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氷室編【第三章】知識の化身

 手術の準備が進む中、聖陽総合病院近くのビルで火災が発生した。


 黒煙が空を覆い、悲鳴が響く。

 炎堂はオペ室に向かう直前、消防無線を耳にし、目を輝かせた。


「氷室、高城君! 私はあの火災現場で命を救う! 私がやらなくてはダメなんだ!」


「え、炎堂先生!?」


 高城が叫ぶが、炎堂は赤いスクラブを翻し、病院を飛び出した。


 火災現場は地獄絵図だった。炎と煙の中、取り残された人々が助けを求める。


 炎堂は消防士を押しのけ、燃えるビルの階段を駆け上がる。


「命を救う聖域は、ここにもある! 私の魂の炎で、燃え盛る炎を相殺し、全ての希望を守る!」


 炎堂は瓦礫を拳で砕き、子供を抱えて脱出。別の階では、気を失った老人を背負い、炎の中を突き進む。スクラブは炎と煤でズタボロ、破れた布から覗く筋肉は戦場の証だった。


 消防士が叫ぶ。


「彼は医者なのか!? 何だこの燃えるような動き……炎を一切恐れぬ勇気……! めっちゃすごい!」


 入院患者が病院の窓から叫ぶ。


「炎堂先生、なんか……『消防士』そのもの!」


 炎堂は燃える梁を蹴り飛ばし、叫んだ。


「私の魂は、どんな激しい炎も焼き尽くす! 全ての命、この私が守る!」


 一方、オペ室では氷室が冷静にデバイスを操る。


 助手の高城が呟く。


「氷室先生……なんて精密な手さばき…! これが知識の化身……!」

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