第四十四話
『さぁついにこの時がやってきた!独り身の皆さんは頑張って!カップルの方々は協力して!一日目のメインイベント!男女ペア障害物競走の時間がやってきたァ!!』
「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」
大多数は喜んでるんだが、なんか違うの混ざってるな。なんか、血涙流してるやつもいるし、バット持ってるやつもいる。
ゴール地点で待ってるけど殺されないよね……?
『さぁここで競技説明といきましょう!!』
それにしても実況うますぎなんだけどプロ雇った……? あ、副会長じゃん。お辞儀返してくれた。
『ルールは簡単、ペアの相手と一緒にゴール地点まで走り抜けるだけ!! しかし! その途中には数々の障害が待ち受けるぅ!!』
ちなみにこの障害、出場する生徒には明かされていない。ブルーシートがかけられていて、スタート地点からじゃ見れないし、これから発表って感じか?
『一つ目の障害は〜?』
ドラムロールと同時に、ブルーシートがめくられる。
……バットと、細い布?
『ぐるぐるバット二人三脚だァー!!』
各軍の桟敷から歓声があがる。
いや待ってくれ、冷静になって欲しいんだけど皆さん!?
「名前だけでもうやばそうなんだけど……?」
「……分かる。ちなみに私、三半規管弱い」
「……まじで?」
「……マジで」
第一障害から終わった気がするんだけど……まぁとりあえずまだあるし……なんとかなる……?
『さぁこの第一障害、読んで字のごとく、ぐるぐるバットと二人三脚を合わせた競技となっていて、ぐるぐるバットで目を回してから各々のペアと足を結び、三十メートルの距離を走る、ドキドキ、ワクワクの競技になっているぅ!!』
……あれかな、会長の事だしよろめいて抱きつきたいとか考えたのかな。だとしたら説明つきそうだなこの競技。
よし、俺はここから競技の深読みしてくか。いや、俺がそれを狙いたいとかではなく。単純に会長がどんなこと考えて作ったのかだけ考察するだけです。はい。
『続いて第二障害はこちら!』
あれは……普通にパン食うやつだよな。でもあれ超高くね?
『肩車パン食い競走だァー!』
「……私、ちっちゃい……」
だよな……これ身長とか考えられてなくない? 有利不利でやすいし、俺はいいとして、緋彩小さすぎてまたきついんですけど……?
『この障害は先程の第一障害よりも二人の連携が試される! 通常のパン食い競走よりも高い位置に設置されたパンを肩車でどう取っていくかが鍵になってくるこの競技、下で支える側の疲労が溜まる前にパンを食べることが出来るのか!! なおこの障害は危険を伴う可能性があるため、選手がパンの位置まで到着した時点で、周りにマットがしかれます!』
うーむ、でもこれは下心なしか……? めっちゃ難しいけど……。これは純粋な障害なのかね?
『続く第三障害は──あ、巻きで行く感じですか? 分かりました。第三障害は、足つぼ平均台だ!!』
『この障害は女子生徒がこの足つぼ平均台の上を走り、五メートル先のペアの胸に飛び込むことでクリアとなる!足つぼによる女子の嬌せ──悲鳴が響くこと間違いなしの競技だァー!!』
これは俺が言うことないな、実況言っちゃったし。女子指定でやるあたり狙うなんてもんじゃないしな。
ていうか会長自分の喘ぎ声聞かせたいのか。
『そして最後の第四障害! 目隠しレースだァー!!』
「……あの、会長」
「何かしら」
「これ、色んな競技混ぜただけで障害物競走ではなくないですか?」
「………………障害物競走よ!」
絶対今気づいただろこの人!! 一個目でちょっとおかしいなと思ったんだよ! 二個目三個目障害だったしまぁいいかと思ったら最後でまた別競技入れてきやがった!!
『この目隠しレースでは、女子生徒が目隠しをして、声を頼りに五十メートル先のペアのもとへダッシュ! 違うペアのところに行ってしまうと、目隠しレーススタート地点からやり直しに!!』
しかもこれが一番ルールきついな!! 五十メートル走ったのにペア間違えてたらもう一回戻らなきゃいけないってやばいぞ!?
「愛があれば簡単な競技よ」
カップル以外の枠もあるんだよなぁ……。その人達大体他に狙ってる人いた人達だからそんな愛なんてないだろうし……。
『そしてこの四つを超えたペアは二人でゴールまで全力で走りきる! 他ペアの妨害以外は何をやってもOK! さぁ、最初のレースが、始まるぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』
「「「「「ワァァァァァ!!!!」」」」」




