05-Suspects-
今の僕の目標。生きてきた分の金を稼いで死ぬ事。
革命軍(いわずもがなと思うけども、それはもちろん「READ TALE」のことである)のメンバーの容疑を固めるのにはそこまで時間がかかることは無かった。
「これが、容疑者だ」
玄関ホールで出会った俺達に、龍兵衛さんは数枚の紙を渡した。
「これは・・・」
時間がかからなかった理由は、そこまでメンバーが絞れなかったからだそうだ。
「合計、40人だ。しかも、子どもから高齢者までだ。これは骨が折れそうだな」
「こんなに・・・」
隼人が頭を抑えた。またも予想外だったのかもしれない。
「ところで、1つ疑問があったんだよ」
俺がそういうと、龍兵衛さんが
「一体、アイツらが何をしたのかってことだな?まぁ機密事項だから知らないのも無理ない」
と先に答えてくれた。どうやら、他の4人も同じ意見だったようだ。
「3か月前の電車爆破事件・・・覚えているだろう?」
「!」
顔立ちのいい虎郷の目が丸く開かれる。電車爆破事件・・・・・・確かあの犯人は・・・。
「あの爆破事件の犯人は木好一也だっただろう。しかし、あれに使われた爆弾の作成者はレッドテイルだ」
「爆弾の作成者・・・・・・」
「また、この間のホール破壊事件での西条の爆弾もレッドテイルだった。そして、今回はこれだ」
そう言って、ポケットから紙を取り出した。そこにはこう書かれていた。
『今度は我々が実行する。覚悟しておけ』
これはつまり・・・。
「犯行声明文か・・・」
海馬が言った。
「俺達はさっさと先手を打ちたいんだよ。だから犯人を捜す。悪いが今回はお前らにそこまでかまってやれないから、警察として協力は出来ないから学校のミステリー研究会ぐらいにでもしておいてくれ」
それだけ言うと、他の警察官と一緒に建物の奥へと入っていた。
「・・・・・・隼人。どうする?」
「まずはこの容疑者の特定だね。男子と女子で別れて行こう」
「そうね。じゃあ2時間後、どこかに集合すると言う方針で」
「じゃ、そういうことで」
こうして、二手に分かれて捜査をすることになった。
明日への希望+昨日の後悔+未来の光+過去の苦痛=自らの世界
(怒り+無価値)× x=他人の世界(但し、x=その人の知らない部分とする)
理不尽+無関心+不の感情=この世界
それでも生きる物=僕ら