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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
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08-団結-

一致団結より、瞬時団結のほうが格好いいよね!


僕だけだろうな。

 次の日、すなわち12月18日 日曜日。

 


 丸一日部屋にこもって考えた。


 そして次の日、月曜日。


 俺は学校を休んだ。


 が、皆が学校になかなか向かわないので全員一斉に向かうことにした。


「・・・・・・雅の制服姿って、何か絵になるな」

「ありがとうございます!」

 と馬鹿みたいな会話(虎郷と海馬の睨み付き。今なら音河の微笑みも付いてくる!)をした後、家を出ようとしたが、


「そういや雅って何年生なんだ?」

「中学3年生です」

「・・・・・・へ?同級生なのか?」

「はい。そうですよ」

「何で敬語なんだ?」

「なんとなくですし、癖ですよ」

「そう・・・・・・なのか」


 と少しそういう会話をして俺と海馬は別の道へと足を向けた。常盤は別の学校で音河は以前の学校には行けないので、虎郷と同じ学校へ行っている。

 道を分かれて、俺と海馬は歩く。

「っと、忘れ物した。俺取りに行ってくるから、先に行ってくれていいよ」

「いや。待とう。ここにいるから」

「いや、先に行っていいって」

「やっぱ付いていこう。何忘れたんだ?」

「いや、大丈夫だから」

「嘉島」

 海馬は俺の発言と行動権を止める。というか止められた気がした。

「1人で抱え込むな。お前だけの問題じゃない。隼人は俺達全員で助けるんだ」

「・・・・・・海馬」

 そりゃそうだ。

 仲間だと思ってくれている彼らが、一日部屋にこもって考えた奴そう簡単にほうっておくはずが無い。俺が隼人を諦めてないと分かっていたらなおさらか。



 そして俺と海馬は家に戻った。

「で、これからどうする?」

「出来れば音河には関わってもらわない方向にしたい。でも雅には協力してもらいたいな」

「なるほど・・・わかった聞いてみよう」

 俺達は制服から私服に着替えてから行動を再開した。


 と、そこで机の上の俺の携帯電話が震え始める。警察署だ。となれば・・・・・・。

「・・・・・・龍兵衛さんだ」

 俺は海馬にそう告げると電話に出た。


「もしもし」

『頭脳探偵が王城を継ぐって事になってからアイツと連絡が付かない』

 いきなり迫ってくるね。

「何かあったんですか?」

『情報探偵とロリ娘、頭脳探偵の女房や新型少年を襲った連中が分かった。やっぱり王城グループのメンバーだったようだな。その線で引っ張ろうとしたが、上から止められた。やっぱり今のところはむりそうだ』

「そう・・・ですか」

 ていうか。

 俺は情報探偵。雅がロリ娘。音河が頭脳探偵の女房。海馬が新型少年らしい。

『だが、1人が口走った情報によると、今回の事件が起きた理由がある。で、それについて話したいから今すぐに、警察署に来てくんねぇか?二度手間は面倒だからな』

「二度手間?」

『今。そこに来てんだよ。失恋少女と探偵女房、ロリ少女の3人がな』

「分かりました。すぐ行きます」

 ・・・・・・・・・。

「海馬」

「何だ」

 にやりと笑った。

「一致団結のようだな。お前の所為か?」

「てへっ」

 と、何の気持ちも無く、にやりと笑ったままの顔で言ったので、俺は当たり前の反応で返した。


「おのれ、確信犯か」



 あと、いつの間にか団結!

 とか。

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