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異世界最強のチートは強さじゃなくて創造力!  作者:
第1章 学園編(プロローグ)
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007 予想外の事態


 審問室に緊張が走る中、扉から入ってきたのはリステイン王国の王宮騎士団、宮廷魔法士、リステイン王国軍の兵士だった。


 安心したのもつかの間、それぞれ剣や魔法具に手をかけた。

 クーデター?

 いや、そんなはずは・・・


「王宮騎士団第8部隊及びリステイン王国軍第6、第12大隊」

「宮廷魔法士第5部隊、リステイン王国軍第4魔法大隊はここにいるものもいないものも含め、サラ第3王女殿下に忠誠を誓い、王女殿下の第5近衛騎士団への編入を希望します!」


 クーデターではなく、私の味方だった。

 でも、まだ頼んでも根回ししても無かった。なのに、何故だろう?

 が、とりあえずは有り難く味方になってもらおう。


「皆さん、感謝します。

 私、サラ・リステインは、この場を持って近衛騎士団の設立の条件を満たしました。

 ここに、正式に第5近衛騎士団の設立とバイス・ライゲルトへの騎士希望を表明します。」

 国王が助言や文句は言えるが勝手に潰すことが出来ないもの。それは、近衛騎士団開設時に開設する王族に忠誠を誓った者の近衛騎士団編入とそれに伴う王族の騎士選定だ。

 つまり、公式の場で近衛騎士団設立の条件を満たした上で宣言したのだから、お父さんには止められない。


「サラ。本気か?」

「はい。お父様。」

「・・・仕方がない。リステイン法の下に第3王女サラ・リステインの第5近衛騎士団設立を認める。

 だが、絶対に危険な事はしないでくれ。父としての願いだ。

 そして、第5近衛騎士団の者達。どうか、我が娘を頼む。」


 ようやく認めてくれたお父さんに私は頭を下げた。私の騎士団になった人達も頭を下げてくれている。

 もちろん、バイスさんも。


 すると、どこからか拍手が始まり、貴族や貴族の護衛達がみんな拍手をしてくれていた。

「では、皆のもの、サラの騎士契約成立と近衛騎士団設立のセレモニーを開きたい。

 参加してくれるか?」


 お父さんの言葉に、貴族達も頭を下げた。

 


 斯くして、私の普通の学園生活を代償にバイスさんの地位と名誉は守られ、第5近衛騎士団が設立した。


 しかし、後悔はしていない。

 今回、騎士や一部の貴族からかなり批判的な声が挙がっていたが、それは正しく、今回はお父さんもやり過ぎた。

 税金で賄われている年金で暮らしながら税金を無くせと言うようなどこかの世界の政治への文句とは違うのだ。


 王族の失敗。すなわち家族の失敗になる前に止められたから良かった。


 が、問題はそこじゃない。

 私の近衛騎士団となってくれた部隊は5つ。

 王宮騎士団は300人ほど。宮廷魔法士は200人ほどだ。そして、彼らはそれぞれ最低でも小隊の指揮官である。


 遠距離から電子兵器を使う地球の軍や自衛隊で言う基本的な小隊の人数は大体10~50人とされている。

 それが、至近距離で剣で斬り合ったり魔法を打ち合ったりする軍隊の小隊となると100になる事もある。


 もう小ではないじゃないかと思う人もいるかもしれないが、その編成での最小の部隊を小隊と言うのだから仕方が無い。

 もちろん、目的によっては1桁の場合もあるが。


 つまり。

 私の独断で全てを決められる軍隊を数万人単位で持ってしまったという事だ。

 ちなみに、お父さんの近衛騎士団で1万人ぐらい。

 兄達の部隊は数千人だ。


 ちなみに、私も初めは疑問に思ったが、近衛騎士団という名前なのは宮廷魔法士が出来る前にそう名付けられてしまったからで、今では騎士ではない兵士や魔法士も普通に近衛騎士団と呼ばれるらしい。

 さらに言うと、近衛騎士団になるとそれなりに栄誉な事らしい。


 話を戻すと、実質、個人としての軍事的影響力は王族の中で私が一番強くなってしまったことになる。

 もちろん、クーデターなど微塵も考えていないが、普通に学園生活を送るというわけにもいかない。


 



・・・・・と、思っていたが、近衛騎士団を設立しました。と言って、はいそうですかとすぐに数万人規模が動かせるはずも無く、いくら30万を超える軍を抱えているリステイン王国でも、再編成に1ヶ月はかかるらしい。

 すぐに私の指揮下に入るのは1万人弱らしい。


 十分すぎるよ!


 と、言うことで、公的なセレモニーも1ヶ月後となり、私は明日から晴れて学園復帰となった。


 


 それにしても、軍隊多すぎじゃない?



 と、思ったそこのあなた!

 私も同じ事も昔思ったらしく、サラ・リステインの時の記憶にその答えはあった。

 原因として、そもそも戦闘中の死者が多く、数が多い方が有利となるため、数は必要なのだとか。

 そして、一番大きな理由が隣国のバーシアス帝国と、昔からいざこざがあった事らしい。ここ最近は不気味なくらい何もしてこないらしい。


 最も、普通は20万人いれば十分に強いと言えるらしい。地球では20万人と言えば自衛隊くらいだ。それでも、人口が少ない中でのこの軍勢なので十分と言える。


 さらに余談になるが、前に読んだ国書によるとリステイン王国の人口は約2000万人でこの技術レベルではかなり多いが、そこは魔法のおかげだろう。



 話を戻すと、私は今、猛烈に悩んでいる。

 あの騒ぎを起こした後である。明日、どんな顔をしてなんと言って教室に入ればいいのかわからない。

 人生経験は現年齢の3倍はあるが、こんな経験は初めてだ。いや、恐らく、日本中どこを探しても経験者には出会えないだろう。


 とりあえず、今日は私の近衛騎士団をどうするか考えよう。


 え?現実逃避するなって?


 うるさいなぁ!



 うーん。

 3万人ちょっとの軍隊か。どうしようか。

 本当は将軍でも総司令官でも任命して任せたいんだけど、それでも方針とかはする必要がありそうだ。


 あ、そうだ。バイスさんにその権限を与えればいいんだ。

 今は近衛騎士団の現場指揮とその報告しか仕事がないが、私の近衛騎士団だからその権限もいじれるはずだ。


 それと、方針は分からないことを考えても仕方が無いのでかつての英霊達に学ばせてもらおう。

 


 という事で、私の手元には旧日本軍などのかつての軍を含む軍の制度についての本がある。

 どこから出てきたかって?

 そんなもの、内容を指定して本を創造すればいいんだよ。


 私、天才かも。

 実際戦う時の指揮はバイスさん達に任せるし、何かあったらその時中世の兵法書でも創ればいい。

 でも、騎士団だし、中世のヨーロッパの方がそれっぽいかな。


 が、いいのが見つからず、結局、適当に作った。


『背中は絶対守りきる』


 これでいい。

 ちなみに、実際に戦闘になるような事態に陥った時に言うつもりだが、私が守るではなく守りきるとしたのには理由がある。

 つまり、死んでしまっては守りきる事は出来ないので、必ず勝って生きて帰ってこいという意味が込められている。


 近衛騎士団の皆の背中、守るべきものは何だろう?国かな?家族かな?


 え?私?


 それに関しては、近衛騎士団設立時にルールを告げる予定だ。

 まあ、それはその時のお楽しみ。

 遅くなって申し訳ありません!

 理由は活動報告で報告させて頂いた通りですが、検査の結果脳などに異常はありませんでした。

 これからも頑張ります!

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