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転生したらJKでした / もふもふ!

作者: ななも

「転生したらJKでした」の一部分です。

ひとしきり楽しんだ後。

俺と女は話し合って状況を確認した。

一つ、女の名前は水無瀬香織。

一つ、これは女の体で、今は俺しか動かせないけど女の精神も一緒に収まっているらしい。

一つ、女は数日“後”に不慮の事故で死んでしまっ“た”らしい。

『で、なんで死んだの?』

気になるので聞いてみる。

『そう、あれは高校受験に滑った私が病んでいた時のことよ』

女が、いや水無瀬が、急に語り始めた。

『春休み。私は病んでいたわ。第1志望の張日高校に滑ったの』

ぱりぴ高校。

『そしてよりにもよってクズしかいない般日高校に行くことになったわ』

ぱんぴー高校。

ちなみにぱんぴー高校は至って普通平凡を尽くしたような学校で、そんなにディスられるような学校ではない。全国的に普通である。

『それで私は病んでいたの。ええ病んでいたの。そしたらお母さんが私に言ったわ。入学の準備で部屋片付けときなさいって』

真っ当な忠告である。それでこんなにいい匂いでキレイなのか。くんかくんか。

『それで私は思いついたわ。キャンプファイヤーをしようって』

...は? ちょいまちー。

『そして私は忌々しい参考書を担ぎライターを持って河川敷に行ったわ』

『高校受験の参考書?』

『それしかないでしょ。頭悪いわね。で、私はセルフキャンプファイヤーを楽しんでいたの。無に帰してやろうと思って』

おおぅ...。闇深いな。

『物理的に無に帰すなよ』

『燃焼は化学反応よ』

そういうことが言いたいんじゃない。

『そしたら警官が来たわ。でも私はやめなかった。やめなかったわ。目を爛々と輝かせ、口の端を釣り上げて、ケタケタと笑いながら抵抗したわ。どう? すごいでしょう? ほめさいよ』

『すごいね』

悪い意味で。

しかしすごい光景である。考えてもみて欲しい。手にライター持った女子中学生が参考書を燃やしながら警官と狂喜乱舞。あたりに響きわたる笑い声。通行人が引くこと必至の地獄絵図。

『そしたら運悪く苔が生えた場所があってね、それで』

『つるっといったと』

『そうよ』

『いや、普通にダサいな』

『黙りなさいよ、そんなことわかってるし。それより今度はあんたよ。確か江坂だっけ。あんたはどう死んだのよ』

『それがですね、』

俺は答える。

『全く記憶にございません』

『...は? 』


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