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18

 あの兄ちゃんのおかげで、イイ武器になりそうだ。

 まさか、こっちの想定を上回る出来になるように提案してくれるなんてな。

 ああいうのを商売上手というか、職人っていうんだろうな。あの店は繁盛して当然だな。


 武器が仕上がるまでは調査に当てられる。

 不要になったハイウィップは一旦返してもらったから、モンスター討伐も出ようと思えば出られる。

 旅の目的を達成するなら調査だろうが、金貨以外の貯蓄も作っておく必要があるわけだし、どうしたもんかちょっと悩む。


 それに、ジェシカがどうしているのかも気になる。

 無茶をしているわけじゃあないんだろうが、あいつのことだ。下手に放っておけばトラブルを起こしかねない。そうなったらいよいよ面倒。

 面倒になる前に探し出して、打てる手は打っておかないとな・・・

「結局キリも非情になり切れないんだねぇ」

「うーん・・・」

「わたしはキリのそういうところ、嫌いじゃないけれどね」

「そいつはありがとうよ」

 さて、あいつが行きそうなところは・・・


 *


「クエストの募集ですか?」

「おう」

 生活者協会で、あたしはクエストを探していた。

「それなりにあるんだろ?」

 とにかく殴りたい。

 昨日からずっと腹が立っていて、全く収まらねぇ。

「え、ええ、ありはしますが、今はどれも高難易度のクエストばかりでして」

「どれでもいいから紹介してくれよ」

 殴れればそれでいいんだ。

 難しくても何でもいい。今はとにかく動きたい。

「ううーん・・・お一人で挑戦されるのですよね?」

「ああ、そうだ」

「ここしばらく、大型モンスターが多く出没していて、首都の防衛隊が出動しているほどなんです。お一人で挑まれるのは危険ですので、当方としてもお勧めしておりませんが・・・」

「いいんだよ、そういうのは!」

「こちらも皆さんの命を最優先にしなくてはいけませんので、ご了承いただきたいのです。誰かお知り合いはいらっしゃいませんか?」

 知り合い・・・


 ―――いいか、まずは観察だ。


「・・・とにかく!!」

 なんでこんな時にアイツの顔が浮かぶんだよ!

「さっさとクエストを紹介してくれよ!!」

 あたしは一人でもやってやるんだ!そうじゃなきゃ、村を出た意味がねぇ!

「おいおい、メチャクチャだな、あのエルフ」

「あいつ、噂の格闘家エルフか・・・?」

 マズい。

「・・・へぇ、あれが例の?」

「手甲してるし、間違いねぇだろ」

「大して役にも立たない木偶エルフか」


 いつもこうだ。


 エルフは支援しか役に立たない。

 攻撃なんかしてもしなくても一緒。

 回復してくれりゃそれでいい。

 見た目だけはいいのに。


 どいつもこいつも同じことしか言わない。

 ここにいる連中もそうだ。


 あたしのことを本当に見ようとしない。


「あら?」

 ・・・どっかで聞いた声だ。

「あんた、レノトにいたあのバカエルフじゃない」

 受付嬢から目を離して振り返ると、

「・・・なんだ、お前らか」

 レノトで揉めた四人組パーティがいた。

 えーっと、なんだっけ?なんとかの・・・あれ?武器の名前も何か付いてた気がするけど、何だったっけ?

 まあ、どうでもいいが、

「あたしになんか用か?」

「あなたなんかに用事があるわけないでしょう」

「だったら何だよ?」

「無様なエルフが一人いるなぁって思っただけだ」


 無様、だと・・・?


