07-『俺』と『私』-
例えば、それはいつものことで。
いつもそこに会話はない。
そういう情景に慣れていれば。
俺達の
今、 胸に穴が空く事は無いのに。
私達の
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「君までか」
「俺までだよ」
「これ・・・・・・どうすんだよ」
俺達は2階の一室に集合していた。
2階は・・・・・・描写したような気もするけれど、もう一度。というか、昨日の大掃除によってようやく普通の部屋へと変貌をとげたので。
と、いいましても。
トレーニングルーム以外には部屋が数個見つかっただけだったりする。その内1つに隠れただけである。
何故2階のその部屋を選んだのかと言うと、この部屋だけ鍵が存在していたのだ。別にくることもないだろうとは思うけれど、念のためだ。
「あー・・・・・・俺達が悪い事くらいは分かってるんだよなー・・・・・・」
海馬が呟く。
「ソウメイ君に至っては、悪いどころか最低だからね」
「分かってるよ・・・・・・。別にアイツは何一つ悪い事はしてないんだから・・・・・・」
「まぁ好きな人が別の人と付き合ったら話しにくくなる気持ちは分かるけどな」
海馬は頷いてから、部屋に横になる。俺もそれに続くように横になった。
フローリングの床がひやりと冷たいのを感じた。
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「ヒスイもなの?」
「私もよ」
「これ・・・・・・どうしましょうか」
私達はリビングのソファーで会議を始めていた。
「言い方の問題だったよね・・・・・・」
「はい・・・・・・いくらなんでも頼らなかったのはダメだったような気がします」
「ちょっとまって」
私は2人を止める。
「私・・・・・・何も悪くないわよね」
「えー・・・・・・多分です」
「あー・・・・・・多分」
「・・・・・・」
あ、そう。
私に何か悪い点あったかしら。
「ヒスイはねー・・・・・・うん、悪くは無いかもしれないけれど」
「奏明さんのことを考えてあげてください」
「嘉島君?」
何のことを言っているのだろう。
「嘉島はヒスイがすきなんだよ」
「・・・・・・そうなの・・・・・・!?」
「うわ、気付いてなかったんだ・・・・・・」
「鈍感ですね」
・・・・・・。
それは・・・・・・気付いていなかった。
だとすれば・・・・・・。
「私・・・・・・最低ね」
そのまま私はソファーに倒れ込んだ。
ふわりとした感触が私を皮肉るように蝕んでいく。
私は、大変な事をしてしまった、と。
先に立たない後悔をしてしまった。
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俺達は
その日から 1ヵ月ほど会話をしなかった。
私達は
僕が言いたかったのは、鈍感は主人公の特権じゃないということです!
嘘です。