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白狼使い  作者: 向日葵
第1章
3/35

2 もふもふは最高です!

 



 目の前には見渡す限り白いもふもふが広がっています。


 ちなみにこのもふもふ、肌触りが最高です!なぜそんなことがわかるかって?それはですね・・・・


 身体全体をもふもふに包まれているからですよ。


 すごくサラサラしていてとても気持ちいいんだけどまったく身動きができなくて少し苦しいんだよね。


 いったいこのもふもふは何ですかねー?


「なにこれ、転生したんじゃないの?普通は森とか空とかが見えるのが転生の定番じゃないの?それに苦しい・・・」


 転生したはずなのにいきなり目の前にもふもふがあったらきっと誰でも同じことを言うと思う。


 それになんか徐々に苦しさが増してきてるし・・・。


 苦しいと私が言うと視界から真っ白なモフモフが消えた。消えた方を見てみると4メートルはありそうな白狼がいるではありませんか。白狼は心配そうに私を見ている。


「・・・・神様。確かに私は相棒として身を守ってくれる白狼を望んだけど大きすぎるよ!!! 大きさ変えられるって言っても大きすぎだよ!」


 私が神様に届きもしない文句を言っていると・・・


「クゥーン」


 鳴き声のする白狼を見るとものすごく悲しそうな目で私の方を見ているではありませんか。確かに大きすぎるけどものすごくかわいい。なにこれ!?体は大きいのにめちゃくちゃかわいい!!!


 ギャップが!!この生き物最高です!!!


「あなたが嫌いなわけじゃないんだけど、見上げるの大変だから少し小さくなれるかな?」


 そうすると白狼は大型犬ほどの大きさになった。


「私の名前は桜宮(サクラミヤ) ゆき(ユキ)、これからよろしくね。そう言えば名前はあるのかな?」


 白狼は首を横に振った。


「じゃあ、ラルトっていう名前はどうかな?」



 私がそういうと白狼の額に花のような模様ができた。そして私の左手の甲にも同じ印がついていた。


「主これからよろしく頼みます。私は今日からあなたの相棒として盾として仕えるラルトです。」


 いきなり頭の中に言葉が流れ込んできた。


「喋れるのね。こちらこそよろしくね。盾というよりは家族になってほしいかな。」


 私がそういうと、ラルトは首をかしげながら「クゥー?」と鳴いた。


 私もラルトにつられて首をかしげてみる。そうするとさらにラルトは首をかしげるのでさらにつられて私も首をかしげるという行動をとってしまった。


 お互いにしばらくその恰好をしているとさすがに首が痛くなったので元に戻すとラルトも同じ動きをする。


 何ですかね。この生き物は。めちゃくちゃ可愛い。撫でまわしてもいいと思う?


(いいよー。)←ゆきの心の声。


「今許可が出たよね、では遠慮なく。」


「・・・? クーーン。」


 そう言ってラルトに近寄ると私の目がギラギラしていたのかめちゃくちゃ怖がられています。


 尻尾がさっきまで上がっていたのに下がっています。


 そんな姿も可愛いらしいです。うん。やっぱり白狼は何しても可愛いわ。


 私の中の何かがプツンと切れる音が聞こえた。


「もふもふかわいい!!!!それに鳴き声も可愛い!かわいい、かわいい、かわいい・・・・・・・・・。」


「キャイン!?キャン、キャ・・・・・。」


 しばしお待ちください・・・・・・・・・・。

 ・

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 ・

 ・

 ・

 ・

 っは!!と正気に戻った時にはラルトは失神していました。


 何が起こったんだろう?


 というかもしや私がラルトを失神させたの?


 ・・・・・・。少しやり過ぎたかな?でもラルトが可愛すぎるのがいけないと思うんだよね。


 ラルトが目を覚ましたら、話の続きと謝らないとね。


 ゆきはどこまでもマイペースのようです。





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