「一人じゃゴブリン一匹倒すのも苦労するヤツなんて、無能でしかない。ヒーラーや狩人であれば活躍の機会もあったろうに」

 ああ、そういえばこいつらもそうだった。

 こいつらも常識でしか物事を考えられない。

「あたしが何を選ぼうと、何しようと勝手だろ。テメェらに関係ねぇ」

「確かに関係はないが、哀れに見えると苦言を呈したくもなるだろう」

 こいつらはどれだけこっちをイラつかせれば気が済むんだ。

 こんな場所でなきゃ、殴り飛ばしてやるってのに。

「みんな、よさないか」

 おっさんがあたしたちの間に割って入ってきた。

「彼女の言うとおり、何を選ぶのも、何をするのも当人の勝手だ。我々が口出しする必要はない」

 こいつは他の三人と比べて、まだマシなんだよなぁ。

「ただ」

「・・・ただ?」

「同じ冒険者として、心配もする」

「・・・は?」


 ・・・心配、だと?


「うちのメンバーを擁護するわけではないのだが、君たちエルフが接近戦に向かないのは事実だ。体力が少ない、攻撃力が低い。故に高い魔力と回復力を必要とするヒーラーや、テクニックを要する狩人になる者が多いわけだが・・・」

「へぇ・・・そりゃためになるわ。ありがとさん。失せろ」

 そんなこと、嫌でも知ってる話だ。赤の他人に言われなくても。

「そう邪険にしなくてもいいだろう?初対面というわけではないし、危険だということは伝えておくのも年長者の義務だ」

「余計なお世話って言葉、知ってるか?」

「あなた方、鋼の剣の方々では?」

 今まで黙っていた受付嬢がこいつらに気付いたらしい。

「ああ、そうだが?」

 ああ、お前ら鋼の剣ってパーティだったのか。なんかぼーっと覚えてたな。どうでもいいけど。

「これからクエストをお受けになられますか?」

「そのつもりだったが・・・」

「ちょうどよかった!こちらの方を同行させてもらえませんか?」

「・・・ん?」

「はぁ!?」

 ちょっと待て!どういう提案だよ!

「あんた、何言ってんだ!?」

「この方、どうしてもクエストに行きたいようなのですが、現状、とても難しい物ばかりでして」

 一人で行かせられないからどこかの誰かに同行依頼するってのはいい。仮にいいとして!

「何で俺たちがこいつを連れていかないといけないんだ?」

 そう、そういうことだ!

「何であたしがこいつらに!!」

「鋼の剣はボルドウィン界隈では有名で実力のあるパーティですから、強いモンスター相手でも安心して紹介できますので・・・」

 百歩譲って誰かと一緒に行くのは飲むとしても、こいつらは絶対に嫌だ!

「俺たちもお断りだ」

「足手まといはいらないしねぇ」

「・・・ああ?何て言った?」

 あたしの間違いならいいんだが、

「足手まといって言ったんだよ、ぷふっ」

 ああ、やっぱ間違えてなかったわ。

「誰が足手まといだよ?あ?」

「あんたしかいないでしょお?役立たずはジョブ選びからやり直しなさいよぉ」

 そんでこっちも間違えてねぇ。


 やっぱ腹が立つ!!


「上等だよ、表出ろ。やってやんぞ」

「おお、やるってのぉ?」

「そう言ってんだろ?早く出ろよ」

 モンスターを殴るつもりだったが、この際どっちでもいい。

 とにかく殴りてぇ!!

「お客様、落ち着いてください!」

「あたしは落ち着いてるよ」

「接近戦なら、俺が相手になろう」

 女二人を庇うように、剣士が立ちはだかってきた。

「おお、いいぜ。殴れれば誰だって構わねぇよ」

「その強い意思は認めよう。だが」

 剣士が右腕を掴んできた。

「テメェ・・・!何のつもりだ!!」

 手甲を掴まれてるから痛くはない。痛くはないが、

「振り払ってみろ」

「・・・ああ!?」

「俺の手を振り払ってみろ。できたら、素直に殴られてやる」

 振り払えばそのまま一発殴れるってか?

 どこまであたしをナメれば気が済むんだ、こいつ!!

「ふんっ!!」

 思いっきり、力を入れて振り払おうとした。

 したんだが・・・

「どうした?振り払ってみろ」

「む、う、ふんっ!!」

 力を入れて振り払おうとしている。

 しちゃいるんだが、ビクともしない・・・!!

