思春期の友情はエグいほど脆く....
*いじめの描写があります
*流血描写あり
この4人組は最強だ。この4人でいればなんでもできる気がする。どんなしょーもない話題でもきっと腹筋が分裂するくらい笑えるだろう
俺の名前は谷川樹。今年から中学三年生だ。桜も満開で登校するまでの道に無数の花びらが落ちている。そして学校近くの十字路に行けば...。ほとんど同時に鉢合わせた。俺から見て右に、神崎健人前に、村山詠斗左に、椿蒼也
そして俺。
「よっ!」
挨拶は昼夜関係なくいつも「よっ」である。このうちの全員が保育園からの長い付き合いだ。小学校の時は、人数が少なく6年間同じクラスで中学も3年間同じクラスだ。なぜ今年のクラスもわかるかって?うちのクラス替えはスマホに直接送ってくるので、もう同じクラスということが確定してるからだ。今日は春休み明けの初の登校。今年から3年生兼受験生でもある。ショタ顔の蒼也が言った。
「可愛い子いるといいな後輩」
「そーだなぁ。年下でもいいんだよなぁ」
俺の性癖が脚とロリということは皆知っている。
「黙れロリコン笑」
ツッコミ役メガネの詠斗が笑いながら言った
「いや樹、、俺もロリコンいいと思うぞぉおおお!」
今世紀一番のエロガキ健人が叫んだ。続けて詠斗が
「声でえけえよぉ」
健人の坊主頭を引っぱたいた。その後ろをクラスの女子がチャリで追い越した。女子からする、あのいい匂いのシャンプーの匂いがした。
「聞かれたくね」
4人揃って言った。合唱コンクール優勝できんじゃないかってぐらい綺麗にハモった。たちまち皆で大笑いし、気づけば校舎前。健人が、2年生側の下駄箱に近づいて
「あ、僕ちんもう2年生じゃなぁーい」
と、後輩の前でかました。案の定大滑りした。少しくらい空気になったものの、すかさず詠斗が
「何やってん」
と助け舟を出した。再び皆は大笑い。健人は頬を赤らめながら歩いてる。やはりこの4人組は最強だ。恐らく、世界一だろう。
始業式中、俺は我慢の限界だった。おならが肛門付近まで迫っていたからだ。スカすしかない。額には汗が滲んだ。ケツ筋に全集中!ケツの呼吸3の型ッッ!すかしっp....
「ブウウウゥゥゥゥゥ.....プッ」
フクロウかの如く隣にいた蒼也が頭を回した。必死に笑いを堪えている。詠斗の肩が小刻みに揺れていることにも気づいた。畳み掛けるように、健人が
「プスゥゥ」
とデカめのすかしっぺをした。蒼也の膨らんだほっぺが押し出されるように潰れて、
「ブゥゥゥ」
と吹き出した。流石の体育館もざわつき始め、必死に笑いを堪えた詠斗を除き、俺を含め3人はは生徒指導の下山先生に連れてかれた。こっぴどく説教され、生徒指導室の近くに詠斗が待っていた。
「大丈夫だったか?笑」
怯えた声で俺は言った
「死ぬかと思った」
「なあにおならしてんねん樹〜笑」
「健人もだろ〜」
「い、いやあ俺はギリすかしたし..?」
「いや鳴ってたわ」
3人見事にハモった。
帰る前、いつも寄るところがある。屋上にこっそり忍び込んで、椅子近くでダラダラはなしてから、帰るのだ。その椅子は2年生の時技術の授業で4人で一緒に作った、俺らにとって世界一大切な椅子だ。屋上右角は、地下を合わせて5階になるため、いちばん高いのでそこに置いた。正直ここで話すことにあまり意味はない。だが、俺はこの時間が一番好きだ。多分みんなも好きだ。
あれから1週間が経った。ある日のことだった。体育の時間でやることはシャトルランだった。俺は98回、蒼也は78回、健人は少し小太りだが体力はある方で71回、そして詠斗は58回だった。健人が詠斗に言った。
「俺よりほっそいのに負けてんじゃん笑メガネくん笑」
いつものいじりだと思っていたが、詠斗の様子がおかしい。女子が近くに来た。
「あれ、詠斗君の方が低いんだ。」
雰囲気は良くはなかった。
