第1章 ブルーアーケード大学
ブルーアーケード大学の北側にある小さなアパートに、一人の青年が暮らしていた。
名前は **蛭間キュウタロウ**。
二十一歳、ゲーム応用・プログラミング学科に所属する四回生の大学生だ。
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### ブルーアーケード大学について
この大学は、ゲーム業界に直結する人材を育成することを目的として設立された特別な学校である。
学科は三つ――
* 研究・開発学科
* 応用・プログラミング学科
* ビジネス・マーケティング学科
それぞれの学科が互いに連携し、未来のゲーム業界を担う人材を育てている。
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## キュウタロウ
「ふぅ……今日は授業に出なきゃな」
彼はそう呟きながら、シャワーを浴び、朝食をとり、服を着替え、ノートPCと教科書を鞄へ詰め込む。
そして愛用の自転車に跨り、大学へと向かった。
大学の門に到着した瞬間――一台の車が門前に停まり、そこから一人の女子学生が降り立つ。
その姿を見たキュウタロウは思わず目を細めた。
「……やっぱり来たか。**天花アミヤ**」
彼女の名は **天花アミヤ**。十九歳、ビジネス・マーケティング学科に所属する才女であり、同学年でも群を抜いて「天才」と呼ばれていた。
にこやかに微笑むアミヤを見て、キュウタロウの胸に温かな感情が広がる。だが次の瞬間、彼は自転車置き場へと足を向けてしまった。
アミヤ
「……あれ、あれは蛭――」
彼女が名前を思い出そうとした途端、こめかみに軽い痛みが走る。
不思議そうに眉をひそめたが、すぐに思考を打ち切り、自分の学科棟へと向かった。
一方、キュウタロウも彼女を避けるように講義室へ入り、授業が始まる。
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## 蛭間サイド
教授
「さて、今日はゲームにおける**グラフィック機能の調整**と、**ゲームデータを端末ストレージに最適化して接続させるシステム**について学んでもらう」
学生たち
「はい、先生!」
学生たちは一斉にノートPCを取り出し、プロジェクト作業を始める。
その中で、特に優秀と評判のキュウタロウは、教授から他の学生への解説を任される。
彼は冷静な表情を崩さぬまま、細かい手順を的確に説明し、クラスメイトたちを唸らせた。
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## アミヤサイド
同じ頃、ビジネス・マーケティング学科では、アミヤに課題が与えられていた。
それは、あるゲームの販売データを整理し、売上から得られる利益を算出するという内容。
アミヤは天才らしく、難なく課題をこなし、教授からも高く評価される。
その頃、キュウタロウのもとに**担任教授**からのメッセージが届いた。
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担任教授
「蛭間キュウタロウ君、急な知らせだが――
君には**共同プロジェクト**への参加が決定した。
研究・開発学科から二名、
ビジネス・マーケティング学科から二名、
そして応用・プログラミング学科から二名。
君はその一人だ。以上、よろしく頼む」
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キュウタロウ
「……**ジョンソン・センター**? この街ノータン最大のゲーム会社じゃないか。これは……気合を入れないと」
そう決意を固めた彼は、唯一信頼を置く友人――**藤宮カイマ**のもとを訪れた。
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キュウタロウ
「藤宮」
藤宮
「ん? なんだよ」
キュウタロウ
「俺、ジョンソン・センターのインターンプロジェクトに参加することになった」
藤宮
「なっ……!? どこでそんな情報を!」
キュウタロウ
「担任教授からだ。それと――お前にも手伝ってほしい。プログラミング学科からは二人必要らしい」
藤宮
「……そんなプロジェクトがあるって噂は聞いてたけど……まさかお前が選ばれるとはな。いいだろう、俺も行く」
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こうしてキュウタロウは藤宮をチームメンバーとして担任に報告。
すぐに承認され、翌日の午前十時にプロジェクトチームの顔合わせが行われることとなった。
物語は、ここから大きく動き出す――。




