06-Team:Boys-
「というわけで男子チームで行動する事になった俺達であった」
「・・・・・・嘉島?誰に話しかけてんだよ」
軽くふざけてみました。
さて、女子チームを社交ダンスやジャズ系統の方の調査に向かわせ、俺達はヒップホップ系統の方の調査に向かった。
「隼人。どうやって調査するんだ?人数を絞れそうか?」
「全く。何の方法も浮かんでないよ」
「堂々と言うな」
コイツは何でも自信たっぷりに言いやがるからムカつくんだよ。
結局
「ま、一人一人調べていったらいいんじゃね?どうせ20人くらいだろう?」
という海馬の意見を参考にして、一人一人逐一調査する事にした。
10人目まで調べた(俺の右手と隼人の脳。心なしか海馬は後ろのほうに下がっていた)ところで、1度休憩を取った。建物内にあった休憩所でジュースを飲みながら
「まぁ、感じたところでは今のところは居ないな」
「まぁ、考えたところでは今のところは居ないな」
「まぁ、何もしていないが今のところは居ないな」
という何の意味も無い会話をしていた。
「そういえば、何で海馬はREAD TALEの存在を知っていたんだ?」
「ん・・・・・・。いや、俺はREAD TALEを知っていたわけじゃないんだよ」
「は?でもお前知ってただろう?」
「ああ。だから俺は―」
海馬の動きが止まった。それは、
「あら」
と、女性の声が聞こえたのとほぼ同時だった。
入り口の方向を向くと、大人びた顔の少女と少し幼い顔の少女が居た。
大人びた顔の少女は、特徴はほとんどないのだが、目の色が青い。だが、あれはどう見てもカラーコンタクトだろう。あ、ズボンのベルトを通す穴に、黒いアクセサリーがついている。
幼い顔の少女は、ヘッドホンを首に引っさげている。髪の毛が赤色でポニーテールで髪を結わえている。大人びた顔の少女に対して、こちらは割りと目立っている。
「海馬君じゃない。どうしてここにいるの?」
「・・・・・・長柄川・・・・・・」
なにより不思議なのは、異常なまでに海馬が動揺していることだった。