「まあたまたまでしょ。詠斗が俺みたいなデブに負けるわけないじゃん。どっか痛めたか?」
詠斗は黙り込んだまま。俺はその様子を少し遠くから蒼也と見守ってた。俺から見るにあの感じ全く健人に悪気はなく、本当に痛めたか心配してたのだろう。だが詠斗は少し怒り気味であり、多分健人のフォローが煽りに聞こえてる。この後の接し方には、何年経っても慣れないものだ。
それからというもの、いつの間にか3人組になった。詠斗と3人組になった時、健人が話してるのを見てニコニコしながら寄ってくると、まるで避けるかのように詠斗はトイレだろうか、どこかに行ってしまう。詠斗はこのグループのリーダー的存在だ。その詠斗がいないとこのグループもまとまらない。すると、健人は突然泣き出してしまった。
「俺ってほんとだめだな。つい言い過ぎちゃってさ。その後のフォローも下手くそだし...。仲直りしたい...。」
鼻をグスっと吸って涙をこぼしていた。この時から何かが崩れた音がした気がする。
俺はいつもの時間に、いつものように十字路に行った。
そこには誰もいなかった。俺は仕方なく、ひとりで学校へ向かった。学校には、詠斗と蒼也がいた。十字路で会わないのは久しぶりだった。俺は自分の机にバッグを置いて、ポケットに手を突っ込みながら。2人の元へ向かった。「よっ」とは誰も言わなかった。少しの沈黙の後、詠斗が切り出した。
「健人とあんま関わんないでくれ。」
俺は、詠斗の顔を見つめた。何か言わないとやばい。この空気感はやばい。朝の少しザワついた空気感とは裏腹に、ここの一部分だけ異様な空気が漂っていた。
「おはよぉー」
健人が肉ついた頬を揺らしながら、優しい笑顔で違う友達に挨拶を交わして、こちらに向かってきた。詠斗が俺と蒼也を見た。少し睨んでいるような目だった。詠斗はそのまま、違うとこに避けた。ほぼ同時に蒼也も散ってた。俺もそれに感化されるように、体が動いてしまった。3地点にそれぞれ散った。俺の顔は青ざめた。やってしまった。健人の顔など見れたもんじゃなかった。クラス内の声がびっくりするほど静かに聞こえた。その日は健人側が察したのか、3人とに会話に入ってこなかった。
あの日からというものの、段々とそれ喧嘩ではなくなってきた。
「よーし皆、タブレットを開いてくれ〜。資料を送っておいた」
俺はいつものように資料を開いて、検索欄に下ネタを打ってエンターキーを押したらやばい、みたいなことをしていた。ふと健人の方を向くと、健人は焦っているようだった。後ろのやつが、
「こいつ何調べてんだ!!!?」
と大声で言った。ますます健人は焦り始め
「い、いやこんなの知らない!!」
先生がどうしたと言わんばかりの顔で歩いてきた。先生が覗くと、健人の机を叩いた。健人はビクッと跳ね、額の汗が春の日差しに反射していた。
「なんだこれは!!?お前授業終わったら隣の空き教室来い」
「い、いやあだからこれは!」
「言い訳をするな!!」
健人の発言を遮るように、机をまた叩いた。後で聞いた話によると、健人のタブレットにはエロ画が写っていたようだ。皆そちらに体を向けている中、一人真顔で黒板を見ている者がいた。言うまでもない、詠斗だった。
次の日も事件は起こった。朝のこと。詠斗はとても早く来ていた。俺が委員会の仕事で、俺が1番かと思ったら詠斗がカバンなどを片付けて、窓際に寄りかかってた。
「おはよ」
「あ、おはよ」
話も、もちろん続かない。なんで早くいるのか、別にそれほど深くは考えなかった。
仕事を終え教室に戻ると、ほとんど皆が登校していた。が、何か異様に騒がしい。皆が1点に集まっている。集まっていたところはクラス一の美女、天野さんの席だった。高嶺の花の天野さんの席に?珍しいことだった。民衆の中をかき分けて見てみると、1枚の手紙とそれを座ってみてる天野さんだった。手紙の内容を、誰かが読み上げた。
