14 ラルト暴走!?
まだ痛みで動けないでいる私をよそにラルトとダルトさんがにらみ合っている。
早くラルトを止めないとやばそう。
ラルトの目には怒りが宿っていた。
だけど私の身体は初めての戦いと先程の痛みの恐怖で力が入らず起き上がることすら出来ない。
私は何とかして起き上がろうとした。
そのころ、ラルトとダルトさんはにらみ合いが続いていた。
しかし、次の瞬間ラルトがダルトさんに向かって雷魔法を使い、ものすごい速さで突っ込んでいく。
ダルトさんはそれを剣で受け止めたが受け止めきることが出来ず、後ろに飛ばされた。
その一瞬の隙を見逃さずラルトはさらに氷魔法で刃を作り刃をダルトさんに飛ばした。
ダルトさんは飛ばされながらも、何とか立て直して防ごうとするがラルトの魔法を防ぐことが出来ない。
ダルトさんも壁にものすごい勢いでぶつかった。
「クッツ・・・・!」
ダルトさんは壁にぶつかったが何とか立ち上がり、すぐに体勢を立て直した。
しかし、すでにラルトは目の前に来ていて氷魔法でダルトさんは体を凍らされた。
凍って動けないダルトさんに向かってラルトは牙を出して噛みつこうとする。
私はハッとしてラルトを止めようとした。
その時、ラルトの動きが止まった。
よく見てみるとラルトの影に何かが刺さっている。
「そこまでだ。」
声のした方を見てみるとさっきまで座っていたはずの闇帝が立っていた。
ラルトは邪魔をしているのが闇帝だとわかると次は闇帝に牙を向けた。
バキ・・バリン!!影に刺さっていたものが一本ずつ壊れていく。
そしてすべて壊れるとラルトは闇帝に向かって突進していった。
闇帝はすぐに戦闘態勢に入り、ラルトの攻撃を防ごうとするがその瞬間私は叫んでいた。
「ラルトやめなさい!!!!」
キキキキキーーーーーーー!!!
突進していたラルトが急に止まった。
そしてラルトはこちらを向いた。
今回は短めです。