表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白狼使い  作者: 向日葵
第1章
24/35

23 ギルドで物を売るにも一般的な知識が必要






ダルトさんから仕事とギルドランクについて説明を受けた後、私は今日泊まる宿を探す前に森で採取した物を売ってお金に換えようと考えた。


「ダルトさん、森で採取したものを売りたいんですが、受付で頼んだらいいですか?」


「ここ(ギルド)で売るなら、最初にいろいろ記入した受付じゃなく、その向かい側にある受付が買取の窓口になっている。薬草などの小さい物ならばその場で鑑定し、お金に換えることもできるが、魔物みたいな大きな物の場合は、受付の者が別の部屋に案内してそこに置いてもらうのが基本だな。解体が必要なものとかもあるしな。」


「なるほど、ありがとうございます。明日は受付のほうに朝くればいいですか?」


「わからないことがあれば遠慮なく聞いてくれていいからな。明日はまずユキの先生になる者に会ってもらいたい。だから受付のほうでアイリーに声をかけてくれ。ここへ通すように伝えておくから。」


「わかりました。それじゃぁ、また明日。」


私はダルトさんにここで売る方法と明日の朝のことについて確認し、部屋を後にした。


ラルトを抱え、私は買取の受付に向かいながら売るものを考えていた。


そういえばこの世界に魔法収納カバンってあるのかな?聞くの忘れた。後で確認しておかないと・・・。


今回はとりあえず、このカバンの中に入っていてもおかしくない大きさの物を売ろう。


うん。そうすれば完璧だね。


収納カバンについてはとりあえず解決策が見つかったが、ユキ達が採取した種類はどれも珍しいものばかりなのをユキは忘れていた。


「ようこそ。本日は買取ですか?」


「はい。買取をお願いします。売りたい物は薬草とかなんですが・・・。」


「かしこまりました。では、買い取らせていただく物をこちらにお願いします。」


受付に行くとアイリーさんではない女性が立っていて、普通に買取をお願いしたらいいのかな?っと考えていると女性のほうから声をかけてくれたので、私はあらかじめ考えていた薬草をカバンの中から出した。


ユキは薬草を売ることを決めていたが何の薬草を採ったのか覚えていなかったので、カバンの中から出す際、取り出したい物を「たくさんある薬草を少し」というイメージで取り出した。


ユキ達が森で採取した薬草は種類も豊富だが量も多く取っていた。そのため様々な種類の薬草を少しずつユキは取り出すこととなった。


ちなみに収納カバンから物を出す際は、出したい物をイメージすることでカバンが自動的にそのイメージと同じものを出してくれる。出す際は、カバンから物が飛び出すことはなく、手に取りやすい位置に上がってくる。大きいものならその一部が出てきてそれを引き出すと重さを感じることなく出しきることができるという優れものである。


ユキはカバンがセレクトしてくれた薬草をそのまま次々と出していった。それぞれの薬草の数は4.5本だが、なんせ種類が多く出してくるものがどれもこれも珍しいものばかり。


最後にユキが出した薬草なんか、Aランクの人でも見つけるのが難しいとされている薬草である。


そんなとてつもないものがどんどん出てくるものだから、受付の人は笑顔のまま固まってしまっていた。


「これで、全部です。お願いします。」


ユキは受付の人が笑顔のまま固まっていることに気付いておらず、薬草を出しきると笑顔で買取をお願いしたのだった。


(行動をするたびに必ず何かをやらかしてしまっているユキ達・・・。行動する前にこの世界の常識を学ぶ必要がありそうです。)












ご意見、ご感想、お待ちしております。

ブクマや評価ポイントなど頂けると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