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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第三章 響き渡るこの世界
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02-王の追跡-




「・・・・・・」

 ガチャ・・・。と、静かな音を立てて玄関の扉が開いた。

「わざと音を少なくしているわね」

「まぁ、推測はぴったり一致だな」

『外側に来たぞ。まずは俺が追いかけるから、後から嘉島は来てくれ。虎郷は見た未来を元に先回りをよろしく頼む』

 海馬が電話で言った。

「了解したわ」

「う~っす」

 何か凄い格好良いことをしているように見えるが、そうでもないことに気づけ俺達。何か凄くしょうも無いぞ。しかも、3人ともサングラスをしている。うん、後で外そう。

「じゃあ、先に行く」

 

 1分程して、俺も外に出て海馬の気配を感じ取りつつ追いかけた。すると、街中の方に向かっているようだった。

「どうだ?海馬」

「あぁ。どうやら誰かと待ち合わせているようだな。街中の方向に向かっているから、喫茶店で間違いないだろう」

「そうか。よし」


 俺は、隼人の方に意識を働かせる。遠距離でも、特定の事にのみ意識を全力でやればなんとかなるものである。それで、振り向くかどうかを確かめる。

「・・・よし・・・何とかなったな」

 と、そこで電話が鳴った。

『嘉島君?どうやら、街の東南の方向にある、最近有名な喫茶店の予約席に誰かを待っている女子がいるわ。恐らくそこでしょう』

「わかった。取り敢えずその女子の動向を見といてくれ」

『了解したわ』

 向こうから電話を切った。一応言っておくと、電話を掛けた時は、掛けた方から切るのがマナーだ。

「どうだ?隼人は」

「そこの角を曲がった。追いかけるぞ」

 と、海馬が少し早足になった。ので

「待て」

 俺は、海馬の肩を掴んだ。

「アイツは今こっちを見てる。何かを悟ったらしい。先回りして俺達も待機だ」

「・・・・・・分かった」




 虎郷は外にいた。

「あら、来たの。王城君は?」

「ココに来る事はほぼ間違いないから、先回りした」

「そ・・・。あ。来たわよ」

 その言葉どおり、その本人は来た。取り敢えずは物陰に隠れる。

 彼と、その女子の席はショーウィンドーのように外から見えるようになっている。

「中に入ったな・・・。外から見える範囲だな。ここでいいだろう」

「そうね」

 ふむ・・・。一体何の話をしているかは分からないが、まぁ、あの女子の正体が分かれば――

「あ」

 思わず間抜けな声が出た。

「どうしたの・・・。あ」

 虎郷も同様だった。

「何か有ったのか?あ」

 海馬も同じ反応だ。そりゃ唖然とするだろう。その女子は隼人に向かって抱きついていった。隼人もそのまま受け止めていたのだ。そして・・・・・・

「あーあ」

 またも間抜けな声。

「・・・クスッ」

 虎郷は笑った。

「まさかの展開だな」 

 海馬も笑いながらそう言った。


 俺の口からは言いにくいので、昔風に言うと(そこまで昔ではないし、今でも言うかも)、

 2人は口づけをした。


 コレは話も聞かないとな・・・・・・。


うん。何か最近、僕のキャラ崩壊です。


あぁ・・・何か自分で自分が嫌になってきた。


秘技:忍法:記憶喪失 さらに 現実逃避を召喚する。

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