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異世界最強のチートは強さじゃなくて創造力!  作者:
第2章 エターナルソング
28/49

028 不測の事態


 サラとアルベルトらは皇城の裏の林に隠れていた。

 これでいいのか皇城とサラは思ったが、そこに精通するものがいてはそんなものかと割り切った。

 そこへ、斥候役が帰ってくる。


「サラ様、近衛兵の誘導に成功しました!

 皇城の警備は手薄に、なったはずです。まあ、苦戦は強いられるでしょうが。」

「アイラ先生がいたらかなりの戦力だったと思うのですが。

 向こうにいますから。」


 サラは南門で、派手に暴れている戦艦リステインとそこにいるであろうアイラを見つめた。


「アイラ殿はそれほどお強いのですか?」

「いえ、見たことは無いのですが、怒らせるととてつもなく怖いです。」


 サラがどこか遠くを眺めていたことから悟ったのか、アルベルトはそれ以上聞かなかった。

 

「では、行きましょう。」


 気持ちを入れ替えたサラの合図で、人質救出作戦が開始される。



 作戦はいたって簡単。

 正面突破だ。


 ⒈斥候役がリステイン王国侵攻軍の伝令として入口の兵士の気を引き、アルベルトさん達が奇襲して制圧する。

 ⒉アルベルトさんの案内で地下牢へ向かう。

 ⒊人質の救出。

 ⒋合図の花火を打ち上げる。

 ⒌戦艦リステインによる皇城への威嚇射撃とサラ達の回収。

 ⒍戦艦リステインのマイクにより、交戦中の兵士とバーシアス帝国国民にリリアによる事情説明と皇位継承宣言とリステイン王国との関係回復についての公言をしてもらう。

 ⒎リリア様と平和条約とうまく行けば同盟を結ぶ。


 6番まではアルベルトとの協議の結果、7番目はサラの心にあるものだ。

 サラは、一応王族としての自覚を持ち始めているのだ。



 この作戦、入口の兵士の無力化には成功した。

 が、この作戦最大のミスは、起こりうるであろう不測の事態の時の対処法を考えていないことだ。

 まあ、時間がなかったのだが、それが大きな失敗へと繋がる。



 アルベルトの案内で地下へと向かったが、それを近衛のひとりに目撃されていたのだ。

 もちろん、その近衛がクラリスへ伝えに行ったのは間違えない。

 ガーレ皇帝が病気で床に伏せ、リリア様は皇城にいないため、クラリス侯爵が代行をしていると信じているからだ。



 しかし、それにサラもアルベルトもほかの者も気がつかなかった。


「リリア様!!!」

「誰です?」


 地下牢へ到着すると、アルベルトが駆け寄る。


「私です。アルベルトです。」

「アルベルト伯!?」

「はい。遅くなり、申し訳ございません。

 私は、クラリス侯爵によりリステイン侵攻軍の副将軍として任じられ、」

「っ!あなたもですか!?」

「いえ、確かに、リステイン王国へ向かいました。

 しかし、副将軍や将軍はあくまでも軍部の指揮官。クラリス侯爵の用意した軍勢には指揮権が及びませんでした。

 しかし、我々の指揮下にあるもので秘密裏にリステイン王国民の避難をさせ、リステイン王国の王都を占領していたクラリス侯爵の竜騎兵団を壊滅させたサラ殿下に協力を申込み、元リステイン王国侵攻軍の全員が帝国奪還の為に戦っております。」

「それは、本当ですか?」


 リリアは簡単には信じない。

 理由は・・・まあ色々あるだろうが、どちらにせよ、サラが身分を明かすのが最良だと判断した。


「リリア皇女殿下、このような形になり、申し訳ございません。

 私は、リステイン王国第三王女サラ・リステイン、現在、非常時につき国王代理として動いています。

 リリア殿下が終戦とその先の平和へと動いて下さるなら、リステイン王国の総力を持ってあなたを護衛致します。」

「国王代理・・・サラ殿下、それは・・・」

「はい。父や兄達は行方不明です。が、恐らくは・・・」

「申し訳、ありません。

 リステイン王国と手を取り合うのは、私の夢でした。それを叶えられるまたと無い機会です。

 是非協力させて頂きます。」

「ありがとうございます。

 では、アルベルトさん。

 人質全員のきゅ」


 バン!バババン!


 映画などにくらべると心もとない音だが、確かに銃器の音だ。

 そう理解出来ても、体は動かない。


 打ち出されたその弾は、すべてリリアではなくサラを狙っていた。 


 サラは逃げる事は叶わず、ただ呆然と見つめていた。

 

 が、即座にサラの前に走り、射線上に立った人物がいた。


 さて、サラ達に逃げ場はない!

 果たして、逃げ切れるのか!?

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