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六畳異世界談話  作者: いちね
4/12

宇宙はどんな感じですか

 はあ、三者面談つら……。


 机を四つ置いて長方形にした片方に彼と彼の母親、もう片方に彼の担任教師である中年の男性が座っていた。所謂三者面談である。


「――そして彼の学校での様子ですが」


 母親と教師は熱心に話しているがその話の当人である彼は最初にもらった夏休みに向けての資料を見るふりだけして二人で交わされる話は右から左に聞き流していた。彼としては当然知っている内容であるからただここに座るだけの時間に過ぎなかった。


 彼の学校での様子は可もなく不可もなし。それは彼自身が十分に分かっていた。成績は中の下。運動も人並み。部活は任意な為喜んで帰宅部に所属している。クラスメイトとはそれなりに話すし遊びの誘いもまあまあ来る。


 特筆すべき点は日本語が違う言語になってしまう事だけだったが誰にも悟られたことはなかった。いや、ほんの数日前から家に異世界人が訪れるという非日常は体験していたか。最初は間違いなく物騒だったが、今や普通に彼の部屋で茶菓子を食べながらただ話して夜になる前に二人は帰るというルーティンになっていた。神様は初日と翌日以外は顔を合わせていない。二人によれば日本一周観光をしてくるとか言ったらしい。しばらく会うことは無さそうだった。


「で、どうかな」


「へっ?」


 ぼうっと考え事をしていた彼は急に話を振られても間抜けな返事しかできなかった。


 そんな彼の様子を見て話を聞いていなかったなと慣れたような呆れた目を向けた。彼のような態度を取る生徒には慣れているのだろう。もう一度同じことを彼に尋ねた。


「将来のやりたいことは何かあるか?」


「将来の……?」


「あぁ。もう高校二年だろう。進学にしろ就職にしろもう考えていないといけないぞ。三年になったら決めた進路に向かって動き出さなければならないからな。一年の時にも言ったが目標設定は早い方がいい」


 まったく何も考えていなかった。


 彼は困惑に眉根を寄せた。特にここ最近は文字がきちんと読めなくなっていたものだから普通に生活するのにも不便に感じていた。今はまああの三人が来た影響かは知らないが、以前ほどの頻度では無くなってはいる。けれども、その三人が彼を異世界に連れていく行かないで彼の生活圏に居座っているわけだから、彼が完璧に決断できるまでは残るはずである。となると、そのことも考慮しないといけないわけだ。――正直二、三年後のことより今のことしか考えられない。


「……まあ、とりあえず進学か就職かだけは考えておけよ。夏休み明けに進路調査票を提出させるからな」


 黙りこくり思い悩んでいる彼に教師は一旦保留してくれた。それにほっとしつつも母親はどう思っているのだろうとそちらを見た。母親は彼を見て困ったように笑っていただけだった。何も彼には言わず再度教師と話し始めた。


 彼はその母親の笑みに逆に自分の将来のことについて考えなければと思った。





「聞きたいんだけどさ、元の世界に戻っらその後はどうするつもり?」


「なんだ?藪から棒に」


 三者面談が終わり帰宅して母親がパートに向かうのを見送った後、いつもの通りチャイムを押してやってきた二人を自室に通して広げたポテチの袋を囲むように座って彼は切り出した。


 早速、ポテチを摘まみながら猫型の子が怪訝そうに言った。青髪の子はにこにこと二人の話を聞く役に徹している。


「いや、ちょっと将来について思い悩む機会があって」


「お前が?」


「えぇー。何その反応。僕のことなんだと思っているの」


「少なくとも将来のことを考えられるような頭を持ち合わせてはいないと思っているな」


「毎回辛辣だよね。言うことが」


 彼のささやかな反抗の言葉を無視して猫型の子は無言で話を促した。


「僕がまあとりあえず進学するか就職するかって話なんだけど」


「就職一択だな」


「僕の頭を信頼してない言葉だよね」


「ある意味信頼しているから出る言葉だとも言えるな」


 猫型の子は彼の机の方を見た。そこには一昨日持って帰ってきた定期テストの返却用紙が置いてあった。点数としてはまあ普通よりちょい下ぐらいで特段悪いということもないと彼は思っていた。けれども、学問は成績の良い者がやっていくという文化で育った猫型の子はその点数を見て鼻で笑った。「何点満点中だ?」「……百点です」「へぇー」そのへぇはなんだと言いたかった。が、点数がさほど良くないのも事実なので何か言って言い訳のように聞こえたら嫌なのでそのまま押し黙った。