「これで全力か?」

「ふんっ、このっ!!」

 こいつ、力が強い・・・!

「俺はまだ本気じゃないが、お前は本気だろう?」

 こいつ、スキルで筋力を上げてやがるのか!?

 いくらあたしが非力であったとしても、ここまで差が出るか!?

「あっはは!全力出してこれぇ!?」

「ぶふっ!!」

 くそっ、いい加減振り払わないと・・・!

「おい、もう誰か止めてやれよ」

「もうアレいじめだろ・・・」

「いくら何でもやり過ぎだろ・・・」

 何もかも嫌だ!!

 こいつらも、この状況も、この空気も嫌だ!!

「―――おーおー、みっともねぇことこの上ないねぇ」


 ・・・この声は・・・


 *


「何でこういうことになってるんだか・・・」

 あいつは殴ることができれば何でもいい。

 だからと言ってその辺を歩いている連中をぶん殴るわけにはいかない。そこは最低限守っていたし、その点は心配しちゃいなかったが、じゃあどうするか?

 合法的に相手を殴ることができる・・・最早、クエストを受けてモンスターを殴るしかないと考えた。

 モンスターを殴るのは罪に問われないし、経験値にもなるし、一石二鳥。

 ということで協会に来たわけなんだが、まさかレノトで揉めた例の連中とまた揉めてるとは思わなかった。

「おい、あんたら・・・えーっと」

「俺たちのことか?」

「ああ、あんたらのことだよ。えーっと」

 何でこいつらがここにいるのか・・・とかはどうでもいいわな。

「すまん、どうでもよすぎてパーティ名を覚えてないわ」

「・・・随分、バカにしてくれるな」

 剣士がジェシカの手甲から手を離して、

「この女もそうだが、お前も我々をこけにしてくれるな」

「別にしたくてしてるわけじゃあないんだけどな。本気でどうでもいいから覚えてないだけで」

「そういうことを言っちゃうからこういう風になるわけだよ、キリさん」

 周りに聞こえないツッコミをありがとさん。

「我々は鋼の剣だ」

「おお、そうかい。そいつはご苦労さん」

 案外単純な名前だが、どうでもいいからどうせ覚えないんだろうなぁ。まあ、面倒だからこの件に関しちゃこれ以上突っ込まないほうがいいだろうが。

「おいジェシカ、探したぞ」

 こいつらは放っておくとして、

「何であんたが・・・」

 そりゃあ俺も何でって思うこた思うが、まあ、今はそれはいい。

「あんな風に別れたら、少しは心配するだろうよ。いくら俺でも」

「余計なお世話だ!!」

「本当はお世話する必要もないのだけれどねぇ」

 本当にそれだよ。お世話する必要ないんだよなぁ。

 でもなあ・・・あのまま放っておいて大変なことになっても後味悪いし、こうやって様子を見に来ても後味悪い、と。

 どっちにしても悪いし、だったら自分が後悔しないほうを選ぶ。

「あのなぁ。俺がいつお前に出て行けって言ったよ?何で一緒に来るのって聞いただけだろうよ」

「追い出そうとしてるセリフじゃねぇか!!」

 ・・・言い方、悪かったかなぁ?

「なんだありゃ・・・?」

「痴話喧嘩か?」

 まあ、俺もドライ過ぎたかもしれん。多少思うところはあるが、それはそうだったと認めよう。

 それにしても場所が悪い。まるで俺たちがこじらせてるカップル、もしくは夫婦に見られている。場所を変えたいけど、それどころじゃなさそう。

 マジで勘弁してくれ・・・

「・・・あのなぁ」

 どう話したらいいものか迷うが、こんなところで全部伝えるわけにもいかない。そもそも、伝える必要もないわけだし・・・

「いや・・・」

 変な事件には巻き込んで・・・いや、巻き込まれてはいるか。

「・・・よし、詳しい事情を話してやるよ」

「そんなことどうでもいいわ!!」

 ・・・こっ、こいつぅぅぅぅぅぅぅ!!!

