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9-1

 なんだっけ?

 このキャラ強めのパーティ・・・

 どっかで見たことがある気がするんだけど、気のせいかね?


「まさかこんなところで会うとはな」


 ・・・どうやら知り合いっぽい。

 やっぱどっかで会ってるんだよな?

 じゃなきゃそういうリアクションにならないしな?


 ただ、

「悪いが、構ってる暇はない!」

 どこのどいつかはどうでもいい。

 今はガノダウラスを目指すことが最優先!

「行かせるか!」

 剣士が剣を抜いて、

「ソードスラッシュ!!」

 一振りして、剣圧を飛ばしてきた!

「おうっ!?」

 咄嗟に左に跳んで避けたが、

「こいつっ!」

「お前にこいつ呼ばわりされる謂れはないけどな?」

「畳みかけろ!」

「フリーズエッジィ!!」

 魔術師が氷の刃を飛ばしてきた!

「あぶねっ」

 もちろん避ける。こんなもん、当たっていいことはない。

「個人的には恨みはないが」

 次は槍持ちのイケおじか!

「リーダーの指示だからな!」

 槍を大きく振って進路を塞いでくる・・・!

「チッ・・・!」

 急制動を掛けて右に跳んでなんとか攻撃を避けたものの、動きを止められてしまった・・・


 こいつら、地味に立ち回りが上手いな・・・


 剣士が牽制。

 攻撃が入れば一番いいが、避けられても体勢を崩せる可能性がある。

 魔術師が第二波。

 強い魔法攻撃は確実に避けないと致命傷になりえる。だから攻撃を捨てて回避を優先するから、受け側の攻撃能力を下げる。

 第三波の剣士で進路を塞ぎきる。

 槍みたいにリーチの長い武器を使えば、進行方向を大きく制限することができるし、一撃入れられるかもしれない。


 一番上手いのはたぶんイケおじだけどな。

 距離の詰め方が絶妙な気がする。自分の射程距離と俺の動きを制限できるような位置に回っていた。


 結果的に動きを止められてしまったわけだが・・・

「今のうちに囲め!」

 進行方向で待ち構える連中だけじゃなく、今まで千切ってきた連中を呼び寄せてる。

「これからボコボコにしてあげるわよぉ!」

「このしゃべり・・・」

 ようやっと思い出した。

「あの頭の悪い女かぁ」

「真似するんじゃないわよぉ!!」

「真似なんかしてないよぉ」

「してるじゃないのよぉ!!」

「ぷふっ!遊ばれてる」

 あっちのピンクの色味がキツイ髪の子も平常運転だな。安定しとる。

「お前らアレだろ。えーっと・・・何の剣だっけ?」

「お前・・・いい加減に覚えろ」

「覚えても何一つ得がないからなぁ・・・」

 こいつらのパーティ名を覚えたら何か能力が上がるとかならまだしも、そういうのもないし、良い思い出もない上にしょうもない連中だから覚えられないんだよなぁ・・・

「んで、お前らこんなところで何やってんだ?」


 こいつら、確かボルドウィンでうろうろしていたはず・・・

 シルフィまで活動を広げていたのか・・・?


『少年、悠長に話をしている暇はないぞ』

 それも分かってる。

『この槍使いを振り切らねば先に進めんな』

 狼のご指摘はごもっとも。

 このイケおじを千切りたいんだが、

「もう少し話をしていかないか?」

 足の位置を調整すると、イケおじも立ち位置をずらしてくる。

 真っ直ぐ飛び出すことができないようにしている。

 かと言って避けるように飛び出しても、他の連中に引っ掛かるようになっている。


 こりゃあ、完全に包囲されたってやつだな・・・

 ちょっとやめてくださいよ・・・別に悪いことしようってんじゃないんだからさぁ。


『少年、この包囲を抜けた先にガノダウラスがいる。ここをどうにか切り抜けろ』

 簡単に言うよ、神獣の連中は・・・

 まあ、こういう状況でやっぱやめたは通らないし、こいつらも見逃しちゃくれないだろう。

 痛い目に遭いたいわけでもないし、行くとこまで行かないとどうしようもないな。


「・・・あんたら、何でこんなところに来たんだ?」

 包囲されるのも時間の問題なら、とことん付き合ってやろうじゃないの。

「修行だ」


 おお・・・まともな理由っぽい。

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