次なる作戦
「神代悠真くんの演説、すごかったですね……」
選挙演説が終わった後の帰り道、彩花ちゃん不安そうに呟いていた。
「正直、わざわざ完璧な演説をされると、どうやって勝ってばいいのか分からないわね……」
一条さんも腕を組んで真剣に考えている。
私も同じ気持ちだった。 悠真の演説は、「理想の生徒会長」らしいだった。 圧倒的なカリスマ性と冷静な戦略……これにどう対抗すればいいのか。
「悠真ってやつ、マジで手強いな。でも、悠斗、お前には戦う方法があるんじゃねぇか?」
遼が僕の肩を叩く。
「……俺の戦い方?」
「悠真くんは完璧な生徒会長タイプだけど、それって逆に『距離感がある』ってことじゃない?」
「確かに……あのスピーチはすごかったけど、なんか『遠い存在』って感じがしたな」
村瀬も冷静に分析する。
「だから、三崎先輩は悠真くんと真逆のアプローチを取ればいいんです!」
彩花ちゃん力強く言った。
「つまり、“覚悟”で勝負するってこと?」
「そういうことよ!」
とりあえず、最後は「生徒との距離が近い、生徒会長」を目指して、新たな選挙戦をスタートさせたことになった。
選挙活動を続ける中で、僕は再び生徒会室に呼び出された。 そこには西園寺咲先輩が待っていた。
「三崎くん、あなたの選挙活動、いいわね」
「えっ、僕ですか? 悠真の方が圧倒的に優勢じゃないですか?」
は先輩は軽く笑いながら、書類を整理して言いました。
「そうね。悠真くんは優秀で、彼が生徒会長になることはほぼ既定路線。だけど、って“普通”すぎてつまらないの」
「……え?」
「私は、もっと面白い選挙が見たいのよ。悠真くんみたいな完璧な生徒会長が選ばれるのもいいけど、あなたみたいな『波乱を起こす候補』も、悪くないと思うの」
「……つまり、僕が勝てる可能性があると思ってるんですか?」
「まだ分からないわ。でも、私は『普通じゃない展開』の方が好きよ」
先輩の微笑みには、どこか悪戯っぽい雰囲気があった。
「もしかして、僕に協力してくれるってことですか?」
「ええ。私もあなたの選挙活動をサポートしますわ。――『勝てる可能性』を探すためにね」
(……この人、やっぱり生徒会の中でも別格だな)
これで、西園寺先輩も僕の選挙チームに入ることになりました。
選挙活動を進めるうちに、僕はある人物と向き合うことになった。
現・生徒会長、霧崎蒼。
生徒会長といえば、冷静沈着で実力者……みたいなイメージがあるけど、霧崎先輩はどこか気だるげな雰囲気を持っていた。
「へぇ、君が『ヒーロー候補』の三崎くんかぁ」
「あ、はい……はじめまして、霧崎先輩」
「俺は君の『主人公計画』ってやつに興味があるんだよね。すごいよね、生徒会選挙を『物語』みたいに仕立て上げるなんてさ」
「いや、僕がやったわけじゃなくて、周りが勝手に……」
霧崎先輩はクスッと笑って言った。
「まぁ、いいや。正直、俺は悠真が次の生徒会長になると思ってたけど……君が『波乱』を起こすなら、それはそれで楽しいそうだよね?」
(……なんか、西園先輩と同じタイプの人だ)
霧崎先輩は僕をじっと見つめながら、こう言った。
「君が勝てるかどうか、ちょっと期待してるよ」
ただ言い残し、彼は去っていた。
(……なんだ、このプレッシャー)
一方、神代悠真と拓海の兄弟コンビは、選挙戦をさらに盛り上げるための戦略をつぎつぎ打ち出してきた。
例えば――
・悠真が「生徒会主催の討論会」を提案し、論理的な討論で悠斗を追い詰める。
・拓海が生徒たちの間で「悠斗の戦略は甘い」という噂を流し、印象を操作する・悠真が「生徒会の透明性向上」
を公約に掲げ、正統派な生徒会改革を推進する。
悠真の戦略は「正統派のリーダー」としての力を見せるものであり、拓海は「心理戦」を継続して僕の動きを封じようとしていた。
「……悠真は完璧なリーダー、拓海は影で情報を操作する参謀……こっちは厳しい戦いになりそうだな」
村瀬が冷静に分析する。
「悠斗、どうする? このままじゃジリ貧だぞ」
遼も焦り始めていた。
私は深呼吸をして、一度周囲を見渡しました。
(……大丈夫。僕には“仲間”がいる)
「よし、次の作戦を考えよう!」
仲間たちとともに、新たな戦略を立てることを決意したのだ――。
ストックが尽きてきたので仕事休みの日にかけるだけ書いてアップしていきます!




