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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
137/324

50-爆発-

 50越え達成!

 終わらねー・・・・・・

===========

 雨が頬を打つ。

 どうも眠っていたらしい。まぁ、痛かったから。

 痛みはほとんど引いていた。そこに音河が居るから音河のおかげだろう。

 そして――。

「待ってました・・・・・・今日元さん」

 俺は笑ったと思う。

 時間的に、今日元さんも監視カメラを駆使して俺達の様子を見るはず。そしてその状況を見れば、彼女はスプリンクラーを起動させる。

 普通は出来ない。だってここのメインコンピューターは魅陽さんなのだから。

 しかし、今日元さんなら出来る。

 

 だってこのビルは既に、今日元さんの支配下にあるから。


「コレくらいの雨で俺の炎が止まるわけねーだろうが!」

 木好さんは叫んで、右手を突き出し、炎を放出する。

 宣言どおり、スプリンクラーで濡れた床を乾かしながら進んでいく。俺達の服も乾いていく。

『あっそ』

 今日元さんはそう言ってから、スプリンクラーを再起動した。

 そこから今度は滝のような勢いで水が、木好さんに向かって飛ぶ。

 木好さんに直撃する。

「ぐ!」

 勢いが勢いだけに木好さんは壁に叩きつけられた。

 スプリンクラーの水が止まる。

『何度やっても無駄ってことだ。諦めろ』

「・・・・・・くそがぁぁぁ!!」

 木好さんは叫んで、炎も何も無く突っ込んできた。

 ヤケ。

 燃やす炎であり、怒り燃える男が『ヤケ』で突っ込んできた。

 彼の人間性には全て炎が関わっていた。それは『妬け』も有った。

「何も使っていない貴方が勝てるはずが無いわ」

 そう言ってから虎郷はそのまま、拳を振るった。

 宣言どおり、木好さんの顔面にヒットして背後の壁に叩きつけられる。

 悲惨な人生を歩んでいる。そしてこれからもそれで終わる。

「・・・・・・勝ったな」

 海馬が言う。

「そうね。2回くらい勝ったわね」

 虎郷はそう言って、仙波と木好を見る。

「だとすれば、3回だね」

 音河はそう言って虎郷の肩を叩く。

「・・・・・・そうね」

 彼女は自分にも勝った。

 自分を解き放つ事ができたはずだ。


「・・・・・・ん」

 小さな唸り声が聞こえた。

「痛かったぜ・・・・・・」

 仙波が立ち上がった。

「やってくれたな。お前ら」

 仙波が明らかな怒りを見せる。そして横目で木好を見た。

「・・・・・・負けかよ。無様」

 と笑ってから

「お前ら絶対許さないからな」

 と言った。


「雅!回転だ!」

 海馬は叫んだ。

「え・・・・・・!?」

「急げ!」

 海馬はそこに居た全員の腕を掴んで、雅を中心に固まる。

 そして雅が回転した。


「そんなもんで止められるわけねーっつの!」

 そう。

 仙波は電流を発生させようと右手を構えた。

 しかし彼は気付かない。


 スプリンクラーが発生して、自分や床が濡れている・・・・・事を知らない。


「あああああああああああああああああ!!」

 仙波は叫んだ。

 そりゃそうだ。

 水は電気をよく通す。水に濡れた自分に電流のほとんどが流れたのだ。

 だから海馬は雅に回転するように言った。俺達の水と近くの床の水を弾くために。まぁほとんど木好さんの熱で乾いたけれど。

「ああああああ!!」

 彼の力は電流だった。しかし、正確には電気を纏う力だったのだろう。だから体に直接流れ込んだ電気に対応は出来ない。


 仙波の体からは黒い煙が出る。

 そして電流の勢いは止まった。

「海馬、よく気付いたな」

「いや、嘉島と虎郷は知らなかっただけだろ?お前らも知ってたら気付いたよ」

 海馬がそう言って笑う。


『ヤバイ!』

 今日元さんが叫んだ。

「どうかしました?」

『スプリンクラーと監視カメラとかの機械に影響が出た。電気が入り込んだ』

 そうか。それらも濡れていた。

「それってまさか!?」

『外に逃げろ!爆発――』

 今日元さんの声が途切れた。

 階段には昇れない。上っても意味が無いかもしれない。

 俺達は窓を開けた。

「25階だぞ!?」

 海馬が叫ぶ。

「やるしかないだろうが!」

 俺はそう言ってから飛び降りた。

 それに続くように全員飛び降りた。


 ドゴォォォォォ!!

 爆風に押されて、俺達はかなり飛んでいってしまう。

 部屋の窓が割れながら煙と炎を吐き出す。

 それよりも。


「どうすりゃいいんだこれ!!」



 長々と続きますが、これからもお願いします。

 

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