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詩集 手をつないだら

いつだって連打

作者: 小日向冬子

静まれ

ボクの心臓


握りこぶしを胸にあてて

しっかりしろと

きつく自分に言い聞かせる


泣きたくて

泣けなくて

今にもはちきれてしまいそうで


なのに

おかしいね


ボクは

こうしていつものとおり

笑顔さえも浮かべてる


ねえ

誰か教えてよ


どこまでが

ただの甘えにすぎなくて


あとどのくらい頑張れば

愛される資格が手に入る?


わからないまま

それでも日々は回るから



静まれ

ボクの心臓


笑えるうちは

たいしたことない

冷たく自分に言い聞かせ

いつもの時間を走り続ける


そんなボクにキミは言う


違うよ

心が壊れていても

笑ってしまえる強さこそ

あなたの苦しさなんだよと



パンパンに膨らんでた風船


不意に針でつつかれた



静まれ

ボクの心臓


顔を醜く歪ませながら

こんなことで泣くんじゃないと

情けなく自分に言い聞かせ



ねえ

教えてよ

どうしてキミにはわかるのか


ずっと誰かに

言って欲しかったことば


なのに

ひとりでは

どうしたって

辿りつけなかったことば



静まった

ボクの心臓


はじめての

長い涙のあとに


どうしようもない軽やかさで

ボクは


やっと

ゆっくりと

空を見上げたんだ

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして。 素直な言葉ですね。そこが良いと思いました。 無理してる。と、言ってしまえばそれまでですが、片付けることよりも大切なことがあると、私は思っています。
[一言] はじめまして。 ボク、頑張ってたんですね。 読んでいて、とても切なくなりました。 頑張る必要なんてないのに。そうわかっていても、頑張らざるを得ない現実。 分かってくれる人がいてくれて良かっ…
2014/09/25 11:00 退会済み
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