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軽い命が飛ばされないように

ひとまずトーマス視点で書いていきます。

ロボトミーのゲームをやっていたのが結構前だったので作業内容が間違っている箇所があるかもしれません。もし見つけたときは、各々お持ちの現実改変オブジェクトを使用してください。

SCPがメインで出てくるのはもう少し先になりそうです。

トーマスの持ち場は...というか担当の存在は、ピンク色の花が咲いた角があり無数の緑の目と黒っぽいカマキリのような後ろ足に先端がピンクの前足がある生物だ。


いや、これは生物なのか?この疑問はこの生物の担当になった日に諦めた。最初見たときはあまりにも強烈な見た目に気分を害した。

「こんなものが存在していいのか...?」

最初は死ぬことが許されなかったキメラのようだと感じていたが、前任の管理人がヘマをしたことでその考えは改めさせられることとなった。

具体的には、様々な生き物から作られたのではなく、元からこういう生物なのだと。


――今俺が世話をしているのは、俺にこの存在を引き継いだ先輩エージェントだ。


俺は鞭を持ち暴力を行ってはその後観察をする。そして回復したころにまた暴力を行う。この繰り返しだ。

もうこれを繰り返して2年くらいになるか。今ではあの見た目に気分を害することはなくなっている。慣れってやつかね。


今の管理人は言っていた。

『彼に暴力行為を連続して行ってはいけませんよ。もし私が連続して暴力行為を指示したら、それでいいのかを訪ね返してください。』

俺はこの言葉を聞いたときピンときた。先輩はこうなる時暴力行為を連続して行っていた。


ここではいともたやすく命が消える。きっと今日も誰か死ぬ。そして明日は我が身だ。


作業にはあの生物が回復するまで待たないといけなかったりするからこの待ち時間はもっぱら休憩室でたむろしている。

『トーマス先輩、こんにちは!』

声をかけてきたのは先日ここに配属された新人のアキラだ。まだ担当はないがいろんなエージェントに付いてこの施設の研修をしている。

「おぅアキラ、今日はどこを見て回ったんだ?」

『クリスさんに付いて行って、あの...なんか...自動販売機でした!』

あぁあれか。

「一人であそこに行くことがあれば、何があっても作業を完ペキにこなすんだぞ?」

『クリスさんにも同じことを言われました。まぁ俺はいつだって全力でやりますよ!早く先輩たちと同じ目線で仕事したいですからね!』

クリスは几帳面だからな、俺も見習うところはある。

「この後は別のエージェントと回るのか?」

『いいえ、この後もクリスさんとさっきの自動販売機ですよ。さっきは先に休憩するように言われましたが今度はあのジュース飲めるでしょうか。』

「?...???」

『?』

「アキラ、クリスと一緒に部屋から出たんじゃないのか?」

なんだ...?胸騒ぎってレベルじゃないぞ。

『いや、先に出るようにって。もう少し作業をするからと言って残っていましたよ。クリスさんなんだか遅いですね...様子を見に行ってきます。』

「ダメだ!俺が行くからアキラはここに居ろ。ここで合流なんだろ?」

管理人に確認を...。クリス...。

『はい、どうしましたか。』

「管理人、クリスが見当たらない。部屋の様子はどうだ?」

『...。トーマス。落ち着いて聞いてください。クリスさんはジュースを飲み眠りについたところまでは確認ができています。』

それって...もう...

「ならクリスは―――」

『はい。今は部屋にクリスさんの姿はありません。連れていかれました。』

うそだろ。うそだ。なんで。

まさかアキラを先に出したのは守ろとしたのか?途中で作業効率の問題に気が付いて逃がしたのか?先輩面しやがって。死んだら意味ないだろ。てか、助手ならあの部屋途中退出できるのか。

アキラはあの時の俺と同じ思いをするのかな。さっきまで一緒にいた先輩が気づいたら死んでましたとか。そんなのあるかよ。

「管理人、クリスのその後はどうなる。」

『部署移動、もしくは退社ということにする予定です。』

「クリスが心を病んで退社ってか?せめて几帳面さが買われて別施設に移動のほうが現実味あるな。」

『そうですね。ではアキラ君には私が直接....』

「アキラには俺が言うよ管理人。」

『そうですか、ではお願いします。』


―――『そうだったんですね!クリスさんすごいなぁ俺も早く一人前になって、またクリスさんと仕事したいです!』


クリスは上からの引き抜きで別の施設に移動することになったと伝えた。

アキラは真実を知らないまま過ごすのか。ここではホントに命が軽い。でもアキラ一人救えただけでも上出来なのかな。

なんだろうな、このモヤモヤにも慣れてきてしまったようだ。



===================================

アキラ(20)

性別:男

性格:大胆,熱心

趣味:人と話すこと

会社への理解:色々なものがあって飽きない職場,よく人の出入りがある(配属と移動)

管理人への理解:頼れる上司。命を預けている自覚はまだない。

読んでくれてありがとうございます。

とりあえず一人またトーマスの同僚が消費されてしまいましたね。


クリスさんの話も後日書けたらなって思っています。


ちなみにアキラは入社してから2か月目くらいのを想定しています。大体3か月で研修終了で簡単な雑用や事務処理、ほかのエージェントのサポートをしていろいろ耐性を付けていくっていう予定です。まずは置物系で生物系のトーマスとはまだ組んでいません。あれは初見ビビっちゃうからね。

休憩室に行けば大体アキラがいるから(サボってるわけじゃないよ)色んなエージェントと仲がいいイメージです。

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