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道具しか召喚できないスキルの俺が、スキル進化で確定ガチャになったとたん世界最強になりました  作者: 紫 和春


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第23話 結成

 フェンネルを出発して数日。

 クリス達は王都へと到着することができた。


「久しぶりの王都だな」

「うん、そうだね」


 クリスとエレナは懐かしそうに言う。


「王都……。幼少期のころ一度来たきりですわね」

「へー、ここがエルメラント王国の王都かぁ」


 ペトラは記憶の中からその景色を探し出し、ティナは物珍しそうに周囲を見渡していた。


「それじゃ、とりあえず冒険者ギルドに行くか」

「ギルドに行ってどうするの?」


 そうティナが聞いてくる。


「フェンネル卿から聞いた話では、冒険者ギルドで国王陛下の依頼を受け付ける専門の窓口が開いてるらしい。ひとまずそこで参加表明をするらしい」

「へー」

「あとティナの冒険者仮登録も一緒にする」

「ふぇ?」

「ティナは亡命が認められて間もないし、身分も確立してない。それにこの依頼は冒険者しか受けられないから仮でもティナは冒険者になってるほうがいい」

「へー」

「大丈夫?冒険者やれそう?」

「うん!何とかしてみる!」


 だいぶ楽観的なティナである。

 とにかく一行は冒険者ギルドへと入っていく。

 すると、クリスのことを見た冒険者は二通りの態度を見せる。

 一方は今まで通り、軽蔑の目で見る者。

 もう一方で、クリスのことを畏敬の念のような目で見る者がいた。

 クリスはそんなことを気にせず、窓口に顔を出す。


「すいません、冒険者の仮登録をしたいんですけど」

「仮登録ですね。どの方が登録されるんでしょうか?」

「はいはーい、私!」


 そういってティナは前に出てくる。


「登録者本人ですね?何か本人が確認できる身分証などはお持ちではないですか?」

「いえ、この間亡命が認められたばかりで……」

「そうですか。ではこちらで確認しておきます。身元保証人は誰になさいますか?」

「じゃあ俺で」

「では身分証の提示をお願いします」


 クリスは自分冒険者身分証を提示する。

 それを確認した受付は、書類にサラサラと何かを書き込む。


「はい、あとは必要な項目を埋めてください」


 ティナに書類が差し出される。

 彼女はそれにいろいろと書き込んでいく。


「しかし……しばらく見ませんでしたね、ホーネットさん」


 そう受付の人はクリスに話しかける。


「あれま、冒険者ギルドでも認知されてましたか」

「えぇ、まぁ。ホーネットさんは意外に有名人ですからね」

「ここ1ヶ月程度はある場所にお世話になってましたから」

「それに、最近変な噂が流れてるんですよ」

「どんな噂です?」

「なんでもホーネットさんが持っている武器に狙われると体が爆発四散するとかなんとか」

「へぇ……」


 クリスは一つ心当たりがあった。

 ペトラを助け出した時に撃った5.56G弾のことを言っているのだろう。

 だからといってそれを言うわけではないが。


「終わったー」


 ティナが書類に書き終わったようだ。


「はい、では回収しますね」


 受付の人は内容に不備がないか確認する。


「はい、問題はないようなので申請しちゃいますね。仮登録証の交付までに数日ほど時間を要しますが大丈夫ですか?」

「はい」

「ではこれで受け付けますね。ほかに何かありますか?」

「えぇと、早速で申し訳ないんですけど、この四人でパーティーを組もうと思うんですけど」

「はい。となりますと、ホーネットさんのパーティーに二人が加入するということでよろしいですね」

「えぇ」

「それで受け付けました」

「あと、国王陛下の依頼も一緒に受けようかと」


 そういうと、受付の人は驚いたようにクリスのことを見る。


「あの依頼本当に受けるんですか!?」

「何か悪いですか?」

「いえ、悪いとかありませんけど……」


 受付は歯切れの悪い感じになっている。

 そして身を乗り出し、小声で話す。


「正直なところ、ホーネットさんのパーティーでは戦力となるのは難しいと思います」

「そうですか?」

「はい。陛下からの依頼には冒険者の下限ランクは設定されていませんが、私個人の印象ではBランク以上のパーティーが受けるべき依頼です。ホーネットさんのパーティーは最低のDランクなので無茶としか言いようがありません」

「その通りだ、クリス」


 二人の会話の間に、誰かが割って入る。

 クリスは振り返ってみると、そこにはかつてのパーティーメンバーのステファンがいた。


「やぁ、クリス。元気にしてたかい?」

「ステファン……」


 ステファンの後ろには、テニーとセシリアもいる。

 一目見ると、どうも装備一式が変わっているようだった。


「ステファンたち、随分羽振りがよさそうだね」

「まぁね。つい先日Sランクパーティーに昇格したばかりなんだ」


 そういってステファンは自身の装備を見せびらかす。


「素晴らしいだろう。どれも特注の一等品さ」

「そうかい」


 クリスはそれを適当にあしらう。


「まぁ、そんなことはどうでもいい。僕たちも国王の期待に応えるべく依頼を受けようと思うんだ」


 そういってステファンは窓口に歩み寄る。


「もちろんいいでしょ?」

「え、えぇ。Sランクパーティーが参加をしてくれるなら大歓迎です」

「ふふっ」


 そういってステファンは窓口を後にした。

 その時、ステファンはクリスに耳打ちをする。


「せいぜい足手まといにはならないでくれよ、お荷物君」


 クリスは思わず振り返る。

 ステファンは何もなかったかのように、ギルドを後にした。


「クリス」


 そんなクリスのことを気にかけたのはエレナだった。


「大丈夫、クリスは強い」

「ん、あぁ。分かってるよ」


 数日後、無事にティナの仮登録証は発行され、交付となった。

 それと同時に、冒険者が王都北部の城壁外に集められる。

 これから近衛師団司令官の説明が始まるのだ。


「諸君らの比類なき勇気に感謝する。これから行われるのは、王国北部の海に生息する海洋獣、シーゴブリンの駆除だ。かなり大規模に群生していることが確認されている。諸君らは我が近衛師団の指揮の元、シーゴブリンの駆除をお願いしたい。なお、今回の駆除作戦には、王国北部の海を隔てた向こう側の友好国、ヤーピン皇国の部隊が参加する予定だ。諸君らの健闘を祈る」


 そういって司令官は近衛第2師団に出発するよう命令する。

 冒険者たちはそれについていくように、列を作っていく。

 クリスたちも、自前の馬車に乗って車列の中に入る。


「随分と大規模な作戦を立てるものだな」


 そうクリスはつぶやく。


「それだけシーゴブリンが脅威になっているということでしょう」

「そう、脅威は排除しなければならない」


 ペトラの意見にエレナが賛同する。

 そんな一種の緊張感漂う馬車の中で、突然ティナが叫ぶ。


「あー!大事なこと忘れてた!」

「急にどうした?」

「私、冒険者になったのはいいけど、何も武器持ってないじゃん!」

「今気にするところ?」

「だってぇ、私だけ何もないのおかしいじゃん」


 そういってティナはだだをこねる。

 クリスは仕方なく、ティナのためにスキルから道具を探すのだった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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