「でも進学と言っても職業訓練学校もあると聞き及んでいます」


 ここで青髪の子から助け船が出た。


「この世界にもやはりそういうのはあるのだな。そっちなら進学もありだな」


「専門学校ね。むしろ何で知っているの?」


「ちょっとお話をお聞きいたしまして」


 いや、誰にだよ。にこりと笑う青髪の子に疑問に思ったがそれをここで尋ねたら本来の話から脱線しすぎてしまう。言葉をぐっと飲みこんだ。


 しかし、二人が彼の居ない間何をしているのか全く分からない。ここに来てお菓子を食べはするがそれ以外の食事はどうしているのだろうか。そもそもどこで寝泊まりしているのだろうか。――いかん、自分の頭が脱線しかかっている。


「まあそういうことで僕の将来の進路の参考にしたいから話を聞いてみたいのだけど」


「って言ってもなあ。お前次第だからな。どうするのかは」


「まあ今のところはそちらに行く予定はないけど」

 

 青髪の子は悲しそうに眉を下げた。彼女には大変申し訳なのだがこの世界を捨てる覚悟は今のところ出来ていない。


 猫型の子は満足そうにうんうんと頷いた。


「そのままのお前でいろ」


「急に肯定してくるじゃん」


「そうするとそうだな。兄さまの手伝いをする、戻ったら」


「そういや、お兄さんがいるんだっけ」


 以前彼女がそのようなことを言っていたことを思い出した。


「あぁ。すばらしい兄さまだ」


 まるで自分のことにように誇る彼女にいつもの辛辣さは見えず、本当に尊敬しているのが彼にも分かった。


「そんなにすごい人なわけ?」


「すごいなんてものじゃない。獣人と化して迫害されていた私たちをまとめ上げ、新たな国を創りその国の評議委員会の議長を務めている」


「滅茶苦茶すごいじゃん!」


 評議委員会がどいう言うものかは彼にはよく分からなかったが、国を創ったと聞いたところで猫型の子のお兄さんが途轍もなくすごい人という認識になった。


「国って創れるものなの!?」


「革命して作りなおした」


「革命して!?」


 教科書で読むような歴史上の人物のようなことをしているなと驚嘆した。ここで、青髪の子が気まずそうにしていることに彼は気が付いた。


「え?何。どうしたの?」


「そいつを創ったところと同じだからな。革命したところってのが」


 忌々しそうに猫型の子は言った。


「ま!じで?」


「……いえ、正確には国ではなく国の宗教が同じだったのです。私と彼女の育った国自体は違うのです」


 青髪の子はそっと修正した。なるほど、それで彼女は肩身が狭そうにしていたのか。どうにもこの前から彼女は人間のしたことはまるで自分の責任のように感じているように思えて仕方がなかった。彼自身今は人間であるのであんまり言いたくはないのだが、そこまで人間に価値があるとは思えなかった。


 ふと、彼は先ほどの猫型の子との会話を思い出した。そこで彼女の言ったことに漸く顔を青ざめた。


「まさか、獣人と化したって」


「ご想像通り。その宗教理念のおかげさまで私達は人体実験でこういう体にされた」


 事も無げに猫型の子は言った。彼は湧いてきた感情に喉で唸った。


「壮絶すぎない?」


「私の人生で映画一つ作れると約束するわ」


 彼がひねり出した言葉ににやりと笑い猫型の子はポテチを頬張った。反対に彼は頭を抱えた。


「えぇーちょっと僕の将来の話どころじゃあなくなったんだけど。この重たい感情、どうすればいいわけ……?」


「すみません……」


「や、君のせいじゃないし」


「で、私が具体的に何をしてーのかというと」


「この状況でよく話を戻そうとするよね」


「隊を抜けて役員の試験を受けたいんだよな」


「進めるねー」


 複雑な気持ちがそのまま顔に出ている顔を見て猫型の子は鼻で笑った。


「過去はどうしようもないしな。そりゃあっちの人間とか人間をかばうそいつみたいなやつを見たら腹立たしくなるけどよ。それはお前には関係ないしな」


 なるほど、それでこの二人は一方的に仲が悪かったわけだ。口をつぐんだままの青髪の子を見ながら二人の関係性を彼は漸く納得した。そして、本人がそういうのであれば前世とは違い今世の自分が何か言い募ることでもないのであろう。気持ちはざわざわしているが。


