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第二十二話 知っているのかボックル?

 ミラが振り返るとそこに立っていたのはボックルだった。こんなところまできているなんてな。

 でも、あの魔物の事をよく知っていそうだ。


「あ、ボックルだ! 久しぶりだね~」

「よ、よせやい! ポンポン!」

 

 するとミラがなんか頭を撫で撫でしてボックルが照れている。

 その行為に怒っているようで、その実顔はにやけているぞ。


『それで、知っているのかボックル?』


「お、相変わらずエッジはよく喋るポン」


『ほっとけ』


 ちなみにこいつは俺が念で喋ることが出来ることを知っている。まあ、ドゴンといいこいつといい、この洞窟で出会った連中には全然バレてるんだけどな。


「そういえばツインリザードヘッドだっけ? よく知ってそうだったね」


「ポン、この辺は庭みたいなものポン。あれはダッシュリザードの頭みたいなものポン」


『ヘッドだけにか』


「つまらないポン」


 くっ! こいつあっさりといいやがって!


『それであれはどんな魔物なんだ? ダッシュリザードとは違うのか?』


「かなり違うポン。ダッシュリザードは突撃が最大の攻撃ポン。でもあれは魔法をメインに仕掛けてくる上、ふたつの頭で別々に魔法を使ってくるポン。だからやっかいポン」


 なるほど、確かに頭部がふたつあればそれぞれが魔法を行使できるか。


「どんな魔法を使ってくるの?」


「使う魔法は一種類ポン。石礫を発射するアースボルトポン。でも、他にも泥を吐いたり尻尾を振り回したりもするポン」


 魔法も使うが、接近しても尻尾による攻撃が待っているってことか。遠距離でも近接でもいけるって相手は今のミラには厳しいかもしれないしそもそも魔法を使ってくるという相手が初めてだな……。


 それにダッシュリザードだって慣れたとはいえ複数相手は厳しい。この空洞はそこそこ広いから囲まれて一気に狙われる可能性も高いしな。


 正直もう少しレベルを上げてもらって、途中のダッシュリザードぐらいは余裕で倒せるようにならないと厳しいだろう。

 

 それに防御面のこともあるしな。ドゴンに装備を一通り揃えてもらってからのほうがいいのかもしれない。


『ミラ、ここは無理せず引き返した方がいいだろう。HPのこともあるしな』

「う~ん、エッジがそういうなら」


「やめるポン? それがいいポン」


 両手を振り上げながらボックルが笑顔を見せた。でもなんでこいつが嬉しそうなのかいまいち判らないな。


「ところで、ここであったのも何かの縁ポン。薬とかいらないポン?」


 ああ、そういうことか。俺達は客として見られているから死なれても困るってそんな感じかもしれない。


 ただ、正直薬はありがたいな。


『ここは買っておいた方がいいな。HPも余裕があるというほどでもないだろ?』

「う~ん、確かに残り30ぐらいかな」


 引き返したところでまたダッシュリザードが出て来る可能性が高いことを考えると、その数値は微妙だな。


『資金は少し減ってしまうけど、一番小さいのを3本買おう。それで少し休んでから戻ってドゴンに皮を納品、そのうち少しはマナに変えて置く、それがいいと思うけどどうかな?』

「う~ん、確かにレベル上げも考えないといけないから、素材も全て納品する必要はないかもね」


 話は決まった。なのでミラが60マナを消費し、HPポーションの小を3本購入。


「毎度ありポン! ところで途中ダッシュリザードの骸があったポン、皮だけ剥いであったポン。肉はいらないポン?」


「そうだな~食料が欲しいのは山々だけど、あんなには持ち運べないからね」


「だったらおいらが引き取るポン。ダッシュリザードなら肉も需要あるポン。一体10マナでもいいポンが、別の干し肉で代わりにしてもいいポン」

「干し肉! 干し肉で!」


 ミラが食いついた。正直俺は腹が減らないから判らないけど、ミラにとっては当然死活問題だしな。


「ポン、それならこの干し肉4本で交換ポン」


『……いや、ちょっとまて、干し肉高くないか?』


「そんなことないポン。こんな洞窟で干し肉を手に入れるのはとても大変ポン。むしろこっちが赤字なぐらいポン」


 う~ん……干し肉の価値がわからないから仕方ないのか。ミラも何も食べないわけに行かないしな。


「それでいいよ。僕もお腹へっちゃったし」


「それなら決まりポン。これを渡すポン。また必要になったらよろしくポン!」


 そして結局ボックルはほくほく顔で俺達の来た方向を戻っていった。


 それにしてもあいつはよくここまでこれたもんだな? 何か特殊な技術でも持っているのだろうか? まあ色々道具はもってそうだけど。


 まあとりあえず、その場で購入した干し肉と以前取っておいたバットの肉を魔火筒で焼いてミラが食事を摂った。


 そして食後にポーションを一本ずつ飲み、ゆっくりとHPを回復させ休憩する。

 

 その後は、新しく手に入れた鞘攻撃をどうするか相談したんだけど。


「15PTぐらいなら取っておいてもいいかもね」

『そうか、ならとっておくとしようか』


――アクティブスキル【鞘攻撃】の取得には進化PTが15必要です。宜しいですか?


