エピローグーこれからー
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「今回の一件で、騎士リゼ・ハウエルの適性が認められた為、正式に粛清騎士の末席に加えることが決まりました。任命式の日付は、後日知らせる」
聖騎士棟にある執務室にて、リゼは正式にカーティス特務神父から辞令を受け取る。
憧れていた、目指す場所であった粛清騎士。
そこに手が届いた瞬間であったにもかかわらず、彼女の表情は少し暗い。
「どうした、浮かない顔で」
同席していて、それを疑問に感じたライが問いかける。
それに対し、困惑したかのように彼女は答える。
「いえ、今回の件で結局転生者は逃がしてしまいましたし、何より同伴していただいた先輩が重症を負ってしまって、そんな未熟な私が――」
その言葉を聞いて、ライは思わず大きなため息をこぼす。
カーティス特務も、苦笑いを浮かべる。
「リゼが居たから、僕はこの程度で済んだんだよ」
「あぁ、君の対応は適切だった。 それに複数体の竜を相手にできたのなら、実力としても申し分ない」
「そ、そうなんですか?」
自信なさげな彼女に、ライとカーティス特務はうなずく。
それで彼女はおずおずと納得する。
――こうして、リゼ・ハウエルは粛清騎士序列第八位に任命された。
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俺は、ライの意識の裏側で考え込む。
あの時、ライは扉を開けて中に入った瞬間、意識を失って倒れた。
そして突然肋骨数本と内臓に深刻なダメージが入った。
何もしてないのに、口から血が溢れてきた。
――俺にはどうすることも出来なかった。
あの後、ライが意識を取り戻しても記憶が同期できなかった。
故に、あの時何があったかは、ライがカーティス特務に報告した時に初めて知った。
今回のことで分かったのは、故意かどうかはわからないが、相手には俺とライの意識を分断する術が――異能があるということだ。
だからこそ、これは由々しき事態だった。
俺とライを分けてしまう敵。
――こいつだけは、何としても、迅速に、殺さなければならない。
そう俺は静かに決心した。




