天使 ジャスティン王子目線
王子目線。
短いです。
彼女と初めて会ったのは図書館だった。
女達から逃げて図書館に逃げ込む事が多い俺の特等席にポンチョのフードを深く被った女がテーブルに突っ伏していた。
俺が心配してやったのに俺の顔すら見ずに魔法陣を使って消えやがった。
魔導師長の娘。
噂によると天使のような女らしい。
顔が見たかったが腕すら掴ませないで消えたんだ。
なぜか気になる。
ずっと気になって他の女と居ても頭の片隅にずっといるフードを被った女。
顔が見れなかったイライラを発散するために騎士団の訓練場に行くことにした。
訓練場につくと勇者が居るのが見えた。
「勇者、憂さ晴らしに付き合え。」
「なんだ?ジャスティン、イラついてんな!良いぜ!俺はイディオンに勝たなけりゃなんねえから強い奴が練習に付き合ってくれんの大歓迎!」
勇者は強い。
魔王を倒すぐらいだからかなり強い。
俺達は汗だくになるほど剣を打ち合った。
「時雨さ~ん!」
突然勇者が声を張り上げ振り替えるとそこに居たのはあの日の女だった。
「あ!お前!図書館で寝てやがった無防備女!」
俺は急いで彼女のもとへ向かった。
こんなにも気になるのは彼女の顔を見たことが無いからだ!
俺は彼女のフードを払い除けた。
「………」
天使だ。
目の前に天使が居る。
黒い髪の毛に黒い瞳、そしてありえないほど白い肌。
人形じゃないのか?
俺は思わず彼女に手を伸ばした。
彼女は俺のその手を掴んだ。
ドキッと心臓が跳ねたのも束の間、俺の世界がぐるりと一回転した。
そして強い衝撃にむせた。
彼女は悪いことをしたのかも解らないと言った様子だった。
天使なのかと聞いても違うと言い張り、またも魔法陣で逃げやがった!
今度は俺の顔を見て俺が誰だか解った上で逃げやがった。
俺は拳を握り叫んだ。
「お、お前!またそれか~!」
彼女に逃げられ残された俺の前でポレマオが手に持っていたバスケットからマカッシュを小さくしたような物を自分の口に放り込んでいた。
「ポレマオ!彼女と仲が良いのか?」
「そうっすね。ああ、魔王と魔王の息子が本気で殺しに来るからアーリーに手を出すのだけはおすすめしないっすよ!」
「魔王と魔王の息子?」
「ヴィスコとイディオンだ!ってか時雨さんに手を出したら俺がお前を殺す。」
勇者の目がマジだ。
俺は顔がひきつるのを止めることが出来なかった。
王子は時雨ちゃんが気になってます。




