後日談-WRで-
麻雀のルールって分かりますかね?
「なぁ、海馬。もしかして、お前って女たらし?あ、隼人、それ、ポン」
「その言い方は気にくわねぇな。何処にそんな証拠が?」
「いや、そういう事を言ってる時点で、認めてるよね?タダシ君。まぁ、僕がとやかく言う事でもないんだろうけどさ」
「というか、あなた、私にも今日元さんにも『美人』だの『可愛い』だの言ってるわよね?」
「あ、虎郷、それチー。ってか、自分で自分のこと褒めてるよな?それ」
「勘違いするなよ?俺は可愛い或いは美人限定だ」
「むしろ性質が悪いよ……タダシ君それチー」
「いいじゃないの。私のことを傾国の美女と言ってくれているのよ?」
「そこまでは言ってないと思うぞ」
「そんな事をしてふざけている間にリーチだ」
「タダシ君が最初にふざけたよ・・・・・・」
「私は勝つことはないでしょうけど、まぁ負けないでしょうね。リーチ」
「ふっ。俺が勝ってやるぜ」
「ロン!」
海馬が、牌をこちらに見せた。1・9・1・9・1・9・東・南・西・北・白・撥・中の13。対して俺が置いた牌は白。つまり……
「国士無双だ。俺が勝ったから褒美は、今日の夕飯係交代だ。もちろんビリとな。今日元さん、コーラ下さい」
そう言って海馬は立ち上がった。
「……俺が負けってことだよな?」
「うん。夕飯よろしく。なんだかんだで君の料理は美味しいから期待してるよ」
隼人は立ち上がり、肩に手を置いて、今日元さんに「紅茶を……ダージリンで」と頼んでいた。
コイツに勝てる奴いるのかな?現在、アイツに勝てるゲームはチェスで隼人、ダウト(トランプゲーム)で俺、オセロで虎郷が勝てる。現在、通算3勝20敗。残念な感じだ。うーん、次は何で行こうか・・・。
あ、とりあえず、夕飯は「カツカレー」。
ゲン担ぎだっての。
次回「響き渡るこの世界」
毎日、生命の誕生の声、テレビの映像の音、増えていく音楽。この世界は音が響き渡っている。だけれど、もしかしたら、気付かない音もあるのかもしれない。それに気付けるのは自分自身だけなのだ。