戦果と狼モドキ
昨日は書けなかったので近いうちに1日2回上げます。
その時は前書きに書いておきますのでよかったらご覧下さい。
集落が懐かしく感じる。
部隊は山賊討伐を終え無事帰ってきていた。
留守時に特に異常はなかったようだ。
とりあえず巡回部隊として、フォーマンセル2部隊の通常警備に戻す。
山賊を討伐し悩みが一つ片付いた。
近くのゴブリンに予め調達させていた角兎を取って来させ頭からカブりつく。
集落防衛のための侵攻、今回の戦いで得たものは勝利の他にもあった。
まず山賊たちの武具だ。
さすがに人間が着けていただけあって剣はある程度手入れされており、鎧も今までのものよりキレイだった。
ゴブリン達は数が多いので、使える武具は多い程助かる。
現状武具は全てのゴブリン達には行き渡っていなかった。
武器のないものには木の先を削って槍として持たせている。
幸い森に行けば幾らでも槍は作れた。
他にも所持品を漁り火打ち石と近郊の地図を手に入れていた。
火打ち石は焚き火をしていたのでもしやと思っていたが、やはり持っていた。
火は重要なものだ、暖をとるなど生活に用いたり村に火を点けるなど戦略にも使える。
(山賊達の戦果はこんなものか…まぁ肉も喰えたし良しとするか)
キングは肉の味を覚えてしまった、人肉には魔物にはない美味さがある。
村の情報も分かったことで、次の侵攻について考える。
配下を増やすため魔物を探すか村道攻略か…
さすがに村をいきなり攻めるのは無謀だと思った。
山賊の情報では、50人前後の人間が村で生活しているらしい。
あの時は我慢出来ずに喰ってしまったが、村の冒険者の有無などもっと聞いておけばよかったと少し後悔していた。
ただ悩んでもしょうがないので、この件はあまり考えないようにしよう。
翌日からザンギに数を教え始めた、元々知識として知らないだけなのでこちらが教えるとスポンジのように吸収していく。
3日程するとザンギは数を覚えた、これで何かと便利になるだろう。
ザンギをお供に集落の周辺を探索していると、巡回部隊の狼モドキの様子がおかしいことに気付いた。
どうやら繁殖期のようだ。
雄だけのゴブリンと違い狼モドキには雄と雌がいるので普通の動物と同じように繁殖するのだろうとは思っていたが…
元々狼モドキは地球の狼のように群で生活し群の中で順位付けがされていた。
その中で雄のリーダーのみが順位1位の雌と交尾するのが普通だったのだが、キングの使役魔法の支配下にあるいまそんなものはなくなっている。
雌達に群がる雄達。
集落の真ん中で狼モドキ達が盛っていた。
こうなると子供が生まれてくるまで雌は動けなくなるので、少々戦力は低下するが後々のことを考えると仕方ない。
たくさん生めよと声を掛け、キングは部隊を召集し狩りの支度を調えていた。
狼モドキ繁殖の話しでした。
狼の生態や実際の火打ち石などよく分からないものはwiki等で調べてます。
狼モドキは匹→頭に変更するかもしれません。