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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第二章 運が定めたこの世界
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03-久々の休日-


そろそろ色んな人に宣伝しているところ。皆さんも、この話を面白いと思ったら、周りの方に宣伝してください。(作者の本名を知ってる場合は、伏せてください)


あと、「EYES」は、マジでお勧めです。



 簡単に説明してしまうと、あの時から真っ直ぐ家に帰ると、母親はパートで妹は姉の病院へ行っていた。

 俺は部屋に入りそのままベッドに横になると、そのまま次の朝まで寝ていた。


 そして、前話の冒頭に戻るのであった。

 俺は、何をどうしていいか分からないので、とりあえずはベッドに横になったまま携帯を開いた。

 とりあえずは、まぁ、着替える事にしよう。制服のままで居たところでどうにもならない。

 昨日、隼人は学校を休むことを決意したようだけれど、今日と明日は土、日だから休みだ。つまり、明後日までに終わらせればいいのだろう。

 しかし・・・休日を休日と理解する事は久しぶりだ。夏休みから9月8日までは、隼人や東先輩や今日元さんたちと、運悪く出会ってしまって忙しかったし、この間の休日は虎郷の事で忙しくて休んでいる暇は無かった。そしてその後から今までは入院中だったので、毎日が休日みたいなものだった。


 いやー、ホント隼人は迷惑な男だ・・・。


 全く、しばらく関わらないでいいと思うと、清々するぜ!

 とか、そんな風なことを考えても、自分で自分が虚しくなる。


 しかし、そう考えると休日は何をしていたのか分からない。というわけで、朝飯(時間的にはすでに昼食なので、ブランチというところか)の最中に聞いてみた。

「兄ちゃんは知らないな。割と忙しかったし」

「私も、姉ちゃんのことで忙しかったからね」

「中学1年の時みたいに、事件に巻き込まれていたんじゃない?」

 兄、妹、母の順番だ。でも、結局誰の意見も参考にはならない。母の意見には覚えがありすぎてどれがどれだか。中学1年生の頃は・・・・・・父さんのことで忙しかったな。あと、何か有ったような気がするけれど、まぁいい。

 ともかく、休日の過ごし方が分からないということは、逆に言えば今日と明日の過ごし方には、好きな選択ができるということだ。では、本日は学校の宿題にでも充てるとしよう。


 しかし・・・彼は一体何者なんだろうか。宿題をやっている間に、そんな事を考えた。

 海馬正。日本海の「海」に、天馬の「馬」――そういえば、海馬という部分が脳にあった気がする。記憶を司る器官だったかな?まぁともかく――に、「正」しいと書いて、海馬正。

 「ネーム」になりそうな名前ではない。となると、自分の過去や現実からの「ミラー」か、或いは突発的な「アウトブレイク」ということになる。

 でも・・・。

「俺の場合は『ミラー』だったしなぁ・・・」

 とりあえず、ここで情報を思い出してみる。

 彼は、くじ引きの結果を操作した。それは、先生の心もくじの数字も見透かすような力だった。

 しかし、心を読むのではない。それは、俺の専売特許だ(その気になれば、同じ芸当もできる)。

 それを隼人は『目』と言っていた。彼は全てを知る『目』がある。そういうことなのだろう。


 しかし、それと同時に、彼は狙い澄ましたように、植木鉢とサッカーボールを直撃させた。

 もし、先の『目』のような能力(彼は「ブラインド・アイ」といっていた気がする)だとすれば、願いは「運動が出来ないことのひがみから来る」らしい。と言う事は、海馬は『目』ということではない。


「・・・・・・試してみるか」

 そう思って、パソコンを開いて、キーワード検索をする。「海馬正」と。

 ある可能性を狙って。


「・・・・・・出た・・・!!」

 射撃の競技での優勝者。競技方法はいたって簡単。

 赤外線レーザーでダーツのような的に当てるらしい。また、ライフルの方の射撃も上手いらしい。

 怖いもんだ・・・。しかも、その時の彼は、「初心者」だったらしい。

 彼の射撃スピードは半端ではないらしい。銃を抜くと同時に撃っている・・・だそうだ。

 その時の彼のコメント。「なんとなく撃ったら、全発当たるので」といって、その場を去ったらしい。


 と言う事は、彼の能力である可能性は「狙う」なのか・・・・・・いや、そのセンスはあったのかもしれない。ということは、全てを見る『目』なのだろうか・・・。


 ともかく、明日の予定は決まった。

「海馬正・・・・・・・俺のこの右腕で、全て見抜いてやる!」

 そう宣言した。


「お兄ちゃん、うるさい!」

 ・・・・・・・・・ともかく・・・。そのためにも、静かに宿題をしなければ。

 俺はパソコンの電源を落として、シャーペンを持って机に向かった。


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