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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
117/324

30-漫画-

 漫画的なシチュエーションが最後の方に。

=================


 ・・・・・・何なんだ!?

 突然、壁が出てきたぞ・・・・・・!?


「う、撃て!」

 そうだ。ここは怯まずに撃ち続けるが吉だろう。突然出てきた壁とはいえ、地面を捲り上げた様なものだ。だったら壊す事くらい簡単だろう。

 ここで俺は成績を上げれば、幹部昇進は間違いない・・・・・・。

 く・・・・・・笑いが出てきた・・・・・・。


「・・・・・・撃ちかた止め!」

 ここは、一気に破壊しよう。

「手榴弾を使え!」

 兵士達に命令して、使わせることにした。これで壁の破壊は可能だろう。

 そして兵士が手榴弾を投げた。


 ドガァ!!


 壁が破壊された。

 しかし、手榴弾はまだ爆発していない。

 何・・・・・・が・・・・・・。


「お先です!」

「!?」

 何だ!?横を風が通り抜けた・・・・・・!?


「な、何だ!?」

「何か通りませんでしたか!?」

 分からない・・・・・・一体何が・・・・・・。


「これ。返すわよ」

「え・・・・・・!?」

 崩れた壁の中から出てきた4人の男女が、何か投げてきた。

 手榴弾だ。


「しま――」

 ドカーン!

 と。

 激しい爆破音がして、前の兵士達は煙の中に消え去った。


「く・・・・・・」

 こうなったら俺だけでも逃げて状況を立て直さなければ――――。

「悪いわね」

「じゃあな」

「ばいばーい」

「消えろ」

 

 一気に来た4人に色々な攻撃を受けた。走馬灯として思い浮かんだのは、やはり、最愛の妻や息子と娘だった。


===================


「な!?」

 壁を壊した瞬間、手榴弾が飛んでいた。

「私は行きますので後はよろしく。お先です!」

 走りながらそう叫んだ雅は、風のように階段に向かっていった。


「取れ!」

 海馬が叫んで手榴弾を持つ。

 俺達3人も掴んだ。

「これ。返すわよ」

 虎郷の合図で、同時に投げた。


 爆発音とともに前方が煙にまみれる。

「行くわよ」

 と虎郷が颯爽と走り始めた。

 海馬、音河、俺の順でそれを追いかける。


「まだ1人居るわ。運がいいようね」

「気絶させようぜ」

「そーしよー」

「じゃ、攻撃しながら走り抜けるぞ」

 そして、

「悪いわね」

 虎郷が顔面を殴り飛ばす。

「じゃあな」

 海馬が銃で右肩を撃つ。

「ばいばーい」

 音河がギターを鳴らして吹き飛ばす。

「消えろ」

 そう言うだけで、階段を上り始めた。


「何か、一瞬俺の世界の崩壊を感じた」

 そう呟いたが誰一人反応はしてくれなかった。

「雅ちゃんは?」

「彼女は本当に速いわね」

「アイツは昔から速いんだよ」

 3人はそう会話して、10階に到着した。

 そこには雅が居た。


「何で止まっているの?」

 虎郷が訊くと

「・・・・・・危険ですね」

 と雅が答えた。

「危険?」

「あれを見てください」

 雅の指差した先には、男が居た。

 廊下の中心当りで腕を組み、上半身を後ろから引っ張られたように下げて、突っ立っていた。

「ジョジョ立ち・・・・・・?」

 何か海馬が呟いたが、まぁ気にしない。

「貴様らが隼人のお友達だな?」

 男が口を開く。

「友達じゃねー。仲間だ」

 海馬がそう応対した。

「それは失敬。だが、そうに間違いはないらしい」

 男は立ち姿を変えずにそう言ってから、

「最後の確認だ」

 と続けた。

「今からでも帰るつもりはないか。考えを変えて帰るのだ。それが認められなければ、土に還るか、みことを神に返すことになるぞ」

「・・・・・・いいや。変えないし帰らないし還らないし返さない」

 俺は男の発言にそう答える。

「そうか。ではゲームを始めよう」

「げ、ゲーム?」

「王城グループはゲーム好きな1代目社長が作り上げた『ゲーム会社』だったのだよ。彼は異常な知力とすばらしい社交性と恵まれた人間性で、今の状態を1代で作り上げたのだよ」

「で、どんなゲームだ」

「上には同じようにゲーム目的の人間が居る。そいつらがその度にルールを決めるのだが、今回のルールは1対1の戦闘だ」

「戦闘・・・・・・?」

「お前らの中から1人だ。俺を倒すまで続けていい。俺が倒れるまで階段には向かえない。以上だ」

 男はその立ち姿を何一つ変えずに睨み、組んでいた腕を外し、右手で俺達をさした。

「さぁ選べ。誰が来る」

「私が行きます」

 雅が言った。

「常盤。こういうのは私向きよ」

 虎郷が止めるが雅は

「いえ。私は切り込み隊長ですから」

 そう言ってそのまま足を進め始めた。


「すみませんが、こういうのはマンガとかによくある代表例として、絶対に私が勝ってしまうんですよ。どんな傷を負っても」

「そうかもな。だが俺はそんな物に折れるつもりは一切ない。貴様ら全員ココで殺す」

 男は雅の挑発を受けても立ち姿を崩さずに言った。


 今更のようですが、感想とか評価とかお願いします<(_ _)>

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