表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白狼使い  作者: 向日葵
第1章
19/35

18 ラルトが私以外に!?






「それじゃぁ、ユキとラルトは最近契約したばかりなのか?」


「うん、つい最近だよー。(最近というか、数時間前だけどね)」


私は闇帝に、ラルトとの関係性について聞かれたので簡単に話していた。


随分、崩れた話しかたしてるねって?さっきまでは、敬語で話してたんだけど、闇帝が楽に話してほしいって言うから、ありがたく普段通りに話してます。


「しかし、ラルトは強いな。見た目に反して強者の目だな。」


「そうなの!ラルトってね、こんなにふわふわで目がクリクリで可愛いのに、強いんだよね!それに勝った時が可愛いの!得意げな顔をしてるんだけど、尻尾をもの凄い勢いでふってるの。そのギャップが可愛くてね、ついつい撫ですぎるんだぁ。あとね、あとね、」


ユキのラルト話は続いた。それはもう闇帝がストップをかけるまで延々と。


闇帝に止められて、話し過ぎた事に気づいたユキは謝った。


「ごめん。ついつい、ラルトの事を褒められたのが嬉しくなっちゃって話し過ぎた。」


「別に大丈夫だ。とりあえず、お茶でも飲まないか?あれだけ話したんだから喉乾いただろう?」


(ここで闇帝が「ラルトがどれだけ好きなのかがわかった」っと言わなかったのは賢い。ここでその言葉を言っていたらまた、ユキのラルト話が再開していたに違いない。)


闇帝は慣れた手つきでギルマスの部屋にある棚からカップとポットを出してきた。


「紅茶でいいか?」


「うん、おねがい。」


私がそう答えると、闇帝は空間魔法を持っているのか、何もない空間から紅茶の缶を出してきた。


なんでそんなものを持ってるんだろう。


(闇帝は甘いものや紅茶が好きなのである。)


紅茶好きなのかなー?


「紅茶も好きだが、甘いものも好きだな。っと言うより美味しい食べ物全般が好きで、料理とかもするから色々入ってるぞ?」


だからなんで心読むかなぁ。


「・・ん?別に心は読んでない。ユキが分かりやすいだけだ。」


ジーっと闇帝を見ていると・・・


「睨むなよ、紅茶入ったぞ。」


「ありがとう、いただきます。」


私は睨むのをやめて紅茶を受け取った。


「・・っ!美味しい!!」


「それはよかったよ。」


闇帝が入れた紅茶は、日本にいた頃の行きつけの紅茶専門店の味より美味しかった。できるな、この男。


(ユキの中で闇帝の評価がググッと上がった。)


そんなことを思っていると、膝の上で寝ていた、気絶していたともいうラルトが目を覚ましたみたいだ。


ラルトは、まだ焦点が合ってないようで「クゥ?」っと鳴きながら辺りを見渡して、最後に上を向いた。


つまり、上目遣いである。


紅茶を飲もうとしていたユキはその状態で固まったかと思うと、急に紅茶をテーブルに置き・・・


寝ぼけているラルトを目の前に抱き上げてラルトのお腹に顔を埋めた。


「っ?!」


ラルトは一瞬で目が覚めた!


「可愛いーーーーー!!!」


ユキが叫び、さらに暴走しそうになった瞬間、ユキは頭を叩かれて正気に戻った。


暴走を止めたのは、闇帝だった。


「キャンキャン!クゥーーヴゥゥ。」(主人に何をするんだ!・・・った、助かったけど、主人の頭を叩くなんて!)


ラルトは自分の顔より少し上の位置にある闇帝の顔?を睨んで吠えて唸った・・・?


(闇帝は不可視魔法のついたマントのフードを被っていて顔は見えない。因みに全く見えないのではなく、輪郭とかはわかるが表情は見えない。と言った感じである。)


吠えたかと思うと一瞬、私以外で初めて甘え声を出してすぐに唸った。


私以外でラルトが甘え声を出した!私以外に!大切なので二回言いました。


私は頭の上で向かい合っている一匹と一人の様子をそのまま観察する事にした。


ただラルトをこの状態でキープするには筋力が・・・







続きますよ〜!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