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妹と同じ……

仕事が忙しくて更新が遅れています。


ごめんなさい。

「この体に入って一番驚いたのは胸がでかいことですかね?前は悲しいほど小さかったので!」

「それは良かったね!アリアンロッド様胸でかいもんね!」


勉強の後のお茶の時間にケーシーさんとそんな話をしているとケーシーさんがおもいっきりスキロフさんに頭をはたかれていた。


「痛い~!」

「そう言った話は俺の居ないところでしろ。」

「あ、スキロフさんごめんなさい。」


私が謝るとスキロフさんはニコッと笑って言った。


「シグレには怒ってない。」

「差別だ~!」

「して何が悪い。」


スキロフさんはケーシーさんを睨んでそう言っていた。

二人が睨み合っているとドアをノックする音が響いた。


「はーい。」

「僕もお茶の時間にお呼ばれしても良いかな?」

「お兄様。どうぞ!」


入ってきたのはお兄様だった。

ケーシーさんは綺麗な動きで紅茶を淹れてお兄様の前に置いた。

お兄様も優雅に紅茶を飲みながら聞いた。


「なんの話をしてたんだい?」

「アリアンロッドさんの体が胸がでかいって話を………」


お兄様がおもいっきり紅茶を吹いた。

スキロフさんがかばってくれたお陰で私にはかからなかったが、スキロフさんは毒霧攻撃で酷い事になっている。


「な、なんて話をしてるんだい?」


お兄様は口を拭いながら呟いた。


「雨宮時雨の時は胸が小さかったので不思議だと思って。」

「………せめて同性だけの時に話そうか?ね、スキロフ。」

「先ほど同じことを注意したところです。」


スキロフさんはハンカチを燕尾服の胸ポケットから出して、ふきふきしながらそう返していた。


「スキロフさんを困らせてしまったところでお兄様が来たんです!」

「そっか~タイミング間違えたね~。」


お兄様は遠くを見てケーシーさんがいれなおしてくれた紅茶を飲んだ。


「話は変わるけど、勉強の時間は終ったんだよね?」

「はい。この後はポレマオさんに会いに城に行きます。」

「………何で?」

「一本背負いを教える約束をしたので。」

「イッポンゼオイ?」


お兄様がキョトンとした顔の後首をかしげていた。


「小柄な人物でも大柄な人物を投げ飛ばせる体術です。」

「そんなことが魔法無しでできるのかい?」

「できますよ。一緒に来て見学しますか?」

「………そうだね。楽しみだな。」


お兄様は嬉しそうに笑った。


「アリアンロッド様、自分もお供してよろしいでしょうか?」


そう言ったのはスキロフさんだった。


「興味ありますか?」

「はい。自分は獣人の中では小柄な方なので。」

「私もよろしいでしょうか?」


ケーシーさんも照れたように手を小さくあげていて可愛かった。

私はなんだか嬉しくなって小さく笑顔を作った。

そんな私につられたようにみんなも笑ってくれてさらに嬉しくなった。









「時雨さん!今日こそ勝つので相手してもらって良いですか?」


騎士団の練習場につくと直ぐに梨元先輩が走ってきてそう言った。


「梨元先輩、じゃあ今日私が勝ったら一本背負いの投げられ役になってください。」

「良いよ!」

「あ、それと、」

「?」

「名前、呼び捨てで良いです。私の方が後輩なのにさん付けは、なんだか変です。」

「!」


梨元先輩は顔を赤くしておろおろしていた。

先輩は暫くおろおろしてから真剣な顔を作るとゆっくり確かめるように言った。


「時雨。」

「はい。梨元先輩。」


私は少しだけ笑顔が作れて安心した。

梨元先輩はそんな私を見ると真っ赤になって両手で顔を覆った。


「幸せすぎる。」


先輩は何かを呟いていたが声が小さくて聞き取れなかった。


「始めますか?」

