルトにお願いと声をかけるとラルトはやる気いっぱいという感じで応えてくれた。


 ・・・・。ラルトがやる気を出してくれるのは嬉しいけど、頑張りすぎて何か起こるかも?


(そういうことを考えているとフラグが立ちますよー。)


 結果としてどうなったかというとフラグが立ちました。


 私が水晶に魔力を流した瞬間ラルトが制御してくれたのが分かったが、ラルトの少しと私の少しはだいぶ違ったらしく、水晶は蒸発してなくなってしまいました。


「・・・・・・・・・。」


 アイリーさんはその光景を見た瞬間固まり、次の瞬間大きな声で「マスター」と言って扉が壊れないだろうかと心配するぐらいの勢いでドアから何処かに行ってしまった。


 私は「やっぱり、フラグが立った。」と思い、ラルトは「何事?」と違うことを考えていた。


 そして、ラルトと私は顔を見合わせ、ラルトは首を傾げ私はこれから起こるであろう面倒くさいことを想像しため息をついた。






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