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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
139/324

52-協力-

 いい感じの題名です。


 実は早々に使いたかった。


「何でですか?」

 俺は真っ直ぐ質問する。

「お前、仙波を倒したんだろ?」

「・・・・・・倒したって言うか・・・・・・」

 よく考えればあの爆発した部屋に仙波と木好さんが居たはず。ということは・・・・・・。


 いや、考えるのはよそう。それが正しいような気がする。

 それこそ美しくは無いけれど。

「まぁ・・・・・・そうです」

「じゃあ、これ以上ここに居る事は出来ない。俺達は家宅捜索という名目でここに居た。それの本来の目的は、秩序を乱し続ける仙波たち幹部への警告だった。そして見てみろ」

 ビルの入り口を指す。

 倒れている兵士達。全員生存しているが明らかな戦意喪失を見せている。

「これ以上は今までの仙波たちと同じだ」

「でも隼人は――」

「お前達に迷惑をかけないように王城グループに入ったかもしれない。しかし、今、頭脳探偵が居なくなれば王城はどうなる?祖父も父も居ない、この現状で、だ」

「・・・・・・」

「この国を支えているのは王城だ。政治や俺達警察の裏にすら王城は居る。分かるか?頭脳探偵が居なくちゃダメなんだよ」

「結局は自分のためですか?」

「そうだ」

 龍兵衛さんは堂々と宣言した。

「俺にも家庭はある。悪いがこれ以上は無理だ。これ以上は認められていない」

「独身じゃなかったんですか?」

「両親だって家族だし、俺は自分で『独身』とは言ってない」

 と龍兵衛さんは俺を睨む。


「もういいでしょう、嘉島君」

 虎郷が言った。

「嘉島、王城も喜ぶって」

 海馬も続ける。

「隼人もそっちの方がいいって。ね?嘉島」

 音河が無理して笑う。

「奏明さん、行きましょう」

 雅が俺を見上げながら言う。

「車・・・・・・乗っけてやるよ」

 携帯電話を出して東先輩が言う。


 ・・・・・・悔しい。このまま諦めるなんて。

 ・・・・・・なんで?何で諦めるんだ?

「虎郷さん」

「そうね。後もう少しかしら」

 諦めるなんて考えは・・・・・・要らない。

「東先輩、バールってある?」

「てか、そもそもバールで外せるものなの?」

「全員溜め口なんだな・・・・・・」

 そうだ。


 まだ誰も諦めろ・・・とは口にしていない!


「風速最大!」

 虎郷が叫ぶ。

「東!タイヤ!」

 海馬が東先輩に言う。

「先輩だっつーの!」

 東先輩はタイヤを投げる。

「奏明さん!跳んでください!」

「おう!」

 俺は跳躍する。

「スパイラル」

 雅は俺の靴底を蹴り上げる。

 風圧で俺は飛び上がる。さらに回転が加わって、空気を突き抜けるように飛ぶ。

 1、2、3・・・・・・と12階まで飛び上がった。

「ぶっ飛べ!」

 海馬がタイヤを投げる。嘉島の真下に着くように止まる。

「ボイス・バースト!」

 音河が衝撃波でタイヤを突き上げるように吹き飛ばす。

 体が跳ねるようにさらに飛ぶ。


「く・・・・・・」

 22階が限界か・・・・・・。

 

 今度は割りと近くから声が聞こえる。

「コレって、明らかに物理的なこと無視してるぞ」

「心配しないの。落ちるのは貴方だけだから」

「お前ら俺の扱い酷くね!?」

 東先輩が・・・・・・。

 東先輩がバイクでビルを駆け上がってきた。後ろに虎郷を添えて。

 そして隣に並ぶ。

「さっさと行って来い」

「ええ。東先輩も逝ってらっしゃい」

「へいへい」

 そこで虎郷は飛ぶ。

 東先輩とバイクは地面に落下していく。

「東先輩!?」

「彼ならきっと大丈夫だから」

 そう言って虎郷は俺を掴んだ。

「4階分ぐらいしか飛ばせられない」

「十分だ」

 虎郷は俺を投げ飛ばす。

 虎郷は反動で下に落ちていく。

「悪いな」

「ええ。だから後はよろしく」

 俺は爆発して黒ずみ、燃えている25階を抜いて、26階に到達。

「今日元さん!!」

 俺は叫ぶ。

『あいよ』

 窓が開いた。

「波!」

 俺は左手で衝撃波を撃って、窓に突っ込んだ。


「・・・・・・すげ」

 こんなこと普通出来ないししないよな。

 俺は窓から顔を出した。


「ありがとう!行ってくる!」

 全力で叫んだ。

 聞こえたかどうかは確認せずに、俺は窓から顔を引っ込めた。


=====================


「今何て言った?」

「さぁ。なんとなく予測はつくけど」

「私もです。というか、東先輩と虎郷さんが落ちてきました」

「アイツなんか言ったか?」

『言ったぜ?聞いてなかった?』

「うお。今日元、いつ携帯繋げた?」

「彼、行ってきますって言ってたわ」

「そうか。じゃ、」


「「「「「『行ってらっしゃい』」」」」」

 見よ!嘉島君だけ残った!


 これが主人公補正だ!

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