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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第四章 回り廻るこの世界
86/324

27-RED TAIL-


略。


 パソコンの調子が悪いので、文章ミスは多めに見てください。


 まずは、少し前の話に戻る事としよう。


 海馬と常盤と虎郷と音河が、何らかの「偶然」で集まったらしい。

 

「あら、偶然ね」

「・・・・・・王城が集めたのか?」

 海馬が虎郷に訊くと

「いいや。隼人は何も言わなかったから好きなように動いてみたよ」

 音河が代わりに返事した。

「・・・・・・くっそ」

「あの、皆さん」

「どうしたの?雅ちゃん」 

 音河が言う。

「この間はありがとうございました!」

「気にしなくていいわよ。私は頑張っていないから」

「そんなことありません。正先輩から聞いてますよ。同級生の中で、各パーツ全てが美しいって」

 虎郷の動きが止まる。

「馬鹿!いきなり何言っ――」

「ちょっと待って、あの、え?」

 珍しく虎郷が狼狽える。

「音河さんのことも聞いてますよ。美人だけど、すでに相手が居る人だって」

「は・・・ぁ?」

 音河の声が裏返る。

「雅!ちょっと黙っ――」

「えっと、海馬君のそのキャラにはなれてるんだけど・・・・・・」

 音河が言いながら動きを早める。

「雅ちゃんは・・・・・・それでいいの?」

「はい?」

「自分の彼氏が色んな女子のことたぶらかしてもいいの?」

「はい」

 常盤は真っ直ぐ答えた。

「え、だってそれって当然ですよね?男子はそういうものなんでしょう?先輩が言ってました」

「いや・・・・・・あの・・・・・・」

 海馬があとずさる。


「海馬君、そこにそのまま立って」

「エイム・ノート、準備用意」

「ま、待った!!」



 以降が今の現状である。

 とりあえず説得に成功して、2人の怒りを鎮火できた。めでたしめでたし。

「まぁ、洗脳作業ってのはいただけないな、海馬」

「おいおい、そんな言い方・・・・・・」

 女子2人の怒りの目線が海馬を睨む。

「そうですよねー」

 棒読み口調で海馬が答えた。

「それはそうと隼人、どうしてココに来たの?」

 音河が隼人に訊いた。

「ああ、レッドテイルの奥の方が分かったんだよ。これで海馬の言っていた事を証明できる」

 

 さぁて。またまた彼の推理タイムです。


「『READ TALE』というのは、彼らのような部隊メンバーのことだった。あの爆弾を作った人間達だね。彼らは見えないところで色んな事件を起こしていたようだけど・・・・・・まぁ。それはそれとしてだ。僕が最後まで持っていた疑問は海馬が何で「レッドテイル」を知っていたのかということさ」

「で、何で何だ?」

「彼も言っていただろう?彼は「READ TALE」は知らなかったんだよ」

「はぁ?」

 隼人はそこで快活に笑った。

「君は本当にいい反応だよ。僕がバラエティ番組を作ったら君にぜひとも、ゲストになってほしいもんだ」

 とそう言ってさらに笑う。うん、今日の隼人はとても気分がよさそうだ。

「で、王城君。一体何のことを言っているのか私にはさっぱりなのだけれど」

「うん。だから、紙が必要だよね。彼が「レッドテイル」を知っていながら知らなかった事を」

 と、そこにあった紙ナプキンを取り出して、自分の万年筆を取り出した。


「もう一度言いながら書こう。

 海馬君は「レッドテイル」を知っていた。でも、「READ TALE」を知らなかったのさ」

 カタカナでレッドテイルと書いて、アルファベットでREAD TALEと書いた。

「どういう意味だ?」

「実は面白い記述をネットで見つけたよ」

 そう言って今度は別の紙を取り出した。

『この間、颯爽と街の中心街に現れてヒップホップ系のダンスを踊っている人を見かけた。周りには数人いたがその時友達になったように見受けられる。周りの人に聞いてみると、そのこは、ハンチング帽をかぶっているため男の子のような印象を受けるが、どうやら女の子らしい。たまにこの辺りに現れる。彼女が始めて現れたとき、日本人とは思えない、純粋な赤色を髪の毛を、ポニーテールでまとめている少女だったらしい。彼女の事を知っているストリートダンサーによると、彼女は通称こう呼ばれている』

 そこで隼人は1度口を動かすのをやめて、ナプキンに文字を書いた。

 そして言った。


「RED TAIL」

 

「赤い色の・・・・・・ポニーテール」

 俺には心当たりが有った。というか、答えは目の前にあった。


「そう。彼は、ストリートダンサーのレッドテイルを知っていたんだよ。そこに偶然僕らの求めるべきレッドテイルが居たんだよ。そうだろう?海馬、そして」


 隼人はそう言って、2人を見た。



「REDTAIL・・・・・・常盤雅」

「ご名答です」

「正解」

 ・・・・・・。

「あのさ、せっかく溜めたんだからもうちょっと気のある答えかたしてくれる?」

 隼人が無理難題ながら、正論をぶつける。うん、肯定が早すぎるな。


「・・・・・・その通りです」

「まさかばれるとはな」

「今さらしても遅いよ!!!」

 隼人は正当ギレで叫ぶ。


 つまり、海馬が知っていた「トキワミヤビ」というREDTAILが居た場所に、偶然「READ TALE」がいたということ。簡単に言えばそれだけだ。


「依頼したのは、ミヤビ君だよね?」

「はい。私の気に入っている異名を使っている偽物がいたので。ネット内で有名だった探偵に頼んでみたら、私の危険まで助けていただいて、本当に感謝しています。」

「いや、別に気にしなくていいよ」

 俺はそう言って少し考える。

 ていうか、俺達がその依頼を受けなかったら海馬は行かなかったわけで、だから結局事件は起こらなかったのでは?


 ま、でもそれは言わぬが花と言う事だろう。

 こうして、新しい仲間・・・後輩という立場の「常盤雅」という仲間を手に入れた俺達。ようやく仲間という物をしっかり認識でき始めた俺。このまま、俺達が関わってしまった事件や、関わろうとしていく事件でも、隼人が居れば何とかなるんだろうと。



 少なくとも俺はそう思っていた。


 投稿に関しては運任せです。

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