【現在の進化PT:163】


 それで頼むよ。


――アクティブスキル【鞘攻撃】を取得しました。ステータス欄に追加いたします。



 と、いうわけで無事スキルも取得した俺達も来た道を引き返すことにした。

 

 その途中にはダッシュリザードやブラックウィドウが現れたので倒していく。あの広間ではやはり3匹のダッシュリザードが再び襲い掛かってきた。流石にこれはノーダメージというわけにはいかなかったようだけど、それでも最初よりはかなり楽に戦えていたな。


 そしてそんな戦闘も繰り返していくとミラのレベルも上がり――



──────────

ステータス

名前:ミラ

レベル:9/18↑1

経験値:34/1334

HP:54/84↑10

MP:77/77↑9

疲労:25%

状態:正常

マナ:84


力:37↑3

体力:43↑3

精神力:41↑3

魔導力:40↑3

素早さ:47↑3

器用さ:41↑3


攻撃力

切:64↑5打:54↑5突:62↑6魔:0

火:0水:0土:0風:0

光:0闇:0雷:0氷:0

防御力

切:30↑2打:32↑2突:28↑2魔:20↑1

火:5水:0土:0風:0

光:0闇:0雷:0氷:0 


パッシブスキル

【進化の剣の恩恵LVMAX】


アクティブスキル

【スキル共有LVMAX】


装備品

武器:ロングソード

防具:草臥れた革の胸当て

盾 :樫の円盾


所持アイテム

ダッシュリザードの皮×15、ブラックウィドウの牙×19、干し肉×2、ウェストバッグ、魔火筒

──────────


 これがミラに話を聞いた限りの現在のステータスだな。後は手持ちのアイテムも確認してみた。


 う~んウェストバッグは思ったよりも入るけど、それでもかなりパンパンになってきたみたいだな。


 で、ついでに言えば俺のステータスも熟練度アップで増えてるわけだけどな。



──────────

ステータス

種別:進化の剣

剣銘 :ロングソード

熟練度:4/10(25%)

耐久値:10/30↑5

重量:1.5kg

進化PT:180

直接属性

切:25↑2打:17↑2突:20↑2魔:0

補助属性

火:0水:0土:0風:0

光:0闇:0雷:0氷:0

パッシブスキル

【ガイドLV2】【言語理解LV1】【念話LV1】【シンクロナイズLV1】【鉄の精神LV1】【剣術LV1】【マナ換算LV1】

アクティブスキル

【鞘攻撃LV1】

称号

【勇敢な剣士(付加中)】【異世界パートナー】【返しの名人】【ゴブリンキラー】

──────────

スキルリスト(パッシブ)

【ガイド】

LV2:取得済み

次のレベルには800PT必要。

概要:進化の剣をサポートする為のスキル。

【言語理解】

LV1:取得済み

次のレベルには50PT必要。

概要:言語が理解できる。

【念話】

LV1:取得済み

次のレベルには80PT必要。

概要:念で相手に言葉を発信できる。

【シンクロナイズ】

LV1:取得済み

次のレベルには1000PT必要。

概要:装備者とシンクロ(同期)する事で能力を引き上げる。対象の変更は不可。装備者のHPが0になるか剣の耐久値が0になるとどちらも死ぬ。

【鉄の精神】

LV1:取得済み

次のレベルには50PT必要。

概要:精神が強くなる。

【剣術】

LV1:取得済み

次のレベルには150PT必要。

概要:剣術に長けるようになる。

【マナ換算】

LV1:取得済み

次のレベルには30PT必要。

概要:魔晶のマナとしての価値を知る。

──────────

スキルリスト(アクティブ)

【鞘攻撃】

LV1:取得済み

次のレベルには50PT必要。

概要:鞘に収めた状態で攻撃出来る。

──────────


 こんな感じだ。う~ん剣術のレベルがあげられるな。それにしてもガイドとシンクロナイズは改めて見ると本当ポイント高いな……。


 後、取っておいてなんだけど、よく見ると鞘攻撃の説明が雑だ。なんだよ鞘に収めた状態で攻撃出来るって。まんまじゃねぇか!


 ま、とりあえず剣術については後でミラと相談しておくかな……。

わりと主人公に優しくないガイドさんです。



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