表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
丸く収まったこの世界  作者: 榊屋
第五章 失って気づくこの世界
101/324

14-恋愛-

 恋する気持ち・・・分かりますかね?


 僕は今まで2回ですね。

 結局その日は1日中うじゃうじゃと海馬と雅のデートに付き合っただけだった。まぁ、楽しかったからいいとしよう。結局襲撃される事も無かったし。


 で、その日は1日を終了させた。ので、

 21日水曜日。相変わらず学校は休学中。でも、学校休んでデートって、ダメだろうな・・・。まぁいい。してるのは俺じゃないし。


 さて、今日も勝手に海馬と雅は動き回る予定のようだ。それを俺と今回は音河でついて行くことになった。虎郷は家で休んでいる。

 で、既に昼過ぎ。


 現在遊園地で、アトラクションで遊んでいる彼らを眺めている。


「いつも元気だね。あの2人は。ていうか狙われているって分かってんのかな?」

「さぁ・・・。分かっていようといまいとアイツらはあんな感じなんじゃねえの?」

「そうね。ところで昨日はどうだった?」

「・・・あぁ。結局何の異常も無かったよ。襲撃される事はもしかしたらないかもしれないな。このまま何人か捜していくほうが早いのかもしれないな」

「・・・・・・うん、えっと、そっちじゃないよ」

 は?そっちじゃない?

「じゃあ・・・どっち?」

「デート」

「・・・いや、海馬と雅はそれなりに楽しそうだったけど?」

「私にそういう方面で隠し事は無駄ですぞ」

 ですぞ、て。お前はいつ探偵口調を手に入れたんだ。

「嘉島って、火水のこと好きなんでしょ」

「は・・・はぁ!?」

「うわ。わっかりやす」

「くッ・・・・・・!」

 俺はこういう類には弱いのだ。恋愛関係にはどうも疎い。ので、俺と隼人の探偵ではそっち方面は全くクリアできなかった。


「いつから好きなの?」

「・・・・・・分からないんだ。それにこれが本当に恋愛感情かどうかも自信が無い」

「なるほど」

「・・・・・・馬鹿にしないのか?」

「そういう人はよくいるよ?にしてもいいなー。私、音楽活動やめてから一度もデートなんか行ってないよ」

 本当に羨ましそうに言った。でも、俺には分からない方向性だと思ってしまう。

 恋愛経験っていつ以来だろう。幼稚園の頃の初恋をのける(確か先生だった気がする)と、小学校や今の中学校でも運動神経は良い方だったので、いやらしい言い方で「モテた」のだ。でも、恋することは無かった。となるとこれが初恋なのか。


「でもな・・・・・・」

「もうちょっと勇気出してもいいんじゃない?」

「無理だろう。だって、アイツの気持ちって物がある」

「まー・・・それはそうだね。結ばれるかどうかは私にも分からないよ」

「うわー。後押ししてくんねえんだ」

「そりゃそうだよ。彼女の気持ちは1番分からないよ。だって、彼女は心を閉ざしていた期間が長かったから、心の表現が分からなくなってるんだよ」

「・・・・・・なるほどね」

 確かに、感情が余り表に出ない性格ではある。


「それに今はアイツは心が不安定だ。木好さんが捕まってまた落ち着くまではね・・・」

「はー・・・。優しいね、嘉島」

「ありがとう」

「皮肉だよ」

「そうか」

 と雑談しているうちに、いつの間にか海馬と雅が帰ってきていた。

 こう見ると雅は小学生に見える。俺がロリコンじゃなくて本当に良かった。


「・・・・・・てか、よく考えたら、ここで襲撃されたら大変じゃねえか?」

 と、俺は今更ながら突っ込む。

 ・・・・・・・。沈黙。

 ・・・・。

「気付いてなかったのか!?」

「え、あ、まあな」

 海馬が曖昧に返事した。

「まあ大丈夫ですよ。こんなところで事件を起こすほど不条理な人たちじゃ――――」

 ドゴォォォオオオオ!!

 雅の発言の邪魔をしたのは、雅の発言を覆すものだった。


 遠くで爆発が起こったようだ。

「まさか・・・・・・」

 そしてそれを裏付けるように、


「発見!」

 と後ろから声をかけられた。



「元気いいじゃねえか。久しぶりだな!!」

「丹波・・・龍馬・・・」




 嫌な予感は的中するものである。

 悲しい思い出が多いんで。


 1回目は現在トラウマ化です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