「本人が言うなら、まあ」 


「じゃあ話し戻すぞ」


「うん」


「で、試験に合格したら公司(こうし)になって獣人同士の橋渡しをする」


「またややこしい話……?」


 乗り越えたと思ったら再度不穏な空気を察して不安になる彼。猫型の子もそれは分かっていたのかびしっと言った。


「ややこしい話になるから今回は割愛!」


「そうしてくれると助かる」


 これ以上重たい気分にならずにすんでほっとした。彼は今度は落ち着いて猫型の子の言ったことを理解した。


「つまりは、公務員?」


「そちらの言葉だとそうだな」


「い、意外ー」


 言うとつつかれると分かりながらも彼は言わずにはいられなかった。案の定、猫型の子はガンを飛ばしてきた。


「あ?どういう意味だ!」


「言動の不一致というか、同じ公務員でも犯人を追い詰める警察のような」


「試験までに矯正するからいいんだよ!」


「絶対ぼろ出るって」


「出ない!」


 そう言いながら猫型の子は彼が手を伸ばして食べようとしていたポテチを横から大量にとり口に放り込んで食べた。


「そういうところなんだよなー」


 彼が呆れて言う。今はポテチを咀嚼しているため無言で猫型の子は圧力をかけている。そういうところだぞと再度心の中で彼は思った。


「しかし公務員かぁ。その選択もありだよな。安定しているし、福利厚生充実しているらしいし」


 むしろ平々凡々な自分には合っているのではないだろうか。とりあえず第一候補にいれておこう。次に彼は青髪の子に聞いてみた。


「君はどう?何かやりたいこととかある?」


「私ですか?」


「そう」


「勿論、あちらに帰られたらあなた様のお手伝いを」


「うーん。僕のことは置いておいてさ。僕のこと関係なしに何かやってみたいなーとか」


 途端、彼女は困惑してしまった。視線を左右に動かしている。


「――すみません。私、他の生き方を考えたことはなくて」


「そっか……」


 何か言った方がいいのだろうとは思った。けれども今の彼女に何か言えるほどの関係性を持ち得ているとも思っていなかった。だから彼はそれ以上を言うことは出来なかった。しかし、猫型の子は違う。


「つまんないだよ!」


 怒気を含ませて猫型の子は床を拳で叩いた。それに青髪の子はびくりとして謝った。


「すみません」


「そのすぐに謝るのもやめろ!イライラするんだよ!」


「すみま、あ。えっとあの」


「前からそうだ。虐げてきた奴に向かってへらへらしやがってよ。挙句にこんなところまでそいつらのために来やがって。全部他人のために生きてどうするんだよ!」


「それが私の生き方で」


「嘘つけ!前にあった時、宇宙を見に行きたいって言っていたじゃないか!」


「お、覚えていて……?」


「当たり前だ!ばか!」


 じんわりと青髪の子の目から涙があふれだしてきた。それに気が付いた青髪の子はさっと顔を伏せた。それを目の当たりにした猫型の子も感化されて涙ぐむ。


「お前もそういう事言うならって、私も兄さまの人間への反攻に参加して新しい国を創っていざお前のところに会いに行ったら、人間のために命を賭すなんて言いやがって。私がどんな思いをしたのか分かってんのか!?」


「……」


「つーか私の気持ちは良いんだよ!お前が自分のことを捨て駒のように生きいるのが傍目にも分かるわけ!それが腹立たしくてしゃーないの!な!」


「え、あ、うん」


 二人だけの世界に置いて行かれていた彼だったが急に話を振られて虚を突かれた。だが、咄嗟に返事はしたが彼も猫型の子の意見に異存はなかった。彼もわずかな時間しか彼女らと過ごしてはいなかったが、青髪の子のその自己犠牲的な行動には確かに彼に好ましい印象は与えなかった。


「何も知らない僕が言うのもあれだけどさ。別に人間全部が君に背負われる必要性もないというか。その、前世の僕が起こしたやつの後でも人間は生きているんだろ?無責任なこと言うけれど人間はそんなにやわじゃないと、思うし」


「私は人間滅びろと思っているけどな」


「まあ君はそうかもしれないけど」


「けど、宇宙に行くなら人間の技術は必要だからな。何人かは見逃してやらんこともない。腹立つけど」


「優しさがひねくれている」


「あ?」


「いえ、何でもないです」


「……ふふっ」


 二人が言い合っていると控えめにそれでもいつもの陰鬱な雰囲気とは無縁に青髪の子は笑った。


「私、二人のそうやって楽しく話しているのを聞いているのが好きです」


 顔を上げた彼女は目元が薄っすら赤くなっていたが、晴れ晴れとした顔を始めて彼らに見せた。


「楽しげかぁー?」


「どちらかというと僕が一方的に」


「あ?」


「黙っときます」


「そういうところが好きなんです」


「「どういうところが?」」


 彼と猫型の子はそろって首を傾げた。それを見て、青髪の子はまた笑う。その笑った顔を見ると先ほどまでの暗い雰囲気よりかはまあ良いのかと疑問を持ちつつもこれ以上の否定は出来なかった。


「――あぁ、私は視野が狭まっていたんですね」


「がちがちにな。お前、これぐらいだぞ」


 そう言って猫型の子は親指と人差し指で小さい丸を作った。


「いや小さすぎない?」


「間違いない」


「ふふっ。そのくらいしかなかったんですね」


 言って、三人の間にしばしの沈黙が落ちる。青髪の子が言うことを待っている、心地のよい沈黙のように感じた。


「私、最初に生まれた時から言うことには従うように生きてきました。それを疑問に思ったことはなかったのです。私の命も役に立つのだなと。そのために言われたことはやってきました」