「改めて思うけれど、この子本当に面倒だねぇ」

 マジでそれ。面倒以外の言葉がすぐに出てこない。

「ねぇ・・・これ、あたしたちずっと聞いてなきゃいけないわけぇ?」

「聞きたくないなら失せろ、ちんくしゃ」

「あんたまであたしをバカにするぅ!!」

 いや、正直お前らは早いことどっかに行ってほしい。もう濃いキャラは腹いっぱいなんだよ。

「ただ、こんなところで話すことじゃない。とりあえず、落ち着ける場所に移動したい。その時にでも話す。落ち着いて一旦出ないか?」

「何でお前の言うことを聞かなきゃいけねぇんだよ!!」

 ・・・ここで折れたら負けよ。負け。

 がんばれ俺。大人になれぇぇぇぇぇ!!

「そりゃあ、俺たちの都合をお前が聞く必要も、理解する必要もないさ。でも、お前が自分を理解してもらいたいなら、他人のことも聞いてやらないといけないんじゃないか?」

「・・・ああ?」

「俺もお前ももう大人だろ。時には他人の都合に合わせなきゃいけない時もある。この世の中、自分の都合だけで動けるわけじゃない」

 ・・・ああ、自分で言っといて何だけど、耳が痛いな。

「俺も言い方が悪かったのかもしれないけど、話を聞かないお前も大概悪い。ここはお互い大人になって歩み寄ってみたらどうだ?」

 もうこれでダメなら放っておこう。もうこれ以上は俺のメンタルが崩壊する。

「・・・分かったよ。聞きゃあいいんだろ」

「・・・おお」

 まさか、分かってくれるとは。

 助かったは助かったけど、説明する苦しみがウェルカムか・・・辛い。

「んじゃ、近くの喫茶店にでも行くか」

「おう」

「ちょっと待て」

 話も一区切りついたことだし、場所を変えようとしたが・・・

「俺たちは放置か」

 まあ、こうなるよなぁ。

「別にほったらかしにするつもりはなかったんだけどな、いやこれホント」

 できれば放置したかったし、スルーしてほしかったんだが?

「もうさ、切りのいい感じになってるし、お互いこの話を深掘りしても旨味ないと思うんだ?だからさ、このまま何事もなかったかのように解散っていうことでどうだろう?」

「お前、何を言ってる?」

「いやいや、あんたら有名なんだろ?えーっと、は、は・・・え?何の剣だっけ?」

「鋼の剣だ」

「そうそう、それそれ」

 本気でどうでもいいからまた忘れる、と。

「君は本当に相手を煽るのが上手だねぇ」

 そんなつもりはないんだが?

「あんたらも忙しいんじゃないの?人気取りでさ。俺たちに構うより、自分たちのやることさっさとやったほうがいいだろ?俺らは退散するからさ、このまま進めてもろて」

「ここまでコケにされて黙っていられるか。売られたケンカもある。決着をつけないと気が済まん」

 うーん、困ったなぁ。こうなる気がしなくもなかったから驚きはしないけど、いざ直面したら本当に困る。

「あんたが言うことも分かる。分かるけどさぁ」

「けど、何だ?」

「あんたも大概、こいつのこと煽ったろう?」

 寧ろ、お前らが煽らなきゃこうにはならなかったろうに。

「あんたら、自分たちが実力者だって自負してんだろ?だったらその辺にいる駆け出し冒険者なんか放っておきゃいいのに、それをいちいち煽って優位に立とうとするからイマイチいけてないんじゃないか?」

 こんな風にマウント取ろうとするなら、どうでもいい俺だって腹が立つ。

「あいつら・・・どんだけ自分たちが優秀だって言いたいんだろうなぁ」

「俺は噂でしか聞いたことがないけどよ、腹が立つって話だぜ?」

 周りから聞こえてくる声も、まともじゃあなさそうだ。この分じゃあ、他の町に行っても同じだろう。

「若いほうの男なんて自意識過剰だし、モテるって思ってるのが腹立つわ」

「女も頭おかしいものね。特によくしゃべるほう」

 剣士の評判も悪いが、女二人も負けてないな。イケおじが出てこない辺り、彼はまともで通ってるのか?

