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白狼使い  作者: 向日葵
第1章
20/35

19 主としては複雑な気持ちです・・・






私は痺れた腕で興奮しているラルトを撫でている。


あの後どうなったかというと・・・


闇帝と見つめ合っている?(ラルトは睨んでいるが闇帝はラルトを見つめているだけの)状態がしばらく続いた。私の腕の限界が来るまで。


この二人見つめ合いすぎじゃないかな?私もラルトとイチャイチャしたいのに!


(けっしてラルトと闇帝はイチャイチャしていません。お互いに様子をうかがっていただけです。)


腕が限界になったのでラルトを膝の上に下ろした。


するとラルトが心配そうな顔をしてこちら見上げてくる。


『主人、どうしたの?どこか痛い?』


『なんでもないよ。闇帝とだけイチャイチャしてないで私ともイチャイチャして欲しいなって思っただけ。』


(・・・別に腕が痺れたから下ろしたわけじゃないよ?)


心の中で言い訳をしているとラルトが初めて私に対して怒った。


『別にそこの人間とイチャイチャなんかしてないよ!睨んでただけだよ!』


ラルトの声は闇帝にも聞こえたようで・・・


「お前らどんな話してるんだよ。まぁユキが俺とラルトがイチャイチャしてるとでも言ったんだろうが・・・。ユキのその暴走なんとかならないのか?」


『お前に言われる筋合いはない。そもそもお前がこちらを見たりしなければ、主人が勘違いすることもなかったのに。・・・主人の暴走は僕にはどうしようもないんだ。』


「お前も苦労してるんだな」


『そうなんだよ。主人のことは好きだけどこの暴走がたまに傷で』


黙って聞いていたら、二人ともさっきから酷くない?


「いや、全然ひどくないぞ。ユキは少し自覚を持った方がいいぞ?」


「・・・自覚ならしてるもん。それよりは、今さっきラルトの声が聞こえたの?念話って使える人少ないはずだし、ラルトと私しかわからないはずなんだけど。」


私は、いじけながらも気になったことを闇帝に聞いた。


「自覚してるなら少しは自重しろ?ラルトの声が聞こえたことか?」


私は、闇帝の最初の言葉は流して最後の質問に対してだけうなずいた。


「確かに、念話は使える人間は少ないがまったくいないわけじゃない。その証拠に俺も念話は使えるしな。それからどうして声が聞こえたかはラルト本人に聞いた方が早いと思うぞ。」


闇帝はそういいながら私の膝の上にいるラルトを見ながら説明した。


私がラルトの方を見るとラルトが説明を始めた。


『確かに僕と主との会話(念話)は、普通なら僕たちしかわからないんだけど、あの時はあの人間にも聞こえるように魔力の量を少し増やして話をしたから聞こえたんだよ。つまりね、念話を飛ばすときに魔力の量を増やすと周りの人にも聞こえるようにできるんだよ。』


ラルトは、少し自慢げに説明してくれた。


ラルトの表情からして、念話を飛ばすときの魔力の量を変えるのは難しいみたい。褒めなければ!!


「すごいね!つまり、私も念話を飛ばすときに魔力の量を変えたら周りの人にも声を届けることが出来るってことだね。でも、周りの人に聞こえるっていうことは内緒話とかできないってこと?」


「いや、操作する必要があるが声を届けたい相手に対してだけ念話を飛ばすことは出来るぞ。魔力の量を変化させながらさらにその魔力を飛ばす方向も操作する必要があるがな。」


今度は、闇帝が答えてくれた。その後も闇帝とラルトにいろんなことを質問攻めしたことで、魔法に関することが理解できた。


今さら気付いたけど、あんなに人間が嫌いなラルトが闇帝にも聞こえるように念話をずっと飛ばして会話している。


嬉しいような嬉しくないような、複雑な気持ちだな・・・。


その後もいろんな話をした。


(ちなみにその間ギルドマスターはいじけ続けていた。・・・誰か声をかけてあげて!!)








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