あの時貴方に見つめてもらっていた雑草の花です。
貴方に会ったが運命。
貴方の瞳に捕まってしまった我がこころ。
貴方の微笑みが見たくて、私は懸命に咲く。
けれども、私の寿命は短い。
花開いたらすぐ枯れてしまう。
花びらは日に日に抜け落ち。
茎は折れ曲がり、葉は萎れていく。
以前のような華やかさは失われ。
みすぼらしく枯れていく私。
花は美しさを失ったら終わり。
もう、誰も見向きもしない。
けど、貴方は違った。
貴方は私の最期を見届けてくれた。
薄汚い色になっても、貴方は毎日私に微笑んでくれた。
だから私は神様にお願いしたの。
「来世は人間に生まれ変わらせてください」
そして、私は人間に生まれ変われた。
年の離れた貴方に愛を伝え、貴方の傍にいる理由。
私はあの時、貴方に見つめてもらっていた雑草の花です。
貴方にまた愛されたくて…人間になりました。