初めてのお仕事。
いつも来て頂けている方、初めての方、読んで頂いてありがとうございます。
最近、書き悩むことが増え、何気なく読んでいた、このサイトの作家様もきっと苦労されているんだなと思うようになりました。
そう思うと、私の作品を読んでくださっている方の作品も、是非読んで見たいと思うようになって、方法を探したんですが…、そういう機能は無いんですね…。
食事を終えた俺達は、武器屋、防具屋に足を運んだあと、魔道屋へと足を運んでいた。
最初に訪れた武器屋で、村では買えなかったチカ用の武器を買おうとしたのだが、一般的に、魔法使い用の武器は、魔道屋という店にあるんだと、武器屋の店主が教えてくれたのだ。
「ちょっと、高いですね……。」
そう、小声でチカが話しかけてくる。
村とは違い、この町では、商品に値段が明記してあることが多いようだった。
俺が、今持っている、この杖は、この店でも安い方のはずなんだが……。
「銀貨850枚か、どの商品も前の店と、そんなに値段は変わらないな……。」
1軒目の魔道屋では、商品の値段の高さに、ぼったくりの店だと思ったのだが、今の店でも、値段は似たようなものだった。
魔道屋の店内には、色々な物が置いてあったが、どれもかなり高い。
(この世界では、魔法関連のものは、他の物と比べ割高になっているようだな。)
「とりあえず、この杖を買おうか。」
「えっ?! そ、その杖は少し高いし、僕は、もっと安い杖でいいよ!」
チカは遠慮しているが、ここで引き下がるわけにはいかない。
「でもさ。チカは、このパーティーの主力だろ? だから、遠慮しないでいいんだぞ! 少しでも良い杖を持っていてくれたほうが、寧ろ助かるよ。」
「い、いや。そういうことじゃなくて……。ほら!あっちにも、同じような値段の杖もあるよ! 僕、あっちのほうが、いいかなって思うんだ。」
「ああ、そうだな……。でも、あの杖だと、少し大きすぎるんじゃないか? いざっ、てときに、杖が邪魔で身動きが取れない、なんってことがあったら大変だろ? と。いうことで、これください!」
そう言って、俺は代金を素早く支払うと、杖をチカに強引に押し付け
花子の手を引いて、急いで店の外に出た。
「ま、待って! 置いていかないでよ!」
そういって、店から飛び出して来た、チカの手には、先ほどの杖が握られている。
やはり、俺の見立てに間違いは無かった。
元々十分な戦力を備えていたチカだが、杖を手に入れたことで、更なる高みへと到達している。
「もう! なんで、よりにもよって、この杖なのさ!」
チカが手に持っている杖は、変身モノの魔法少女が持っているような類の形状をしているのだ。
これにより、チカは僕っ子、ちっぱい、幼女に加え、魔法少女属性まで手に入れたのだ。
……まさに、鬼に金棒だな。
「チカ、見た目は大事じゃない。大事なのは性能だぞ! 世界を救うってときに、見た目なんて気にしてる場合じゃないだろ?」
「う……、そうだね。僕、少しわがままを言ってたかも……、ごめんなさい。」
チカは、完全には、腑に落ちない様子だが、なんとか納得してくれたようだ。
「わかってくれれば、それでいいんだ。そろそろ日も暮れるし、今日は、宿に戻ろうか。」
そういうと、俺は、この上ない満面の笑顔で宿へと足を踏み出した。
俺は、魔法少女も大好きなのだ。
…
翌朝。
「皆さん。おはようございます。ギルド在籍章が、出来ていますよ。」
俺達は、昨日言われた通り天使の歌声に、来ていた。
昨日と変わらずの美声と、容姿で、アックスさんが、出迎えてくれている。
アックスさんから受け取ったギルド在籍章は、天使の羽型のピンバッチで、ギルド在籍中は、常に見える所に、付けておく必要があるそうだ。
「それでは、最初の、依頼内容をお伝え致します。簡単な依頼ですが、多少の危険もありますので……、心して下さいね。」
(とうとう来たな……!!)
異世界ではギルドの最初の簡単な仕事が結構重要なのだ!
某小説投稿サイトの作品では、大抵、何故か初っ端からとんでもない敵が出てきたり、偶然凄い発見をしてギルドでの評価が凄いことになったりと、最初の依頼が普通であることのほうが、少ないくらいだ。
最初から、重要イベントだとわかっているアドバンテージは大きい。
某小説投稿サイトを、お気に入りに登録している俺に隙は無い。
(よし。どんな依頼でもかかって来いっ!!)
…
町外れに隣接する山の麓を、紅い夕日が辺りを染めている。
急こう配の地面は荒れ果てていて、大きな岩が至る所に、無造作に転がっている。
傾いた日差しが、そこに2つだけ存在する生き物の影を、細く、長く、どこまでも伸ばしていた。
「はぁ、はぁ……。ぐっ!?」
(これが本当に、ギルドの仕事だったのか……?)
俺は、体中に走る痛みを抑えながら、それでも懸命に腕を構えた。
俺の体は全身泥に塗れていて、疲労も既に、限界を超えている。
そして、花子とチカは、もう、此処にはいない。
だから……、俺だけの力で成し遂げなければいけないんだ!
だが……。
(くっ…。もう限界だ…、力が…、体が動かない…。)
「最初に、あれだけの大口を叩いていたから少しは期待したんじゃが……、やはりワシ読み通りだったようじゃな。若気の至りよのう。」
俺とは対照的に、余裕の表情を浮かべるアイツには、疲労も、一つの汗すらも無い。
アイツは、あの場所から殆ど動いてすらいないのだ。
「もう諦めるんじゃな。せめて、日が沈む前に、あの獣人の娘と子供の所へ行かせてやろう。」
絶望と諦めが、俺の心を染めてあげていく。
(やはり、こんなこと……。無謀だったのか……?)
(花子……、チカ……、すまん。俺の判断ミスの所為だ……、俺は、きっと負けるのだろう……。)
だが、せめて……、最後にもう一撃を……。そうでなければ、花子と、チカに、合わせる顔が無い。
俺の渾身の力を込め、最後の一撃を放った。
「届ええぇえええぇええ!!」
だが、俺の諦めとは裏腹に、奇跡は起こったのだ。
大地は裂け、灼熱が地面から噴き上げた。
その刹那、アイツの表情は驚愕に染まっていた。
「な、なんじゃと……。まさかこのワシが……、このワシが負けたというのか!? ワシの長年の経験が……、こんな小僧に覆えされるとは……。」
(やった、やったぞ……。花子、チカ、俺は本当に成し遂げたんだ!!)
「どうだ見たか! 本当に、一日で温泉を掘り当ててやったぜ!!」
俺はドヤ顔で、そう言い放った。
次回は週末に1話、余裕があれば2話投稿します。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、タイトルを変更しています。
20話あたりで旧タイトルを削除しますので宜しくお願いします。




