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新たな出会い⁉

校庭に入り込んでいた他校の生徒たちは、どうやら通り抜けようとしただけらしいが、遼が「不審者」として声をかけたために、少し険悪な雰囲気になっていた。


「おいおい、別に迷惑かけてねーだろ。ちょっと道を通るだけじゃんか」

一人の男子生徒が肩をすくめながら言う。


「ここはうちの学校だ。勝手に入るな!」

遼が一歩前に出て強気な態度を取る。


「そんなに怖い顔すんなって。お前ら、何でそんなにムキになってんだよ?」

もう一人の生徒が遼を煽るように笑う。


その場がピリついた空気になる中、村瀬が遼の肩を掴んだ。


「天城、落ち着け。無駄に騒ぎを大きくしても意味がない」


「でもよ、翔太! こいつら、勝手に入ってきたんだぞ!」


「話せば済むことだろう。悠斗、こっちに来て、説明してくれ」


「えっ、僕!?」

突然名前を呼ばれ、慌てて近づく。


僕は場を落ち着けるため、できるだけ穏やかな口調で話しかけた。


「すみません。ここは私有地なので、通るだけでも許可が必要なんです。通り抜けたいなら、正門から申し出ていただけますか?」


その言葉に、相手の生徒たちは少しだけ態度を和らげた。


「へえ、お前、割と冷静に話すじゃん。そういうのは好感持てるな」

最初に煽ってきた生徒が少し笑いながら言う。


「いや、まあ……そういうルールなんで。できれば協力してください」


「分かったよ、今回は帰るわ。でも、次からは正門から入るようにするからな」


相手が素直に引き下がり、その場は何とか収まった。去っていく他校生徒を見送りながら、僕は大きくため息をつく。


「……これでよかったのか?」


「悠斗、ナイス! やっぱりお前が話すと場がまとまるな!」

遼が笑いながら僕の肩を叩く。


「いや、遼が最初に煽るからだろ……」


村瀬も淡々と頷く。


「確かに、悠斗が間に入ってくれたおかげで面倒が減った。感謝する」


「翔太、お前も止めてくれてありがとうな!」

遼が村瀬の肩を叩くと、彼は少し照れくさそうに笑った。


(……何だこの友情アピール)


そんな二人を見ながら、僕はまたしても振り回された疲労感を覚えていた。


数日後、生徒会室に呼び出された僕は、またしても西園寺先輩と向かい合っていた。


「三崎くん、校庭での一件、噂になっているわよ」


「噂って、そんな大したことしてないですよ」


「あなたが天城くんと村瀬くんをまとめて、他校生徒とのトラブルを解決した――それが重要なの」


「いや、まとめたっていうか、ただ場をなだめただけで……」


「それがリーダーシップなのよ」

先輩は微笑みながら続けた。


「三崎くんの存在が、天城くんや村瀬くんを中心とした“友情プロジェクト”をさらに広めているわ。この流れを選挙活動にも活用しましょう」


「またそれですか……」


「あなたの行動は、生徒たちの注目を集めている。それをポジティブな形で生徒会活動に繋げるのは悪いことじゃないでしょう?」


先輩の言葉に押され、僕はまたもや返事を曖昧にするしかなかった。


その日の放課後、遼と村瀬が僕の机の周りに集まってきた。


「悠斗、次の計画を考えたぞ!」

遼が自信満々に言う。


「……嫌な予感しかしないけど、何?」


「友情をテーマにしたチャリティーイベントだ!」

遼が得意げに胸を張る。


「チャリティーイベント?」


「そうだ! 校庭でサッカー大会を開いて、集めた参加費を学校の備品に寄付するんだよ!」


「それ、別に友情じゃなくてもいいよね?」


「違うんだよ、悠斗。これは“友情で成り立つイベント”なんだ!」

遼が熱弁する。


村瀬も口を開く。


「俺たちが友情の象徴として試合を盛り上げれば、学校全体が一つになれる。悪い案じゃないと思うが?」


「……翔太、お前も遼に乗っかるなよ」


「いや、これには意味があると思う。悠斗も参加しろ」


結局、二人の熱意に押され、僕はまたしても彼らの計画に巻き込まれることになった。

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