「は、はい!」


私が声をかけると先輩は手を外してニコッと笑ってくれた。

私が先輩の前で構えると突然お兄様が私の前に立った。


「へ?」

「ショウタロウ、シグレの前に僕を倒そうか?」

「い、イディオン目が殺すって言ってるぞ。」

「ショウタロウ殺す。」

「ハッキリ言いやがった‼」


私は慌ててお兄様の服を掴んだ。


「大丈夫ですお兄様。」

「僕はシグレを守りたいんだよ。」

「………心配され慣れてないので………」


流石に困る。

私がどうしたら良いのか悩んでいると突然フワリと持ち上げられた。

振り返ると私はポレマオさんに抱え上げられていた。


「アーリーは強いが、守りたいって言ってる男が居るなら勝手に守らせとけ!男はそんな簡単な事で満足すんだからよ!」

「ポレマオさんも?」

「ああ、俺はいろんなやつを守りたいから騎士団長なんかやってんだ。格好良いだろ?」


私はポレマオさんの頭を撫で撫でしてみた。


「格好良いです。」


私の行動に驚いた顔をしたポレマオさんが面白かった。


「やっぱり嫁に来るか?」

「考えておきます。」


さらりと返すとポレマオさんの顔がヒクッとひきつったのが解った。


「受け入れるか拒否するかどっちかにしてくれないと殺気立ったやつらに今にも殺されそうなんだが?」

「ポレマオさんなら大丈夫です!」

「………実は持ち上げたの怒ってんのか?」

「………ちょっとだけ。」


ポレマオさんは私を下に下ろしてくれた。


「ありがとうございます。ポレマオさんは嫌いじゃないです。」

「うん!お前かなり怒ってんな!謝るからアイツらをどうにかしろ!アイツら腐っても魔王倒したやつらだからな!俺一人には荷が重い。」


私はお兄様と先輩に向かって言った。


「怒らないで下さい。先輩の事は尊敬してます。お兄様は……大好きです。」


お兄様はニコッと笑うと私を引き寄せて抱き締めた。


「可愛い僕の天使。」


お兄様の声が優しくて嬉しくなって私もお兄様にしがみついた。


「イディオン!離れろ‼」

「嫌だよ!」

「何でだよ!」

「勿論、時雨が可愛くて愛しくて愛してるからだよ。」

「余計離れろ‼」


私は今日なにしに来たんだっけ?

私はお兄様に抱き締められながらそんなことを考えていた。


「そろそろ体術教えてくれねえか?」


ポレマオさんの言葉に私はハッとしてお兄様を見上げた。


「本題に入りたいので離して下さい。」

「離さないと駄目かな?」

「………お兄様なら何時でもギュッてしてあげますよ。」

「………約束だよ。」

「はい。」


私は少し照れながらもお兄様から離れた。

しかし、その時物凄い殺気を感じた。

慌ててその殺気に視線を向けると、そこには愛子さんがいて背中に変な汗が流れた。

あの目は知ってる。

妹と同じ目だ。

私は息苦しくなるのを止められなかった。


「アリアンロッド様。」


スキロフさんがいち早く気がついてかけよってくれた。


「大丈夫ですか?顔色がすぐれませんね?」

「だ、大丈夫です。………少し………妹の事を思い出してしまっただけです。」

「!………少し失礼いたします。」


スキロフさんはそう言うと私をお姫様抱っこした。


「イディオン様、アリアンロッド様は体調がすぐれませんので先に帰らさせていただきます。」

「そうだね、顔色が悪い。僕の魔法陣を使うと良いよ。シグレ、僕も直ぐに帰るからね。」


お兄様は私の頭を撫でてそう言ってくれた。

私はコクリと頷いた。


「ケーシー、帰るぞ。」

「はい。それでは皆様ごきげんよう。」


それと同時に私とスキロフさんとケーシーさんは魔法陣にて、家まで転送されたのだった。


そろそろ時雨ちゃんのお相手を決めなくちゃ……

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