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丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
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24-殺人-

 間違えて、シンデレラバトローションに投稿してました。


 深くお詫び申し上げます。

「で。僕の何知ってんの?過去?現在?未来?」

「未来が見たけりゃ、うちの女子に頼め」

「あー・・・・・・。それは『フューチャー・ライン』か?」

「・・・・・・知ってんのかよ」

「お!あたりか!言ってみるもんだな。てことは、お前も『何か』なんだな?」

 何故か陽気になる。

「言う必要は?」

「ナッシング」

 男は俺の胸に向かって、2メートル弱の刀を突いてくる。

 俺は刀に手を添える形で避ける。コレは突然の刀の横薙ぎを避けるためだ。

「あっちゃー・・・・・・。マジでコイツは常人より修羅場慣れしてるわ」

「お前・・・・・・xだよな?死刑囚の」

「あ」

 男は動きを止める。

「そっち知ってたのか。なーんだ。過去を知っているわけじゃないのか。じゃ、いいや」

 そう言って刀を戻した。

 そして、突然現れたのと同じように突然消えた。

「じゃ。また会う日まで」

「は?」

 宣言通り俺から背を向けて歩き始めた。俺の目的地とは違う方向だ。

「・・・・・・おい、ちょっと待てよ」

 俺は追いかける。

 そして、肩に掴みかかろうと手を伸ば――――。

「!」

 刀が僕の右頬の横を通過した。現在その刀は僕の右肩に置かれている。

「あれ。また避けられた」

 男はこちらを見ずにそう言った。刀は、その男の右手に握られ、俺の方に向けられている。

「お前みたいなタイプは大概、他人に優しかったり、犯罪者をみすみす見逃せないタイプだからな。いい案だと思ったのに・・・・・・」

「お前・・・・・・」

 ギリギリ何かが見えたから反射的に避けたとしか言いようがない。なんて真似しやがるこいつ。

「てな感じで」

 そのまま右手の刀を横薙ぎに振る。俺は同時にしゃがむ。だって、首切られたくねえもん。

「このまま、どんどん行くぜ?」

「できれば遠慮したいかも」

「それこそ無意味だ」

 そのまま刀を叩きつけるように、しゃがんでいる僕に向かって振った。

 というか、あの突然登場した刀は何だ。アレはもしかして『アクター』なのか?そんな最強説を打ち上げようとしているのかこの殺人鬼は。

 だが、龍兵衛さんは能力者じゃないって言っていた――――いや、待て。その根拠は何だ。コイツに関わった人間は全員死んでいる。だとすれば逮捕された時、警察たちに攻撃できなかったわけじゃない。コイツの力は武器を出せるんだから。とすれば、原因はコイツの内部か或いは、逮捕したという少年。ソイツが怪しい。


「ちょ、話さないか?」

 怖さと焦りで、最初は言葉に詰まったが、何とか言い切ることは出来た。

「何?」

「お前のその力は、いつ出来たんだ?」

「この間、脱獄したときから。逮捕されたときにはなかった力だ」

「は?」

 じゃあ、そんな短い期間で、俺とほぼ同様の知識を得たという事か?

「何か、この間あった奴に貰ったんだよ」

「も、貰った?」

「うん。何かよく分からない奴に。『これは[異能]だ。君にやる。僕には要らない。使い方を教えておくから、勝手にやってくれ』だってさ。その時に色々訊いた。」

 貰ったって・・・。そいつは何者だ?

「で。お前は何?」

 ・・・・・・。コイツにその話を訊いても無駄だろう。だったら今は今で何とかするしかない。

「ま、いいか。どうせ殺すし」

 そう言って男は刀を持った右手をぶら下げた。

「『キラー・ミラー』だそうだ。あらゆる武器を自分で出せる。そういう能力。さらに」

 刀を持っていた右手からもう1本、左手にもう1本。合計4本。

「増殖に限界はない。いくらでも増やせる」

「・・・・・・だからなんだ」

「?」

 男は不思議そうな顔をする。

「どういうことだ?」

「お前の刀の射程範囲に入らなかったら、意味がないだろ?刀はお前の腕の長さから考えても、4メートルが限界値だ」

「・・・・・・あー・・・・・・そういうことか」

 そう言って男は笑うと、さらに

「僕に射程距離は関係ない」

 と続けた。

「どこであろうがお前を殺してみせる」

「何だ?その刀に追尾性能でもついているのか?」

「そんなわけないじゃん」

 と、そこで。

 ぱん。


 という音がして。

「・・・・・・は・・・・・・?」

 俺の肩が撃ち抜かれた。

「言ったろ?あらゆる武器を取り出せるって。刀だけだと思っちゃ負けだろ」

「・・・・・・いっっっっってぇぇぇぁぁぁぁぁあああ」

 無様ながら叫んだ。


 そいつは刀をしまった右手に、銃を持っていた。

「な、何なんだ!」

「アクターだろ?お前ら風に言うと」

「・・・・・・くっそ!」

 とうとう、俺も運の尽きだろうか。

 どちらにせよこのままでは負ける。


 ・・・・・・殺される!!

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