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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第四章 回り廻るこの世界
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23-Command the world-



23話「一世を風靡する」


見事80話突破っす。



「アレは・・・・・・常盤雅・・・・・・?」

 取り敢えず、俺としては驚きしかなかった。

 あの赤毛の少女がどうしてココに現れたんだろう。そしてどうやって銃撃隊を倒したんだろう・・・。

 まさかやっぱり、あの少女も「READ TALE」なのだろうか。

「違うだろうね。僕の推測によれば、彼女は「READ TALE」ではない」

 そう言って常盤雅の方向を見た。

「全ての事件の元凶だよ」



「お前・・・・・・どうして来たんだよ」

「私は正先輩みたいにやわな体ではありません。自らの死が近づいているからと言って諦めるような心や体躯ではないのです。それより、その緑のが解毒薬ですね?」

「まぁ・・・・・・解毒と言う言い方はどうなのだろうか」

「そんな事はどうでもいいです」

 そう言って、雅はその薬を奪い取った。

 が。


 雅の背後に黒い影が現れた。

「・・・・・・させないよ」

「・・・長堂寺先輩ですか」

 虎郷の攻撃で気絶していたはずの長堂寺が動き始めた。


「ぶっ倒す!」

 丹波がギターの弦を振りほどいて(というかぶち切って)走り始めて

「・・・振りだしに戻すだけだ」

 花咲は自分を拘束していた地面と槍を足で蹴り壊した。

「私の計画の支障ばかり・・・・・・!」

 長柄川は始めから何のことも無いように縄を両腕を無理やり開いて縄を切った。


 そして俺達の背後から出口(或いは入り口か。しかし出口と入り口は常に表裏一体なのでどち(ry)に向かって走りこんだ。

「しまった!」

「ヤバイ・・・!」

 俺と隼人は走り出した。

 しかし、向こうは流石の体育会系なので俺や隼人の帰宅部スキルでは不可能だった。

 このままでは海馬が危ない。

 俺はそう思った。


 が、ことは思っても居ない方向に向かって転んだ。


 まず、超高速でやってきて、超高速で攻撃したはずの長堂寺の攻撃をターンでよける。

「先輩の速さと私の回転・・・・・・どちらが勝つでしょうか」

 言って、緑色の液体こと薬を飲む。

「・・・治ったのかどうかは分かりませんが、信用しなくては意味もなさそうですね」

 そう言って長堂寺に向き直る。

「・・・・・・面倒」

「そうですか。では先輩に習って早めに終わらせましょう」

 長堂寺の右足が常盤の首を横から狙う。

 が、常盤はそれを左手で受けて、その足を回転軸にして左回転で、その足の内側から外側に周りこむ。そしてそのまま勢いを抑えずに、裏拳で長堂寺の顔面を狙う。

「・・・・・・効かないよ」

 それを右手で受け止めながら言った。

「残念です」

 言いながら常盤は急にその場でしゃがんだ。

 花咲が誰よりも早く追いつき、背後から常盤に拳を振ってきたのだ。

「回転の最中にでも見たのか?」

「花咲先輩でも私の旋回はまねできませんよね?」

 常盤はそう言って、しゃがんだ態勢から、急に飛び上がる。結果、花咲の顎に常盤の頭突きが衝突した。

「悪い、花咲。そのまま倒れてくれ」

 言って後ろから現れた丹波が花咲の肩を踏んで常盤の上から攻撃しようとする。

「しまりました」

 常盤は、飛び上がった衝撃ですぐさまには動けず、そのまま静止してしまう。

 そのまま両手を貝をあわせるような手の形にして、常盤の頭に向かって振り下ろす。


 ブォォン!

 丹波の両手は空を切った。

「あらよっと」

 海馬が常盤の体を引く。社交ダンスのような回転で、海馬の胸の前に常盤の体が到着した。

「お前は本当に勝手な真似ばっかしやがるな・・・・・・」

「先輩の予測力が低い所為ですよ」

 言って、2人は1度分裂した。

 理由は長柄川の出現だ。

「雅!あんたはいつもいつも邪魔ばっかりしやがって!」

「長柄川先輩の気持ちには気付いてましたが、面と向かって言われると、心にこみ上げる物がありますね」

「何だ!?悲しみか!?怒りか!?」

「優越感です」

「殺す!!!!」

 そして、2対4の乱戦が始まった。


「何が起こってるんだ・・・・・・」

「分かる事を適当にまとめると、海馬君が守りたかった物は、何らかの状況で被害にあっていた常盤雅その人らしいね」

「・・・・・・なるほど」


 しかしその乱戦の様子は、どう見ても戦いには見えなかった。


 4人の猛攻を色々な方法でよける。時には飛んだり、しゃがんだり。しかしそれらは常に海馬と常盤の2人組みツーマンセルで行動していた。

 その姿はどうみても、「ダンス」だった。彼らにそんな気はないのだろうが、海馬と常盤の2人を引き立てるような動きで4人が動いているように見える。


「お前はぶっ飛ばす!」

「・・・・・・殺す」

「俺っちがやってやる!」

「お前は邪魔なんだよぉぉぉぉ!」

 口調とかメチャクチャ何でニュアンスで誰か判断してほしいがともかく、4人は一斉に常盤の四方から攻撃をした。それはつまり海馬もそこにいるということなのだが。

「先輩。邪魔です」

「了解。後は好きにどうぞ!」

 海馬は上空に向かってとんだ。

 それには目もくれず、4人は常盤を狙う。


「残念です。私としては仲良くしたかった」

 言って常盤は右足を下げた。

 そして、その右足を地面から思いっきり蹴った。

一世風靡ストリーム!」

 そのまま回転して4人を一気に蹴り飛ばす。

 それだけには留まらず、そのまま回転する。

 1回転、2回転、3回転・・・・・・・・・。

 もはや、何回転したかも分からない。

 そして、まるでアニメのように回転によって風が起こる。

「う・・・・・・うぉぉぉ!?」

 彼女を中心にして風が彼女を囲んだ。

 それによって4人が吹っ飛ばされてた。

 

 しばらくして回転が止まり風が止む。

 そして、ふらふらと常盤は回った後、後ろ向き体をそってしまった。

 が、そこに海馬が現れて、常盤を受け止めた。

「・・・・・・目が回りました」

「おつかれさん」

 背中合わせで2人はたって、ミュージックは終了した。


 ま、シリーズ化するし。


 のんびりやっていきますか。

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