表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【悲報】レベル1の妹。兄の装備でダンジョン配信を始める。(84億円相当の激レア装備で最下層スタート、未確認ドラゴンに遭遇した模様)  作者: 高瀬ユキカズ
セクハラ鎧(アーマー)に鉄槌を

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/145

第25話 謎の研究室を探せ

 視聴者によるリビングデッドの解析、および現在私がいるこの空間の解析結果を教えてもらった。


 私が見ているこの廊下の前と後ろは、実はつながっている。

 空間が歪んで廊下の前後が接続されているから、いくら歩いても同じ場所の繰り返しだった。


 27.1828m

 それが、この廊下の正確な長さだ。


 50mくらいはあると思っていたが、空間の歪みがもたらす錯覚で実際より長く感じていたようだ。


 フレイムドラゴン・ロードと戦った地下212〜215階に比べ、この地下216階はとても狭いことが判明した。


 これはダンジョンの階層の中でも、もっとも狭い空間とのことだ。

 空間を歪めるためのエネルギーが膨大すぎて、これ以上の広さを維持できないからだそうだ。


 この空間の歪みはリビングデッド――その正体は死霊魔法使い(アンデッドウィザード)の拡張版なのだが、そいつの魔法の力によるものだ。


 私がいるこの場所こそが複素数空間の中であり、オイラーの公式によって導かれ……フーリエ級数展開がうんたらかんたら……つまり、中学2年生の私でも分かるように言えば、要するに不思議空間だということだ。


 詳しくはこのダンジョンから脱出し、高校を卒業して、私の将来の志望先である〝けいおー〟大学に入学してから勉強すればいい。まだ「けいおー」という難しい漢字は書けないけれど、今は中学生だからいいのだ。


 ……ということで、壁に神王の長剣で傷を入れれば、空間を維持できなくなって複素数空間に亀裂が入る……ということまではわかった。


 中学2年生にもよくわかるように教えてくれてありがとう……。視聴者のみんな……。


 それで、どう壁に亀裂を入れればいいかはわかったのだけれど、そのまま戦っても、HPに虚数値を持つモンスターにはダメージを与えられない。


 神王の長剣では実数値のダメージしか通らないからだ。虚数値のダメージを与える方法を、別に探さなければならなかった。


 ここはお城の廊下をイメージして作られている。

 どこかに部屋の入口となる扉が隠されているはずなのだ。


 そして、そこは魔法の研究室になっているという。


 人類が死霊と戦うのは初めてではない。地下77階では死霊魔法使い(アンデッドウィザード)を攻略して倒すことに成功している。


 そのときは手探りでダメージを与える方法を模索したが、今回は視聴者の解析から情報を引き出した。


 リビングデッドの正体である死霊魔法使い(アンデッドウィザード)の研究室を探す。

 まずはこれが最初のミッションだ。


「つなぎ目はどこにあるのでしょうか?」


 廊下の壁を神王の長剣でこつこつ叩きながら歩く。

 研究室の入口は、無限廊下を構成するつなぎ目にあるはずとのことだった。


 そのつなぎ目を探さなければならない。

 こつーん、こつーん、と剣を当てていくと、周波数が変わるのか少しずつ音が高くなっていく。

 そしてある地点を過ぎると、今度は低い音へと変化した。

 この音の変化の境目こそに、研究室の扉があるはずだった。


 慎重に音の境目を探る。こつこつと剣を壁に当てていたが、ある場所で突然手応えがなくなり、剣がすっと壁の中に入った。


 壁に差し込まれた剣を、鍵穴に差し込んだ鍵を回すイメージで90度捻る。

 すると、まるで映像が浮かび上がるかのように、壁に扉が出現した。


 私は扉の取っ手を握り、回しながら手前に引く。

 鍵はかかっておらず、そのまま扉は静かに開いた。


 開いた扉の中へと足を踏み入れると、そこは魔法の研究室といった風情の部屋だった。

 部屋は10畳ほどの広さで、三方の壁は天井まで本棚になっており、どの棚もびっしりと本が詰まっている。

 中央には机が置かれ、その上には魔法道具らしき小物が散乱し、インク壺や書きかけのメモがいくつも散らばっていた。


 書かれた文字はどれも読めないし、見たこともない形をしていた。

 これらのメモから情報を得ることは難しそうだった。


 リビングデッドと戦う前に、奴にダメージを与えられる手段を探さなければならない。なんとしても、ここでその方法を見つけなければならなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