 軽く猫型の子から怒気が漏れた。落ち着いてほしい。


「でも、本当に心の底から尊敬できる人間の方に会って。宇宙のことを教えてくれたのもその方なんです。ですから、私が人間の為に働くのって当然のことなんです。その方のことがあるから。でも、最近はその方との幸せな会話は遠のいて責務だけで動いていた気がします。今、それに気が付きました」


 にこりとほほ笑む青髪の子を見て怒気を引っ込ませる猫型の子。気が付いたのだが、最初はなんだが嫌悪していたように見えたけど、彼女のこと普通に好きなのでは?


「今更、私にできるかどうかは分かりませんが戻って事態が落ち着いたら宇宙について勉強をしてみたいと思います。それが私の将来やってみたいことです」


「おお、話が戻った」


 そう言えば最初の話は将来何やりたいかだった。如何せん、話がこじれて本筋を見失っていた。猫型の子もそういえばそうだったなというような顔をした。


「そのためにも私、あなた様の説得を頑張りますね!」


「おい、ばかそれはやめろ」


 意気込んでいる青髪の子を猫型の子は速攻で止めに入った。


「え?それにも僕が関わっているの?」


「宇宙空間はお前、神たちの行動範囲だぞ。昔ならいざ知らず今は自由に旅行にも行くことが出来ない」


「そういえば、宇宙旅行が出来ていたんだっけ」


「そのように兄さまから話は聞いたな」


「私も近場の惑星の話をお聞きいたしました。今では、神様たちの居住空間になっているらしいのですが」


「宇宙に住んでいるってスケールが桁違いじゃん。さすがは神様」


「よく宇宙で喧嘩をしてらっしゃいますね。その際流星をたくさん見ることが出来ます」


「えぇ。こわっ」


「まあだから人間が宇宙旅行とか宇宙探索とかはできない。神が居なくならなければな」


「そこに僕が引っかかってくるわけかあ」


「どうでしょう。人類のために戻っていただくことは」


「うーん」


 ずいっと青髪の子は前に乗り出した。彼は腕を組んでしばし悩む。


「保留で」


「やはりそうですか……」


「うん、まあ戻ってあげたいのはやまやまなんだけど尻込みの方が勝つから。まだ」


「はい。無茶なことを言っているのはこちらですので」


 いつもの悲壮感を漂わせるようなものではなくさっぱりと彼の言葉を受け入れた。


「あっちの世界じゃないけどさこっちの星も見てみたらどうかな」


「確かにそうですね!今夜にでもぜひに」


「この子と一緒に」


「それはすごく楽しみです!私も敵としてではなく友達として一緒に見てみたいです!」


 どうやら二人の仲が縮まったようだからと彼が提案をするとすぐに青髪の子は同意して楽しそうにした。その会話にさっと顔を赤くする猫型の子におやっと彼は思った。言動の節々から友達がいなさそうだなと思ってはいたがこれはもしかすると友達慣れしていないのでは?


「ば、ば、ばか!お前、そんなと、友達とか……!」


 どうやらそのようである。彼が面白がってにやにやしているが、青髪の子は猫型の子の言葉をそのまま受け取ってしゅんとした。


「やはり、お嫌ですか?」


 あからさまに気落ちした青髪の子に衝撃を受けた猫型の子は赤くなった顔をさっと横に向けて普段はっきりと話す彼女とは思えないほどぼそぼそと言った。


「い、嫌じゃない」


 その言葉に青髪の子はぱあっと顔をほころばせた。


「本当ですか!?今夜星を一緒に見てくれますか?」


 こくりと猫型の子は頷いた。


「それはとても楽しみです!」


 るんるんとする青髪の子を見て猫型の子は未だ顔は赤いままだったが、口の端をほころばせた。その猫型の子の横目ににやにやと笑っている彼の姿が映った。


「お前なんだその顔」


「別にー?」


「あ?なんだこら」


「今すごまれてもね」


「こ、こいつ……!」


 ぷるぷると肩を震わせた猫型の子はばっと立ち上がった。


「帰る!」


「どんなだったか聞かせてね」


「お前、ほんと覚えてろよ!」


 扉を勢いよく開けてそのまま玄関へと向かって行った。それに慌てて青髪の子も立ち上がった。


「あ、待って!――すみません。お邪魔いたしました」


「うん。また今度」


「はい」


 今夜の二人とこれからの会話を考えて彼は笑みを深くした。


 しばらくはこれでいじれるな。 

次回7月15日更新予定

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