 まあ、その辺はいいわ。

「ここはまあ、お互い大人になってさぁ、運が悪かったってことにしてお開きにしようじゃないか」

「それで済む問題か!」

 剣士が剣を抜こうとしたが、

「こんなところで剣を抜いても、あんたが損なだけだぜ?」

 俺も鞭を抜く体勢を取って牽制する。

「それはお前もそうだ」

「確かにな。でもな、武器を手に取るヤツに黙ってやられてやるほど、俺はバカでもお人好しでもないんでね。やるならやるんだ」

 それにまあ、周りの反応を見てみても、こいつらに味方するヤツは少なそうだ。お互い悪態をついてはいるが、こっちに味方してくれるヤツもいそうだし、雰囲気は悪くはない。

「それでは、こうしませんか?」

 今まで黙っていたマーベルさんが、

「勝負をしましょう」

「・・・は?」

「勝負、だと・・・?」

 マーベルさんは困惑する俺たちの間に入り、

「こんなところでケンカをしても、お互い損しかありません。純粋に力比べができれば良いのです」

「あ、まあ・・・そうだな」

 言い込められてないか?あいつ・・・

「ということで、モンスター退治で決着をつけてはいかがでしょう?」

「・・・えっ」


 また面倒なことを言い出したぞ、この人・・・


「何でお前たちとそんなことをしなくてはいけないんだ?」

「先ほど申したとおり、我々がケンカをしても仕方がないでしょう?お世辞にもうちの人は人間相手の戦闘は経験がほとんどありませんので、あなた方と戦っても勝負になりません」

 ・・・間違っちゃいない。間違っちゃいないんだが、何でマーベルさんにダメージを受けなきゃいけないんだろ・・・

「我々で争っても、協会からお咎めを受けるだけで旨味もない。であれば、モンスター退治で勝負をすればいいのです」

「・・・勝負の方法は?」

 お前、乗るのかよ・・・案外ノリはいいんだな。

「大型モンスターの狩猟を行い、より多く実績を挙げたほうが勝ち・・・というのはいかがです?」

「その実績の基準は?」

「協会が発行するクエストの達成報酬ということでいかがです?大きさ比べはその時の運にもよりますし、狩猟数勝負も雑魚をひたすら狩るだけということになり、面白くはない」

「つまり、強力なモンスターであればあるほど高い報酬金が設定されている故、実力も計れるということか」

「その通りです」

 大きさ比べだと、強くないモンスターでもとにかく大きい個体を狩ってくればいいわけだから、実力が分からない。数勝負としても、レッドゴブリンみたいな弱いモンスターをひたすら狩ってくればいいわけだから、実力がイマイチ分からない。

 とにかく強力なモンスターを狩ってくればいい。分かりやすくていいし、シンプルに強さが分かるから判定も楽だよな。

 ただ忘れちゃいけないのは、狩ってくるのは俺ってことなわけだが・・・

「・・・いいだろう。面白い」

 いいのかよ、お前ら・・・俺は面白くねぇんだが?

 ただまあ、仲裁に入ったマーベルさんの行動を無駄にするわけにもいかないし・・・

「・・・はあ、やりゃいいんだろ、やりゃあ」

 飲まざるを得ない・・・ホントは無視して立ち去りたいんだが。

「どのモンスターを狩ればいいのよ?」

「それは今から確認して決めましょう。クエストを見せてください」

「あ、はあ・・・」

 協会のスタッフさんも気の毒に・・・

「まあ、やらなきゃいけなくなったわけだし、がんばらないとねぇ、キリさんや」

 やるからにはやるけど・・・


 どうしてこうなったか、誰か教えてくれ。

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