01-アクター-
皆のアクターについて、長々と語ります。
番外編の主軸を立てました。
正月をすっ飛ばした。
いや、別に何もなかったわけではないのだけれど、特筆すべき内容も無かった。強いて言えば、おみくじで海馬が大凶を引いた事だが「逆に凄い」ということで運がいいのかもしれない。
さて、そんなこんなで正月明けの新学期、2日目の日曜日。
「何と俺達は受験生だったんだな」
俺は学校で隼人と海馬の前で言った。
「・・・・・・そうだけど?」
「だから日曜だろうがなんだろうがここには来るんだよ」
隼人と海馬は冷たい反応をする。
「・・・・・・危ないような気がする」
俺はそう呟いた。
「いや、大丈夫だろ」
「君なら何とかなると信じているよ」
2人はそういうが、俺にとってはそんな簡単な問題ではないのだ。
「いいか。俺の能力とお前らの能力には決定的な違いがある」
「確認してみとくかい?番外編だ。そういう風な考え方もありだろう?」
隼人が突然何か言い出したので、取り敢えず殴る。
「隼人の能力は『シンキング・キング』だ。簡単に説明すると『最強の頭脳』だよな。つまりこの世界でもトップクラスの頭脳を誇るって訳だ」
「トップだよ。模試で1位だし」
「だが、実際マンガとか小説に模試の1位が多すぎるから、誰が頭いいのかわからないな」
海馬が正論を言う。確かにそれは実情だ。いつも疑問に思う。
「海馬の能力は『サデンリィー・ラック』だったけ。運がいい能力だよな。この能力があれば、記号問題は満点が取れるだろうし、数学とかは解答欄に適当に数字書けば当る。以上の点より、お前らは勉学に向いているわけだ」
「だけど、君の能力は違う・・・・・・。そういいたいわけかい?」
「そう。俺の能力の『リメンバー・リメイン』は、心を読めるだけ。後、送信も出来るけど、これは意味は無いだろう」
「心が読めれば十分だろう?」
海馬が当たり前のように言う。
「違うんだなー、これが。雑にぐちゃぐちゃ思念が舞っている中、たった1つの答えなんか当てられねーよ」
苦しい現実である。
「でも、虎郷の能力はどうやって利用するんだよ」
「僕から説明しようか」
隼人が言う。
うん、番外編らしくていい。
・・・・・・メタ発言は禁止した方がいいかな?
「ヒスイ君の能力は『フューチャー・ライン』の派生系、『ファントム・ダーツ』だね。最初は不幸な未来しか見えていなかったはずだけれど、心を解き放ってから普通の未来も見えるようになったんだね。また、フューチャー・ラインはよく、『予知無』っていうタイプのに近いけど、実は思念の塊が見せるものだ。だから、彼女は簡単なサイコキネシスくらいなら使えるって訳さ」
「その能力は勉学には?」
「テストとかなら、問題を見ようとすることができるかもしれないけど、コントロールして見えるものじゃないからね」
「ということは、それは利用できないって訳か」
「でも、彼女は普通に頭がいい。そんな卑怯な手は使わなくても勉強面に支障は無い」
隼人はそう言ってニヤリと笑う。久しぶりに俺を見下しているようだ。
ムカつく。
「響花の能力も、利用は出来ない。彼女の能力である『エイム・ノート』は感情を司る、『エモーション・エイム』のギターバージョンといったとこかな。音を武器として利用したり、回復に使用したりするくらいだしね」
「音河はそんなに頭はよくないよな」
「まぁ・・・・・・。でも彼女は理解力はあるよ」
かばいやがった。俺は見放したくせに。
「雅の『ターニング・ポイント』はどうなんだ?」
海馬が続けて質問する。
「頭の回転が速いから、基礎が出来ていれば応用にも利用できるね。彼女はあまり勉強は得意ではなさそうだけれど、やれば出来るタイプだろう。彼女は『予想外』を旨としているからね」
「その所為で俺の能力も消え去るんだが・・・・・・」
海馬は落ち込むように呟いた。
海馬の運は予想外には対応できないから。
「あ」
海馬が思い出したように呟く。
「でも嘉島は能力が進化しただろ?えーっと・・・・・・」
「『ムービー』だ。皆の能力を使える」
「そうそう。それ使えばいいんじゃないのか?王城の頭脳とか、俺の運とか」
「アレは俺の覚悟が必要なんだよ。皆が俺に協力してくれる時とか、使うに相応しい時とかにしか発動してくれない」
「そうなのか?」
「だから基本的には戦闘時にしか利用できないだろうな」
俺はそう言って、さらに続ける。
「後、ムービーの能力は仲間の物だけしか利用できない。だから俺の手から炎は出ないし、爆弾も作れないんだ」
「仲間ってのは、明確な基準があるのか?」
「それも覚悟に通じるんだろう。守りたいと思った奴とか、協力して戦ってきた奴とか」
実は俺自身、そんなに何度も使用してないから。実験で炎を出そうとしたけどでなかったし、普通には海馬の能力も使えなかった。
「虎郷は近未来予知だし、音河は感情を声にするんだったけ」
「ミヤビ君はスパイラル・・・・・・。体中に回転を巻きつける技だったかな?つまり、攻撃に回転を加えられるってことか」
「そう考えると、あんまり勉学には向いてないんだな、進化って」
俺が呟くと
「進化した理由が全て戦闘のときだったからじゃないのか?」
と隼人はそれだけ言った。
「まぁつまりは能力には頼らずに、俺達は受験しなくちゃならないんだなー」
面倒だ。
楽に受験に合格したい。
「だったらヒスイ君に頼めばいい」
「ああ、それがいいと思うぜ?」
隼人と海馬は笑う。
「・・・・・・何言ってんだよ」
「僕は教えられるようなことは出来ない。どうして出来ないのかがわからないからだ」
「てか、お前虎郷、好きじゃん」
さらにニヤニヤと笑われて、イライラが止まらない。
「そんなんじゃねーよ」
「ま、かなわぬ恋だから、諦めたほうがいいかもな」
海馬はそう言って、俺の肩に手を置いた。
「叶わないかどうかは分からないだろ」
隼人が俺をかばうように言う。
「あれ?知らないのか?」
海馬が不思議そうな顔をして言った。
「アイツ、昨日告られたらしいぜ?」
主に、受験についてと、中学3年生の恋愛です。
甘酸っぱいのかな?どうだろう。
恋愛経験自体が少ないので。