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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第四章 回り廻るこの世界
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02-Detective Work Start-


第2話 「探偵業 開始」



僕のお気に入りユーザーの人もはまってるんだけど、ダンガンロンパってゲーム。

めちゃ、面白いよ。いや、これマジで。推理ゲームを超えてるよ。

 さて、前日譚を話し終えたところで、ようやく物語を始めようと思う。

 

 今回の物語を始めるには

 12月9日金曜日が物語の冒頭を飾るのに相応しいと思う。今日はうちの学校の入学説明会と、そのための職員会議とかで忙しいらしく、昼前には帰らされた。


「久しぶりの依頼だよ」

 隼人は俺の部屋をノックして入ってくるなり言った。

 さて、皆さん忘れていると思うので一応言っておくと、俺達(俺と隼人)は生徒でありながら、ネット上で興味を持った場合のみの探偵をしている。一応サイトがあり、遊び半分で投稿してきていない情報で、隼人が興味を持った時のみ、それらを調査しているのだ。ただ、俺は真面目にやるつもりはなかったんだが。


 隼人は俺の部屋で話を始めた。印刷されたウェブのページを見せつける。


「READ TALE という組織の正体を暴いてほしいんだそうだ」

「・・・・・・「りーどたーる」ってどういう意味なんだ?」

 俺の発言に対して隼人は

「ふぅ……」

 とため息をはいた。俺の部屋から即刻退去しろやこの野郎。

「……最初のREADは、過去形の「レッド」の発音だね。次のは「テイル」だけど、「tail」とは違って、この綴りの場合は「架空の話」って意味だから、それっぽく訳すと「架空の話を読んだ」ってことになる」

「で、そいつらはどういう組織なんだ?」

「所謂、革命家だね」

「革命家?」

 いきなりぶっ飛んだところだな。

「でも実は彼らは、色々な立場に居るんだよ。革命家だったり、犯罪者集団だったり、テロリストだったり」

「結局のところ、この国に何らかの影響を及ぼす物ってことか……。でもそんな連中を国がほっとかねーだろ?俺達が関わらなくったって――――」

「いや、彼らは行動を起こしたことはない」

「はぁ?」

「まだ都市伝説とか噂の部類だよ」

「………」

 ちょっと待ってよ隼人君。まさか、俺達はあるかどうかも分からない話を探しに行くんですか?

「そうだよ。僕らは突き止めるのさ。あるかないかも分からない話を、だ。そう考えると、「架空の話を読んだ」ってのは言い得て妙だね」

「完全に矛盾してんじゃねーか。ないものをどうやって――」

「あぁ・・・。語弊があったね。ないというのは、革命軍として存在はしないということ。他のサイトでも紹介されていたから、レッドテイルは間違いなくある」

「どっちだよ・・・・・・」

「『革命』じゃないってこと。あと『集団』ではなく、『チーム』って感じらしい。友達で仲良くつるむような感じらしいよ」

「何でそんなことがわかるんだ?」

「それら・・・ってか、その人たちはこの小さな町に住んでるのさ」

 ・・・・・・本格的に怪しいな。全く信用できない。

「それ・・・・・・俺も手伝わなきゃダメか?」

「あぁ。最後くらいは手伝ってくれたまえよ」

 隼人のセリフにいらだちを覚えつつも、

「分かったよ」

 と返事した。



 俺は取り敢えず、「部屋から出ろ、このやろう」と隼人を追い出して(その際、「見られたら困る物でもあるのかな。主に本だね」という男友達が男友達の家に遊びに来た時のイベントをふざけてやったのは言わずもがな)、リビングで作戦会議を始めた。


「って・・・あれ?」

 誰も居なかった。

「海馬たちは?」

「海馬君は電話に出て、ものすごい勢いで謝りながら、少し青ざめた表情で出て行ったよ」

「・・・例の彼女か・・・。虎郷は?」

「響花と一緒にショッピングだそうだ。何を買うか聞いたら、別に決まってないってさ」

「女子はあんまり、買うものを決めてから行かなかったり、買いたいものを買っても、店内をぶらついたりするらしいからな。まぁ、噂だから良くわかんないけど」

 

 という会話の後、俺達は昼食を取る事になった。皆も昼には帰ってくるらしいので、5人分作らなければなるまい。そういえば、説明していなかったが、音河も当然この家で生活しているが、1階にしか部屋がないとは言え、まだ部屋数に余裕はある。

 閑話休題。

 昼食を取る・・・つまり、昼食を俺と隼人で作るということだ。それはつまりジャンケン大会である。

 ちなみに料理を作るのが上手いのは、虎郷、俺、音河、海馬、隼人の順だ。隼人の料理は1番まずい。隼人は不器用なのだ。


「どっちが作るかだな」

「負けたほうだね」

「能力の使用は有りだ」

「いいのか?君のジャンケンの勝率とその際の出した手を僕は全て記憶している。統計的に考えて、この緊張状態で君が何を出してくるかは、期待値を出す事で容易に分かる」

「ふん。そうやって、俺の心を揺れ動かそうというのは見え透いている。なら俺はそれを知った上でお前の心を見透かしてやるよ!」


「「ジャン!ケン」」

 ポン!


 その結果で俺が分かった事。

 

 俺が緊張状態で出す手は、グーが多いようだ。

 

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