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偽夢語-ニセユメガタリ-  作者: Joi
第一部
24/33

戸田陽太

 何でこんなことになったんだろう。


 俺はただ、毎日忙しくて愚痴を考えていただけなのに。そんなの、俺以外の人でも考えるだろうに。


 何で俺なんだよ。


 俺は陸上が嫌いなんじゃない。ただ朝が早くて勉強難しくてそこに部活が挟まってて忙しかったから嫌だったんだ。辞めるなんてもっての外だ。


 上井の奴に「頑張ってるよ」って言われた時、正直疑ってた。


 あいつは先輩との距離もある程度出来てて俺には眩しい。あいつだって実力者だし、俺はにどうしても嫌味にしか聞こえなかったんだ。


 けど、それでも俺の中で何度も再生されては消えを繰り返して、最終的に俺のやる気を再び取り出してくれたんだ。あの言葉は空になった燃料を一気に満たしてくれたんだ。


 だからまた頑張ろうって思えた。あの日、部活は無かったけれど、それでも次からもっと頑張ろうっていこうって思ってた。


 今、俺は何をしてるんだ?


 飯を食ってるわけじゃない。趣味の料理を楽しんでるわけじゃない。入学して三ヶ月程経った西和高校のグラウンドで、長距離を走ってるわけでもない。


 何で俺が見た夢が具現化して他の奴らを巻き込んでいるんだ?


 俺は休日が欲しかった。


 たまには何もかも一回休めて、趣味に興じたり買い物したりしたかったんだ。


 それが何でこうなる?俺が何をしたって言うんだ?


 月島華音。俺はあいつが嫌いだけれど、元凶だとは言わない。でも、さすがに行き過ぎているんじゃないか?


  日本を滅ぼすとか言ってる月島はイカレてる。だから、いつもの気持ちに合わせて思いきり拒否した。


 俺も悪いとは思ってる。あいつの正直な気持ちを踏み(にじ)った上に、俺の都合良く言っちまったからな。あいつの性格を分かってたつもりだったんだ。


 問題は、関係の無い奴らを巻き込んだって事だ。


 政府が裏で人間を使った極秘計画を立てていたとか、俺が計画の被験者で人間じゃないとか、そんな事はどうでもいいんだ。


 能力の影響で全く知らない人間が偽りの世界に吹っ飛ばされたって、常識非常識の前に、一番やっちゃいけない事だろ。


 何で俺達の問題に知らない奴らが入ってくる?関係無い奴らを巻き込んだ俺達はろくでなしの完全版だ。もう、後には戻れない。


 俺は最低な人間だ。隣にいる雨宮に全てを話して、上井には一部しか話していない。信用度の問題だとか考えてる俺は完全なクズだ。


 だから、最低でクズなろくでなしから一つ、言いたい事がある。



 「舐めんなよ、殺人鬼」

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