「天野さん、ずっと前から好きでした。付き合ってください。おっパイとかマンコとかすごいえっちです。いつも見ています。頼むのでつきあっってくだい」
だと書いてあるというのだ。俺は犯人を知っている、詠斗だ。あの登校の早さ、そしてこんなことがあったらすぐ集まるはずが、何も無かったかのように真顔で窓に寄りかかって、明後日の方向を見ている。昨日と雰囲気が同じだ。健人が教室に入った昨日までの優しい笑顔は霧がかかったかのように薄れていた。
「健人、こっちこい」
クラスのひとりが言った。健人はほとんど気づいたような顔で。もうやめてくれと言わんばかりにとぼとぼと歩いて行った。
「これお前が書いたんか」
もう健人は嫌になったのだろう黙り込んだ。それがかえって図星だと思われたのだ。
「うわ.....気持ち悪い」
「やっべえあいつーほんとやっっべー」
「あんま関わんないようにしとこう」
ウェーブするように陰口が飛び交う。指を指し笑う者、口を覆ってヒソヒソと話す者....。健人は後ろを振り向いて走り出した。
「お!お!性犯罪者が逃げたぞお!」
みんな笑いだした。外を見ると校庭に出て走っていた。十字路を回った。健人の家の方だ。家に帰る気だ。逃げるのにも無理はない。俺はこれは大事になりそうだと詠斗を見た。少し、不安と強がりが入り交じった表情をしている。蒼也は複雑な表情で斜め下の床の木目を見ていた。詠斗は窓に寄りかかった背中を離し、2秒程下を向いた。だがすぐ前を向き、走りはじめた。一瞬だけしか見えなかったが涙が見えた気がする。俺もその背中を追うように、走り出した。蒼也も俺の後ろに着いていることがわかった。校庭に出て、全員走った。春風を全身にびながら、息をするのを忘れて無我夢中で走った。風は心地よく花のいい香りも鼻に届いて、今頃気づいたが俺達は上履きのまま桜の咲き誇る、道を走っていた。あぁなんでもっと早く気づかなかったんだろう。健人の優しい笑顔、あそこに悪気なんてひとつもなかったじゃないか。
健人の家の前に着いた。天気は雲ひとつなく、この家の前まで桜の花びらが落ちている。ドアは開きっぱなしだった。少し息を整え 、詠斗は言った。
「また、十字路集まれるように...!ハァハァ.....また一緒に笑えるように....!俺がめっちゃ悪い俺は最低だ!だから全力で謝るからぁあ...!」
大粒の涙を流して言った。何言ってるか意味わかんなかったが。しかし、詠斗も少しやりすぎていた。自分もそれをわかってるだろう。だかそれを見て見ぬふりした俺らもそれ以上の罪があった。
俺達は階段を1段ずつ早歩きで登った。だがやけに静かだ。詠斗を先頭に、健人の部屋の前に着いた詠斗はドアを開けた。
「ごm...........!うああああああああああああああぁぁぁがあっぁぁぁぁぁあああ!!!!!!???!!?!」
詠斗が膝から崩れ落ちて部屋が見えた。そこは惨状だった。うつ伏せで健人が倒れていたのだ。腹部あたりからはそこを中心に広がるように血が広がり、右手近くにはナイフが血まみれで置いてあった。カーペットに血が染み込み左手辺りは死ぬまでにもがいたのか、カーペットが切れて床がむき出しになっていた。そして鉄っぽい匂いがした。俺達は腰を抜かして、初めて気づいた。俺達は、手に負えないとんでもないことをしてしまったのだ。と。俺達は、目を疑った。流石にこれは、嘘だと。これは演技だと思った。俺は健人に近づき、うつ伏せの体を持ち上げひっくり返した。演技だと証明するためだ。俺は己の行動を憎んだ。なぜなら、胸と腹に1箇所づつ穴が空いている健人の悲惨な光景を見せてしまったからだ。健人の顔は涙で濡れ、目の色はもう消え失せていた。俺は思わず目を背けた。
