~僕に起こった夏の物語~
この作品は大学のゼミの課題で出そうとしている課題です。私は普段から小説を読まないのでどういう描写をどう表せばよいのかわからないので小説を読む人目線どう感じるのかと思い投稿します。下手は承知なのでご意見ご感想をよろしくお願いします。まだ序章しかないので続くかは反応とやる気次第にします。
「...お父さん、ねぇ、お父さんってば」
そんな呼びかける彼女の声に起こされた。
「...ん、んぁぁ、なんだい?」
気力のない声で返事をした私だが次の瞬間目を疑うものを見せられた。
「奥の部屋掃除してたらこんなもの出てきたんだけど」と見せてきたのは1冊ノートであった。
私は、反射的にそのノートを奪った。寝ぼけていた自分からは想像もつかない速さで手が出ていた。
「...中は、見たのか」と私は尋ねた。
「...うん、少しだけ見たよ。まぁそういう年頃だったんだね。決して軽蔑とかはないよ。考え方は人それぞれだからねぇ」
声色から察するに少し引いているようであった。そして、気まずそうに部屋から立ち去って行った。
「...はぁ」とため息を吐きながら私はノートを見た。
彼女は、あんな感じだったがここに書かれたことはすべて本当に起きたことである。
「懐かしいなぁ」そう感じながら私はノートに目を通した。
これは私の過去であり、あの時感じた不思議な出来事の日記である。
5月5日、忘れもしない5月5日。この日から始まった。今日は立夏である。いつもならまだ感じない夏をこの日は強く感じていた。布団の中で蒸されていた僕はその熱に耐えきれなくなりやむなく起きた。天井を見上げていると僕を呼ぶ声が聞こえた。
「夏樹、朝食できたわよ」母の声だ。
「わかったよ、すぐ行く」と僕は起きたくない重い体を動かして支度をした。
支度をして下に降りた僕はテレビの前にいた。朝ニュースを見るのが日課である。ニュースによると、今日は5月にしてはとても暑く立夏のこの日に夏らしい気温になるらしい。そして、今夜は流星群が見られるとのことである。そのニュースを見終えたところで
「...早く食べなさい」母の声だ。僕は朝食を食べた。
朝食を食べ終えた後、僕は学校へ向かった。ニュースで言ってた通り、今日はとても暑く、制服の中はじめじめとしたサウナ状態であった。そんな苦痛を感じながら学校へ着く。教室へ入りすぐに制服の上着を脱いだ。「なんで、今日はこんなに暑いんだ...」と不満に思い席に座る。僕は内心機嫌が悪かった。1つ、僕は学校が好きじゃない。仲の良い友人などいなくいつも教室の隅にいて周りの空気をうかがっているだけだ。読まなければならない空気、読むことが当たり前の空気、僕はそれが嫌いだ。そして今日のこの暑さだ。よくサボらずに登校したと褒めてあげたいものだ。そんな不快感を内に秘めながら今日1日の授業を乗り切った。
放課後は何をするわけでもなくすぐに帰る。これがいつも通りだ。この時間にはもう朝ほど暑かった。むしろ涼しい風が吹き快適であった。「...今日も退屈だった」そんなことを思い僕は帰路に就く。
その日の夕飯後、母と会話をした。
「今日も何もなかったの?」と母
「いつも何もないでしょ」と僕
「いつも何もないなんて退屈じゃないの?」と母
「...別に」と僕は少々いらいらしながら返事をし2階へ逃げた。
母と顔を合わせないように風呂に入り寝ようとする。布団に入り電気を消したがやけに外が明るかった。窓から外を見るときれいな星空が見れた。たしか、ニュースで今日は流星群が見られるとか言ってたなと思い返した。その景色の美しさに僕は見入ってしまった。この時子供のころに言われてた星に願えば叶うという話を思い出しながら唐突に口から言葉が出てしまった。
「退屈しない日なんてあるのか」とつぶやいた。そして、馬鹿らしいと思い就寝したのであった。
僕は体の暑さを感じ目が覚めた。今日も暑いのか。そんなことを思いながら下に降りていった。早く起きすぎたため、朝の番組を見ることにした。そして、僕は驚くのであった。
「おはようございます。今日は5月5日月曜日...」
「...は?」 この日僕の夏の物語が始まった。