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セーブしてもロードなんてしたくない

エージェントはみんな"管理人に操作される"側だと思っていたアキラ君でしたが、管理人自身もその現象が自分にも起きていることに気が付いていたみたいですね。これを相談すればアキラ君の発狂も呼びかけだけでどうにかなったんじゃないでしょうか...。まぁプレイヤーである私たちにはどうにもできないことですが。

もう朝か。寝た気がしない。

仕事中に何度も感じる時間停止の現象は、業務中以外では感じたことはない。どうせならもっと夜を長くしてくれたらいいのに。


昨日引き金を引いたときの感覚がまだ残っている。アキラ君は最後泣いていた。もしかしたら発狂していなかったのかもしれない。あるいは発狂していたけど呼びかけたことで少し落ち着いてきたのかもしれない。まぁ、今となってはもう遅い。


『管理人!おはようございます!』

「ステラ君、おはようございます。」

「今日から配属でしたよね。君の担当は見た目が結構刺激的なので何かあったらすぐに言ってください。それと、私が2回連続で暴力指示を出したらすぐに聞き返してくださいね。」

『分かりました!』


嘘だ。きっとこの子も私に指示された時点できっと暴力作業以外の行動がとれなくなる。


今日は新しいアブノーマリティが追加される。

...なんだこれ。スイッチ?資料には"何もするな"と書いてある。この手のものは冗談で書いたりはしない。要するにホントに何かしたらいけないんだ。


―――ピキッ

おい、触るなって。なんで私は今触ろうとした。運ぶにも方法はあるだろうに。

―――パリッ

いや、触るなって。これは私を操ろうとしている人も手探りな感じがあるな。


まぁなんにせよこれの取り扱いには気を付けないとな。


―――ピピピピ

ん?脱走か。......そういえば今日は時間停止がないな。できない理由でもあるのだろうか。あれのせいって考えることもできるが...。沈黙の対価が来てから明らかに減っているが、それでも13回はどうやっても超えているよな...。もしかして私の知らない条件があるのか?


―――ピピピ

あ、また脱走だ。今日はいつもより忙しい日だな。


―――ピピピ

え、なんだこれ新種の現象か?なんか人型なんだけど。いつからか出てくるようになったやつの仲間だろうか。アブノーマリティだけでも手一杯なのにこれは対応が忙しいな――――

あれ?今....


――――ゴーン...ゴーン...ゴーン...

!?これってまさか沈黙の対価か!?だとしたらヤバイ!

「みんな大丈夫ですか!?」

『管理人。私は大丈夫ですがコニーが...』

『ジョッシュが倒れて動きません!管理人これはどういう...』

あぁ...そうか、今日時間停止がなかったのは...

『鐘の音が聞こえたたびに誰かが倒れていったか』

『それよりも今は目の前の化け物どもをどうにかしないと。』

今回のが13回目だったのか...。


施設は壊滅的、謎の存在に時間停止。職員もとてもどうにかできる状態ではない。絶望的だ。

「はははは、この施設はもうだめだ!もう諦めて別の施設の人間に取り付いたらどうだ!?なぁ!!」

―――ッ!?

おい、なんか時間が止まって...というかこれは今までのとは違う。ずっと止まってる。今までは一瞬認識できるかの感じだったのに、今は止まった時間の中私は移動している。どこへ行くつもりだ...。


この道はまさか...やめろ。その部屋に行ってはいけない。

ダメだ、そのスイッチはダメだ!どうして私の体は言うことを聞かない!?


―――『せっかくだしこれ見てから消そうか。なんか使い道があるかもしれないし』―――


!?なんだ今の声は!?せっかく??使い道??消そうか!?一体何を言っている!?というか誰だ!?

おいおい!冗談だろ!ホントにこのスイッチを押す気か!?


―――『それじゃあ、今回はこれで締めたいと思いますー!』―――


―――ッ!!!

あああぁぁぁぁぁ!!!!やめろぉぉぉぉ!!!!!!!


―――デューン!

『管理人!今のは!?あ”あ”ぁ”ぁ”!!』

ピピピピピピピピ

『うぁぁぁ―――』

『あ”あ”あ”......』

ピピピピピ...

あぁ...そんな...私は...安全な職場にするって...みんなと...あぁぁ――――――プツン...



――――パッ...

『いやぁ、やっぱロボトミーは難しいねぇ!』

『リセットしないの?』

『だって明日がチェックポイントだったんだもん!またやり直すの面倒だよ!』

『そういえば最後のほうマウスの効きというかクリックの動作が少し悪かったな。バグかな?』

『えーマウス調子悪かったんじゃない?それか試練と重なって動作重かったとか?』

『あー試練結構いろんなこと起きるもんね。というか一時停止を縛るゲームだしマウスの効きにも影響するギミック出してきそう。』

『なにそれキッツー!』

『では今回のロボトミー実況はこのくらいで終わりまーす!』

『『ご視聴ありがとうございましたー!』』

―――ポッ......

終わり方がうまくまとめられなかった気がしますが、私は最初からこの終わり方にしようと思っていたのでどうにか一区切りで来てよかったと思います。


実況動画とかでもそうですがチェックポイント前に壊滅状態になった時、目の前にスイッチがあったらどうしますか。皆さんは壊滅確定になったら、キチッと壊滅させてからリセットなり終了なりしますよね?誰だってそうします。私もそうします。


スイッチの正体

・触れてはならない

 中央に黒い帯状のストライプ模様のある黄色い箱型のアブノーマリティ。

 中央部には「禁止」と書かれてあり、箱の上部には赤い大きなボタンがあります。

 作業命令とかでこのスイッチをクリックすると施設内の全職員が死亡し、即座にゲームオーバーとなります。本体ではなく詳細画面を開こうとすると、他のアブノーマリティの機嫌が一気に悪くなり脱走祭りが始まります。


アブノーマリティ以外で出てくる謎の存在

・試練

 ランダムイベントとも呼ばれていたゲームシステムの一つであり、運営フェーズで発生する特殊なイベントです。

 試練に登場する生物たちは、通常のアブノーマリティとは全く異なる存在です。また、試練に登場する生物は、通常のアブノーマリティと同様に職員による鎮圧を行うことが可能です。

 人型のも出てきます。強いというか厄介です。

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