「健人が、、、、、、、健人が死んだ!ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははぁ!!!殺したんだ!!俺があははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
詠斗がいきなり大声で笑いながら言った。さらに詠斗はゲロを吐きながら笑っていた。マーライオンのように、滝のように黄色っぽい吐瀉物をカーペットにぶちまけていた。蒼也も釣られて、健人に吐き出してしまった。
「ぶおおおっははははははは!!!!皆殺してやる!!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!ははははははははってゃはっっはははっはっhっっははっは!!!」
部屋の中は血の鉄っぽい匂いと生臭い吐瀉の異臭が漂っている、カオスな部屋になっていた。
詠斗は笑いながら、血まみれのナイフを取って健人の腹に手を置いて、叫んだ。
「うおおおおおおおおおがっがはかおそそそお!!!!」
ナイフを思い切り振り上げ、手に向かってナイフを振り下ろした。人差し指と、中指にナイフが刺さった。途端に、詠斗が悲鳴をあげた。
「どおおぢいでk@((-、、?「「:!!:':」」/':'.!.!!!!!!」
詠斗の指は切りきれず、何回も詠斗は振り下ろした。ザクという音と肉のぐちゃという音が混ざっている。次第に肉の音はなくなり、骨の音に変わった。終始詠斗はゲロを出しながら叫んでいた。詠斗は急に切るのを辞めた。そして急に黙り込んで、ニヤッと気味の悪い笑みを浮かべ、ゲロをプア、プアと吐き出して下を向いている蒼也に近づいた。俺は抜けた腰が上がらなかった。俺は直感で蒼也が刺されると思った。が、全く声が出ない。蒼也はいきなり静かになったのを不思議に思ったのか顔をあげた途端、詠斗が叫びながらナイフを振り上げた。
「じゃすぇだっっくぁああああっさあqぁぁっぁlsっksksっk」
蒼也がヒェっと弱い声をあげたと一緒に右頬をさした。
「ぐ、ぐあああああぐあああああさいだいいだあいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
そのまま詠斗は、顔の左側に手を置いて、右側をランダムに思い切り刺し続けた。彼の手に迷いはなかった。蒼也はまだ意識がはっきりとあった。詠斗は弱った蒼也の顔をあげ口を無理矢理開けさせた。やめろ!!やめろ!だが声が出ない。詠斗は口に、、、、。
(やめろ..!)
ナイフを、、、、、。
(やめろ....!)
入れて、、、、、
(やめろ........!)
喉をさいた。
「やめろおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!」
やっと声が出たがそれはもう遅かった。蒼也の叫び声は消え、目の色も消え失せた。詠斗の左手は骨がむき出していた。詠斗がこっちを振り向いた。これはやばい。やっと俺の本能が、目覚めた。フラフラと立ち上がり走り出した、家を出て、学校に助けをもとめようと走り出した。ふと後ろを向くと、笑いながら詠斗が追いかけていた。俺は気づいたら屋上にいた。詠斗も追いつき、右角まで追いやられた。俺の足になにか当たった。あの椅子だ。思い出の椅子。途端涙が溢れだした。あの頃に戻れるなら.....。
詠斗が椅子に立てと指示した。されるがまま、椅子にたつと詠斗は、
「もう戻れない、終わりにしたい」
俺の腹を強く押した。バランスが崩れて屋上から落ちた。
詠斗も続けて落ちたようだ。
背中に強い衝撃が走ったが一瞬で、痛みは消えた。俺はそっと目を閉じた。
思いつきで書いた短編小説です
書いてる途中気分が悪くなりました
息抜きで書いたつもりだったんですが、、、、笑
誤字や、アドバイスあれば教えていただけると幸いです




